読書記録
桜井識子さんの本が好きだというのはずっと書いているのですが、彼女の本はもう30冊以上出版されているでしょうか。全て買っており、一度読んでもまたしばらくして繰り返し読んでいます。この「再び読む」本を選ぶ際は、直感で選びます。今日はこの本だな…
今日は読書記録を書きます。こちら↓ うるはしみにくし あなたのともだち (双葉文庫) 作者:澤村伊智 双葉社 Amazon 著者は大阪出身の48歳。日本ホラー小説大賞を受賞した方です。さすがに構成がしっかりしています。 この本は、ホラー要素もありますが、ど…
リリアンと燃える双子の終わらない夏 作者:ケヴィン・ウィルソン 集英社 Amazon 米国テネシー州生まれの著者の、この小説は、奇想天外ながら、あまりにも説得力があり、何より結末の意外さに驚かされました。これは面白い。 (以下ネタバレあります) 主人公…
統合失調症の一族 遺伝か、環境か 作者:ロバート コルカー 早川書房 Amazon 1970年代のアメリカに実在した家族、ギャルソン家のお話です。なんと、12人も子供がいて、その半分が精神疾患者でした。当時は「統合失調症」と診断されましたが、発達障害だった…
前回、前々回の読書記録からの続きです。 人間は、どうすれば、退屈せずに生きられるのか。どうすれば、充実感を持って楽しんで生きられるのか。興味の対象を次から次へと変えていき、永遠に満足感を得られない無限ループから抜け出すには、どうすればいいか…
前回の続きです。 なぜ人間は、退屈を感じるのか。人間以外の生き物は、退屈を感じるのだろうか。この問いに、著者はこう答えます。人間以外の生き物は退屈を感じない、と。 その理由は、人間以外の生き物は、「環世界」にとらわれているからだ、と。 「環世…
久しぶりの読書記録です。友人から勧められた本が、過去一番というほど、私の「意識の変化」を呼んだので、書き残しておきたいと思いまして。 こちらです。 暇と退屈の倫理学 作者:國分 功一郎 朝日出版社 Amazon 初版が2011年なので、約10年前の本で…
今日は、読書記録を書きたいと思います。こちら↓ 子供が王様 (海外文学セレクション) 作者:デルフィーヌ・ド・ヴィガン 東京創元社 Amazon これは、我が子をYouTubeで公開する母親の話です。 SNSネイティブと言われる、こういう子供達(生まれた時から親によ…
桜井識子さんの最新著書を、少しだけご紹介します。 ごりやく歳時記 福運を招く12か月の作法 (幻冬舎単行本) 作者:桜井識子 幻冬舎 Amazon これは、「やったら運気が上がる事」を、月ごとにまとめて書いてある本です。縁起物の「行動バージョン」といった感…
桜井識子さんのまわし者ではないのですが、今回もまた、新刊のレビューを書いてみたいと思います。 最近は、新刊を買ってもレビューを書かない事が多かったのですが、この本はとても分かりやすかったので、ご紹介したいと思います。 神様仏様とつながるため…
母親になって後悔してる 作者:オルナ・ドーナト 新潮社 Amazon 著者は、イスラエルの社会学者であり、子供を産まない選択をしている女性です。イスラエルの出生率は3人との事で、2人をとっくに切っている日本より「子供を産まないと後悔するよ」信仰は、強…
これは面白かったですね~。参りました。今村翔吾さんの「幸村を討て」。 幸村を討て 作者:今村翔吾 中央公論新社 Amazon この小説は、ミステリーとしても第一級品。勿論、歴史小説としても新しい手法や切り口を出してきています。更に、親子、夫婦、兄弟、…
暴力とエロ満載の記述に定評のある花村萬月氏。残念ながら、私は馴染めなくてあまり読んでいないのですが、この本は別格。とてつもなく面白かったです。 ハイドロサルファイト・コンク | 花村 萬月 |本 | 通販 | Amazon アマゾンの著書紹介を抜粋します。 「…
こんにちは。1月も3日ともなると、少しお正月気分が抜けてきますね。大阪は数日あたたかく、お散歩していても気持ちがいいです。空に雲一つなく、晴天です。 今日、近所の、マンションがかたまって建っているところをお散歩していたのですが、綺麗な白い壁…
今日は読書記録になります。少し前に、このブログを読んで下さっている方から、勧めて頂いた本です。いつにもまして、ネタバレの可能性のあるレビューになりますので、ご注意ください。すみません。 護られなかった者たちへ 作者:中山 七里 NHK出版 Amazon …
夫のお盆休みはとっくに終わっていますが、息子の夏休みはよく考えたらまだ始まったばかり。大学生なので、後期が始まるのが、9月の終わりなのです。 というわけで、私もどこかのんびりしております。 息子は、午前中、市民プールに泳ぎに行き、午後から散…
今日は、篠田節子さんの「仮想儀礼」について書きます。 仮想儀礼(上) (新潮文庫) 作者:節子, 篠田 新潮社 Amazon 私が篠田節子さんを好きな理由は、徹底的に取材して書くその職人気質や、人間の弱さ汚さを当たり前のものとして書ききるところ、冷めて突き…
個人的に、篠田節子さんの代表作だと思っている「夏の災厄」。今日は、この本について書きます。 夏の災厄 (角川文庫) 作者:篠田 節子 KADOKAWA Amazon 初版は25年前。テーマは「感染症とワクチン」。まるでコロナウィルス騒動を先取りしたような内容です…
夏休みという事で、篠田節子さんを集中的に読み返しています。 今回は、「ブラックボックス」。今回はかなりネタバレ有りです。 ブラックボックス (朝日文庫) 作者:篠田節子 朝日新聞出版 Amazon 文庫初版が2016年です。テーマは「食」。場所は、日本の地方…
篠田節子さんは、多分、私が一番好きな、女性作家さんです。ちなみに、一番好きな男性作家さんは、黒川博行さんです。 夏休みになって嬉しかったので、何故か読んでいなかった、篠田さんの「弥勒」を、今更ですが、読んでみました。 弥勒 (集英社文庫) 作者:…
桜井識子さんの最新刊、早速買って読みました。 神様のためにあなたができること 人間の信じる気持ちには力がある 作者:桜井 識子 発売日: 2021/04/21 メディア: Kindle版 今回のテーマは、「人間の信仰が、どれだけ力を持つか」という事でした。 人間が信仰…
読書記録です。 鍵のない夢を見る (文春文庫) 作者:辻村深月 発売日: 2015/07/10 メディア: Kindle版 直木賞を獲ったこの本。何故か読んでいなかったので、先日、読んでみました。 読んでいなかった理由は、最近はもう、若い作家さんの小説を、読んでもピン…
何かで「過緊張は良くない」というのを聞きました。過緊張とは、常に不安や悩みを抱えていて、臨戦態勢で生きている状態、という事、要するに自律神経が異常な状態なのだそうです。 しかしながら今の日本には、過緊張の人がとても多いのだそうです。 過緊張…
今日あたりから寒波が来るとかで、最高気温が大阪でも一桁になるとのこと。多少覚悟していたのですが、意外と寒くないですね。日差しが強いせいでしょうか。ベランダに出ると、確かに空気は冷たいものの、太陽の光はかなりあたたかい。 昨晩ちらっと雨が降り…
結婚の奴 作者:能町 みね子 発売日: 2019/12/22 メディア: Kindle版 著者は、能町みね子さん。 能町さんは、男性で生まれたけれど女性になった方。大きく言えば、ゲイ、という事になるのでしょうか。1979年生まれ、この本を書かれたのは37歳頃。一人暮ら…
持続可能な魂の利用 作者:松田青子 発売日: 2020/05/20 メディア: Kindle版 ちょっと洒落た題名です。まつだあおこ、さん著。一瞬、まつだせいこと読むのかと思いましたが、あおこ、でした。1979年生まれだそうで、聖子ちゃん世代ではないのに、このペ…
www.youtube.com 最近、あまりYouTubeを見なくなったのですが、唯一、お料理系のYouTubeだけは見ていて、その中でもお気に入りの方のを上に貼りました。 エプロンさんと言うのですが、ものすごく簡単でおいしいレシピばかりなんです。例えば、上に貼ったもの…
不老不死の生き物が実在する、と言ったら驚くでしょうか。でも、実在するのだそうです。それは、ベニクラゲ。これは、ベニクラゲの不老不死のシステムについて、書かれた本です。ちなみに私はこの本を、先日行った、京都の新風館内のOYOYさんで買いました。O…
タイムトラベル物の中で、私が一番好きなのがコニー・ウィリスのこのシリーズ。 コニーウィリスブラックアウト上下オールクリア上下計4冊 メディア: 著者は、1945年米コロラド州デンバー生まれ。ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞の三冠を、何度も受…
朝井まかてさんの「グットバイ」を読みました。 グッドバイ 作者:朝井まかて 発売日: 2019/11/07 メディア: 単行本 朝井まかてさんの著書を初めて読んだのは「悪玉伝」。嘘でしょと思うぐらい面白かったので、続いてその当時の最新作「落花狼藉」を夢中で読…