書くしかできない

発達障害、神社仏閣、読書記録、日々のつぶやきを主に書いています。

息子の機嫌取りで一生が終わる

 年末ですね。皆様はどのようにお過ごしですか?

 私は相変わらず、家まわりをちょこちょこ動いております。いつもの適当大掃除も少しづつ進めています。

 息子についても、この人はどうしてそこまで私にからむんだろう?とか、どうしてこんなに面倒くさいんだろう?とか、どうしてそんな事にしつこくこだわるんだろう?と思う日々ですが。

 

 最近気づいたのは、息子は常に「面倒くさい人」「しつこく何かにこだわっている人」「すぐに気持ちがピリピリする人」ではない、という事です。私と喋る時だけ、面倒くさくなりしつこくなる、という事が分かりました。普段はあっさりしていて気持ちも落ち着いているようなのです。私より遙かにキッチリしていて真面目で、コツコツ長時間頭の痛くなるような勉強も、自発的に続けています。私は勉強しろなど全く言わないのですが。本当に真面目です。

 でも一方で。

 私に対する甘えなのか、依存なのか、私にだけ自他の境界線をなくしてしまうのか、分かりませんが、とにかく息子は私と喋る時のみ、自分の中にしまっていた気がかりを全部ぶちまけて肯定させようとするんですね。理屈は通らないし、非合理的だし、あり得ない事ばかりなのですが、私が少しでも否定的な事を言うとピリピリし出し、怒り出し、永遠に話が終わりません。

 

 最近気づいたのですが、息子自身、自分が言っている事は「理屈が通らない非合理的であり得ない事」だとある程度分かっているようなのです。

 分かっているからこそ、私に無理難題を押し付けて肯定させ、心の平安を得ようとするのだと思います。

 なので私は何の躊躇もなく、それらを肯定する事にしています。顔色1つ変えず、「そうだよ。そうなるよ。それが正しいよ。それが正解だよ」と。

 以前はこう答えてしまうと、息子が誤った方向に考えを進めてしまうと心配し、肯定できませんでした。と同時に、否定すればキレ散らかされるので、否定も出来ず、にっちもさっちもな状態で苦しみ続けてきましたが、最近は変わりました。

 私が肯定しても、息子はもうそれが間違いだと分かっている、という事。息子は自分の言っている事がおかしい事だとすでに知っているという事。でも、おかしな事だけれど言いたいし、肯定もされたいのです、彼は。私に肯定されると満足するのです。

 だから、私は最近は躊躇なく息子のおかしな話を全て肯定することにしています。肯定してやれば息子はキレないし、話もすぐに終わります。

 

 昨晩は息子が「お母さんが僕の言う事を肯定してくれることで、僕は起こる筈のない事が本当に起こると思い込んでしまったりしないかな」と、二転三転するような面倒くさい事を言ってきました。

 私の内心の答えは「知らんがな」ですが、それを一言でも言えば怒り出すので、「大丈夫だよ」と答えておきました。「起こる筈がない」と自分で分かっている間は大丈夫だし、大丈夫じゃなかったとしても、大丈夫以外の答えを受け付けないのだから同じ事です。

 大丈夫ではなかったとしたら、先々大きな問題が起こるでしょうが、その時は私が死ねばいいや、と私は無責任に思っています。今、全て辻褄を合わせようとすると、今死ぬしかなくなるので。

 大丈夫かどうかは先に行かないと分からないので、その不安定さを抱かえたまま進むしかないんですね。

 だから私は息子のぶつけてくるおかしな話の全てについて肯定しています。

 以前、発達障害児さんを育てているお母さんのブログで「一日中子供の機嫌取りをしている」という文章をみました。その方は幼児さんのお母さんでしたが、私も同じだなと思いました。

 私も一日中、一生、息子が生まれてからずっと私が死ぬまで、息子の機嫌取りをし続けるのだと思います。

 

 子育てと介護は違う、子育ては終わりがあるからラクだ、とよく言われますが。発達障害児の場合は事情が異なります。介護のほうがラクなのです。いずれ被介護者が亡くなれば終わるので。発達障害児の子育ては、親自身(自分自身)が死ぬその日まで続きます。子供を施設に入れたり、グループホームに入れたりしたら、また別なんでしょうけども。どうなんだろう。私もそれらを考えたほうがいいのだろか、という思いが、ごくたまに頭をよぎります。でも多分、それはしないだろうとも思います。分かりませんけども。

 同じような事を考えておられる発達障害児のお母さまはおられるのかな。答えは出ませんよね。

 

 普通のお母さんは、お子様の機嫌取りなどされないのでしょうね。心配からの気遣いとか、愛情からの思いやりの言葉などはかけるでしょうけれど。

 私は親から気遣われた事がないので、そのへんも良くわからないのですよね。

 ただ、私が息子にしているのは、気遣いではなく、紛れもなく機嫌取りです。下手な気遣い等は、逆に機嫌を壊されてしまいます。

100%息子の気持ちにピッタリくる言葉のみしか受け付けてもらえないので。