今日は読書記録を書きます。こちら↓
著者は大阪出身の４８歳。日本ホラー小説大賞を受賞した方です。さすがに構成がしっかりしています。
この本は、ホラー要素もありますが、どちらかというとミステリー味が強い。あとは少しスピ寄りかもしれません。今問題になっているルッキズムがテーマとなっており、それだけでも興味深く読めました。勿論、ミステリーとしても一級品。
舞台は高校。クラス１の美人生徒が、突如自殺したところから始まります。遺書もいじめもなかった。不審な点と言えば、告別式で彼女の遺体の顏が、隠されていた事。この彼女の死をきっかけに、次々と女生徒が、見えない力によって容姿を傷つけられていくのです。
クラスの誰かが加害者ーーーー。生徒たちはお互い疑心暗鬼に陥ります。
クラス担任の小谷舞香は、事件の真相を探るうちに、地域につたわる1つのおまじない「ユアフレンド」の存在に気づきます。
「ユアフレンド」とは、数年に1度、１冊だけこの世界に表れる雑誌の特集ページ。その雑誌を手に取った人間だけに、おまじないを教える。クラスで女王気取りのあいつをブスに。日陰にいるあの子を可愛くする、とても素敵なおまじない。
お話は、誰が「ユアフレンド」を受け取ったのか、を追って進んでいきます。もちろん、二転三転し、最後のどんでん返しは本当にお見事。
個人的には、この著者の作品の中で、一番好きです。宜しければぜひ。
