書くしかできない

過ぎていく日々を書き留めています

コロナ自粛(主婦アンケート)

 テレビで、主婦へのアンケートで「自粛期間中に、一番大変だった事は?」というのがあって、一番が「子供に勉強を教える事」でした。食事の準備、とか、子供の相手、とか、外出できない事、とか、そういうのを全部追い越して「子供に勉強を教える事」が、ナンバー1だったという、、。

 夏休みや冬休みの大変事、みたいなお題だと、たいてい食事の準備が一番なのですが、コロナ自粛は一味違うなあと思いました。

 私は、息子が小さい頃から、息子に勉強を教えてきたので、「勉強教えるのが得意なんでしょ」と言われがちなのですが、苦手です。苦手、というか、嫌い。

 自分の子供に勉強を教えるのが得意(もしくは好き)な人なんか、いないと思います。他人の子に、報酬をもらって教えるなら、得意(もしくは好き)な人でも、我が子となると話は違うわけで。

 私の場合は、息子が発達障害児で、言語能力に遅れがあり、学校や塾で普通に教えてもらっても理解が難しいので、家で私が教えざるを得なかったのです。だから、自ら進んでやったというより、必要に迫られて致し方なくやったわけで、決して褒められた話ではありません。

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 我が子に教える事の大変さというのは、まず「無報酬」というのがありますね。「教えて下さい」とお願いされて教えるのではないわけです。他人の子に教える場合は、子供側から「教えて下さい」と頼まれるという形、形の上ではこちらが受動的な立場です。こちらは、「頼まれたから教えてあげる」という、受け身側でいられます。これが意外とラクなのです。何故なら、子供がちゃんと聞かない時は、「やる気がないならやめようか」と言えるからです。でも、我が子の場合、「やる気がないならやめようか」は言えませんから。言えば「うん、やめる」と言われておしまいなので。

 我が子に教える時は、子供のやる気をまず出させる所から始めないといけないし、「やる気がないならやめようか」というここ一番の手が使えません。しかも、教えてあげても「有難う」と感謝されるわけでもなし。むしろ勉強の後は、「よく頑張ったね。偉い偉い」と、こちらが子供を持ち上げてやらねばなりません。我が子に教える場合は、子供から得るものは何もなく、とにかくこちらから持ち出し持ち出しで、精神的にからっからになります。

 子供の理解が遅くても、どういう方法で教えても、なかなか分かってもらえない時でも、絶対に焦ったり、怒ったり、はできませんし。気長に焦らず怒らず、いろいろ工夫しながら、丁寧に教えていかないと、子供は勉強を好きにはなってくれません。親子の場合、強制的に勉強させる事はできませんから、子供が勉強好きになってくれないと、始まらないのです。

 しかも、小学校低学年ならまだしも、高学年、中学校、高校となると、教える方も、勉強しなければいけません。自分の今持っている知識だけでは、教えられないので。忘れているし、習っていない事もあるし、教え方の段取りを決め、材料を揃え、資料を作り、、。この、「子供に教える為に、親が先に準備作業をする」事の大変さときたら、、、。1時間教えるのに、5時間準備する、なんてこともザラで、時間がどれだけあっても足りません。

 これもお仕事、と割り切れればいいのですが、なんと言っても無報酬なわけです。無報酬の行為を、お仕事と割り切るのは、なかなか困難です。1円でも稼いでいれば、家族から「仕事をしている」と認められ、多少は大きな顔もできるのですが、これだけ頑張っても無報酬で、得るものは何もないのです。

 子供の立場から考えた時、親に教えてもらう事の何が良いかといえば、勉強が分かるようになる、という実質的なことよりも、「親が自分の為だけに労力を割き、自分の為だけに貴重な時間を捧げてくれる」事のほうが大きいように思います。「愛しているよ」と百万遍言われるより、思い出したようにぎゅっとハグされるより、自分に対して親が一生懸命時間を割いてくれる事のほうが、「愛されている」実感を強く感じると思うのです。それが、「勉強って大事なんだ」とか「大変だけど頑張ろう」という意欲を、子供に与えるのだと私は感じていました。

 終わってみたら、子供に教えて良かったな、と今私は思っています。この年になって、いちから勉強してみた分野ばかりだったので、意外と面白かったのです。あと、本当に忍耐力がつきました。精神的に鍛えられました。終わったから言える事ですけどもね。渦中は本当にしんどかったです。

 

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  子育て、というものについて、いったいどこまで含めるのか、これは人それぞれ意見が違うところだと思います。

①衣食住を満たしてやる事。

②身体の健康まで気をつけてやる事。

③心の健康まで気を配ってやる事。

④子供の人間関係にまで目配りしてやる事。

➄勉強を教えてやる事。

 ①が出来ていれば十分、と思う方もおられるだろうし、①から➄まで全てやってあげたい、と思う方もおられるでしょう。

 何が正解か分からなくても、自分が子供に対して、誠実か否かは誰しもが分かる事。何につけ、「これが正解」というものはないのですが、やはり子供に対しては誠実でありたいと思います。