書くしかできない

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子供がいる人ほど幸福度が低い問題からの教育虐待

 こんな記事を読みました。

「子どもがいる人ほど幸福度が低い」子育て期を過ぎてもその傾向が続く深刻な理由 子が老親の保有金融資産額を減らす | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

 

 薄々そうだろうと思っていましたが、やはりデータとして出ているのですね。

 子供(孫)がいる事によって幸福度が下がってしまうのは、女性側に限るというのがまた、現実を反映していると感じました。つまり、母親と祖母のみがしんどい。父親と祖父の幸福度は下がらない。とはいえせっかく子供がいても、男性側さえ幸福度は上がらないし、女性側は下がるという現実。

 結婚して子供が欲しいと思う方はいらっしゃるでしょうが(最近はそう思わない人も多いようですが)、子供がいると幸福度が下がると知れば、考え方を変えるかもしれませんね。

 

 どうしてこういう事になるのか、と私なりに考えたのですが、やはり日本の社会の歪みだろうと思います。日本の社会は、教育虐待と教育ネグレクトが起こりやすい。下の本にまとめた書かれているようなので、これから読んでみようと思っています。

教育虐待・教育ネグレクト 古荘純一、磯崎祐介 | 光文社新書 | 光文社 (kobunsha.com)

(上記記事から一部抜粋)

小児(精神)科・児童精神科を受診する子どもたちのなかには、家庭や学校で、教育やしつけをめぐって虐待的対応を受け、不適応を起こしている子どもたちがいる。学校時代をなんとかやり過ごし、大学までたどりついた学生たちの中にも、教育虐待・教育ネグレクトを原因とした心の問題を抱える学生が多く、学生生活や就職活動を機に不適応を起こすことも多い。子ども時代、そして思春期は、精神疾患を発症しやすい年齢のピークであるのに、なぜ日本の教育現場では、学校でも家庭でも、子どもたちの自尊感情を下げるような体験ばかりさせてしまうのか。本来求められる子どもへの対応とはどんなものなのか。

 

 つまり、子供を巡る学校教育システムに様々な歪みがあり、親はそこにはまらざるを得ないわけです。親自身が、教育虐待をしたい、と思っているわけではなく、虐待まがいの事をしなければ、まともに学校に通わせられない現実がある。

 それは、子供自身も勿論苦痛ですが、親もまた辛い。やりたくて教育虐待をやっている親はいないと思います。子供の将来を考えた時に、やらざるを得ない、他に選択肢がない、という現実があるのです。

 まだ読んでもいないのに、勝手に書いていますが(笑)。

 読んだらまたレビューします。でもこの手の本って、問題点を羅列するだけで、解決方法までは書いていない事がほとんどなので、あまり期待は出来ないかな。知りたいのは解決方法なんですけどね。問題がある事は、子育てしている親なら、なんとなく分かっていますから。

 

 私自身の子育ても佳境に入り、どうしていくのが正解なのか、悩んでいます。

 発達遅滞や自閉症スペクトラムを持つ(中度の)息子は、勉強だけは好きで、大学で専門的な勉強を続けていますが、「大学という社会生活」はしんどい。また、少し前にアルバイトを探した時に実感したのですが、発達障害は障害者枠での就職は難しい。つまり、発達障害者の場合は、障害を伏せて健常者として就職するしかない。大学という社会ですらアップアップしているのに、それ以上に厳しい「就労という社会」でやれるとは思えない。

 一方、障害者枠での就職も可能ですが、職種が限られ、今の息子の進路の先にはありません。であれば何のために勉強したのか。とはいえ、勉強しなかったら良かったかといえばそうも言えません。手に職をつける事は、学生のうちにしか出来ません。育ちあがってから一から勉強し直す事は、それが困難な者であればあるほど、ほぼ不可能です。社会がこの先変わった時に、勉強しておけばよかった、資格をとっておけば良かったと後悔しても遅いのです。

 ただ、社会がこのまま変わらなければ、限られた障害者枠の職種(単純作業)に従事するしかなく、それであれば今まで苦労して勉強してきた意味は全くありません。

 

 これが我が家の問題点であり、問題点を羅列するだけなら簡単だし、「こうあるべき」という理想を書き並べる事も容易です。

 ただ、理想は現実化しない。問題点を羅列しても何も解決しない。

 

 今私はここに立ち止まって、さあどうすべきか、と悩んでいます。息子に無理をさせるのは危険だし、無理をさせなければ生きていけない。

 まさに教育虐待ですよね。我が家もね。

 答えを出せぬまま終わる事をお詫びします。私は最近、子育てはギャンブル以外の何物でもないな、と感じています。勝つか負けるか。はたまたドローか。それは全て時の運。そこまで達観しないと、子供は産めませんね。

 ではまた。

 

 久びりに蝶々の写真を。分かりにくいですけど中央にオレンジの蝶。