軽度(もしくはグレー)の発達障害者の就職は、中度や重度の方よりもむしろ難しいと、聞いた事があります。
障害を隠して一般的な就職をすると、特性故に苦労する。それでも生きる為に辞める事が出来ず、無理して働き続けて、うつ病を患ったり、体を壊したり。
障害をオープンにして障害者枠で就職できれば良いけれど、全ての人がそうできるとは限らないし、社会が不景気になると、障害者枠でのお仕事は減らされてしまうと聞いたりもします。
ふと思ったのですが、軽度の方は、発達(知的)障害者のグループホームで、働かれると良いのではないでしょうか。そういうブログを先日拝読したのです。
そのブログ主様は、ご自身も軽い発達障害者のようで、発達障害児を育てておられ、グループホームにパートで働いておられます。お仕事は、掃除・洗濯・料理と家事一般。中度や重度の障害者の方々は、ご自身の事(入浴や着替え等)は出来ても、家事までは出来ないので、そこを支援するそうです。常に責任者の方がおられるので、自身で判断して動く必要はなく、「指示待ち」でOK。料理も言われるがままに素材を切ったり炒めたり、といった感じで難しくない。
グループホームにおられる障害者の方々は、昼間は作業所等に行かれるそうで、その間に働くのだそうです。
そのブログ主様は、働いてみて、この仕事なら、発達障害のある自分の娘でも、出来るのではないか?と思ったそうです。
中度重度の発達(知的)障害者のグループホームで、軽度の発達障害者が働く。良いのではないか?と私も思いました。
軽度とはいえ発達障害者であれば、幼い頃から療育や放デイで、沢山の発達障害児と関わってきていますから、発達障害者に慣れています。
一般の就職とは違い、周囲は発達障害者だらけですから、自分の特性を気にして苦しむ事もありません。
お仕事は、掃除・洗濯・料理。楽しい仕事ではありませんが、「生きる為」と割り切ればやれない事はない。お休みの日に、趣味等楽しめば、十分楽しい人生になるのではないか?と思いました。
中度重度の発達障害者の方は、支援を受けてグループホームで暮らし、その方々のお世話を、軽度の発達障害者の方がする。軽度の発達障害者は、そのお給料で暮らす。
管理者は健常者でなくてはなりませんが、この管理者は、発達障害児育児を終わった母親がやればいいのでは?とも思いました。自身が健常者でも、子供を通して発達障害のことはよく理解しているし。育児の期間は子育てで手一杯で仕事が出来ない為、子育てが終了した50代から、働く先を見つけるのは困難です(まさに私)。
自身が実労働するのは年齢的に難しいですが、管理なら出来る。
精神科の医師の多くは、発達障害の傾向がある、と聞いた事があります。多くは言い過ぎかもしれませんが。それを聞いた時に私は、「ああ、発達障害者を、発達障害者が診ているんだな」と思いました。
同じように、発達障害者を、発達障害者がお世話すればいいのでは?
息子を見ていても、健常者の世界で発達障害者が生きていくのは、本当に大変なのです。発達障害者は、発達障害者の世界で生きていければ、随分と生きやすくなると思います。
ただ、二次障害を発症して、ウツ病などになってしまうと働けませんから、心の健康を損なわない事が大事だと思います。
発達障害児は小さな頃から、障害認定を得て、必要な支援や配慮を十分に受けて、心身ともに無理なく育つ事が絶対に必要で。可能であれば読み書き計算、必要な社会常識を身に着けられるとより良いですね。他害を引き起こすようなストレスは避ける事も大事。
そうやって大人になったら、支援を得ながら作業所等で働く方々と、そういう方々を世話する側とに分かれて、平和にやっていく。
私の姪も、グレーの発達障害者で、一般就職が難しく、大学を卒業後、とくに何をするでもなくブラブラしておりますが、グループホームのお手伝いなら、出来るのではないかと思いました。姉のことがあるので、なかなか言えませんが。
家事は楽しくもないし、誰でも出来るから馬鹿にもされる仕事ですが、家事さえできれば、そういった施設のお手伝いだけでなく、家政婦業とか掃除婦業とかもできますし、何歳になっても仕事はあるんじゃないかと思います。
心身共に健康である事が必須ですが。
年々少子化が進んでいますが、経済的な理由もさる事ながら、これだけ発達障害児が生まれてきている現状では、子供を産むのはギャンブルです。慎重になる方が多いのは当然です。でも、障害児が生まれてもちゃんと生きていけるという社会システムが確立していれば、不安なく子供を産めると思います(今のシステムでは不安しかないですよね)。
今日はふと思った事を、思いがけず長々と書いてしまいました。
ではではまた~
御堂筋のイルミネーション。キレイでした。