書くしかできない

発達障害、神社仏閣、読書記録、日々のつぶやきを主に書いています。

幸運を維持する方法

 桜井識子さんの新刊が出たので読んだ。今回は七福神巡りについてだった。詳しいレビューは次回に書きたい。

 今回はそこに登場した天海さんというお坊さんの話について、思った事を書く。

 天海さんは、徳川三代将軍に仕えた有名なお坊さんだそうだ。桜井さんがその人から聞いた話(見えない世界で)が興味深かった。

 徳川幕府が繁栄し300年も続いた理由を、桜井さんは聞いたのだ。幸運を維持するにはどうしたらいいのか?と。天海さんは、困難な修行をずっとコツコツやり続ける事で、得る事が出来たと答えた。でもその方法を、簡単に桜井さんにポンと教える事は出来ない、と天海さんは言う。「幸運を維持する方法は自分で見つけるしかない」と。

 逆に言えば、幸運を維持する方法は、他人から教わったのでは効力を発揮しないのだと思う。三代将軍が幕府を維持し続けられたのは、将軍達が幸運を維持する方法を知ったから、ではなく、天海さんが支えたからだ。天海さん発信の運を将軍達が使わせてもらった、とも言える。もし、将軍達が幸運を維持する方法を完全に得る事ができていたら、徳川幕府はいまだに続いているはずだ。300年もの間続いたのはあっぱれだが、しょせん他人から教わったものなので、そこが限界だったのだ。

 天海さんの教えを守り、代々の将軍達は自力で幸運を維持する方法を探しなんとか頑張って300年。最期のほうの将軍達は自力で探しあてる事が出来なかったのだと思う。

 

 というわけで、私も「幸運を維持する方法」を考えてみた。お坊さんのように本格的な修行はしていないが、俗世で障害児を育てるという修行はしており、少しは何かを探し当てられるのではないかと思い。

 まず一番に思ったのは、「全てが自分の思い通りでなければ幸運ではない」という概念は捨てるべきだという事。

 全てが自分の思い通りになる、という事は絶対に起こらない。今ある問題を全て解決した瞬間に、新たな問題が発生する。それを解決したらまた起こる。問題とはそういうものだと思う。

 発達障害の息子を見ていても、これが嫌だ、あれがしんどい、と訴えてくるのでなんとか頑張って私がそれらを解決してやると、次の瞬間にまた別の問題を訴えくる。それが、嫌がらせとかわがままで言ってくるのではなく、問題がそこにある事に気付くのだ。他の問題に気を取られている間は、別の問題に気が付かないでいられる、というだけの事なのだ。1つの問題を取り去ると、その下に別の問題がある事に気づき、その問題を取り去ると、またその下に別の問題がある。永久にそれが続く。

 だから、「問題がない」事を幸運だとしてしまうと、そもそも永久に幸運にはなれない、という事だ。

 だから、幸運になれる人というのは、種々の問題、嫌な事、不快さ、気がかり、不安と共にある、という事に、耐えられる人のみ、だと思う。それが出来ない人は、まず最初の段階の、幸運になる、という事すら難しいと思う。

 

 で、さあ幸運を得た、幸運になった、として、それを維持するにはどうしたらいいか、だが。

 よく巷で言われるのは、「悪い事は言わない(言霊があるから)」「自分の限られた時間は、人を批判する事に浪費するのではなく自分がよくなる方法を考える事に使う」「悪い事はしない」「良い事をする」「自分の運を独り占めせず他人にも分け与える」「前向きな努力をし続ける」「我を出さない」等々だと思う。

 多分、これらを1つだけやるのではダメだと思う。1つ2つなら、ちょっと気の利いた人はみんなやっている。それでも、運が落ちる事からは逃れられない。

 例えば、松本人志さんは人知れず多額の寄付を毎年していたと聞く。それをする事で自分の運を下げないようにしていたのだと思う。でも今回の事件は起こった。松本さんは優しい人だったそうだし、良い事も沢山されたけれど、「悪い事もした」からだ。

 つまり、これらの事を全て完璧にやらねば、幸運を維持し続ける事は出来ないのだと思う。

 しかしこれらを完璧にやり続ける事は、凡人には辛過ぎる。凡人の心のキャパではこのストレスは受け止められない。だからこそ、天海さんは困難な修行をやり続けたのだと思う。心のキャパを広げる為に。心を鍛える為に。「嫌な事」を引き受けながらも幸運を感じられるように、そしてその幸運を維持する為の「様々なストレス」に耐えられるように、修行によって心を作り替えたのだと思う。

 

 ところで、今私は「これらを」と雑に書いたが、上に挙げた事以外にも、幸運を維持する為にしなくてはいけない事は、もっともっと沢山あると思う。その全てを探し当て、その全てを実行しなければいけないのだ。さて、凡人の私に出来るのか。

 

 桜井さんの七福神の本に、何かしらヒントになるような事が書いてあるのかもしれない(まだ全てを読んではいないので)。書いてないような気もするが。自分で考えるしかないのなら、考えよう。本のレビューは次回に。