書くしかできない

発達障害、神社仏閣、読書記録、日々のつぶやきを主に書いています。

同調圧力に、戦わずに勝つ方法

 前回の記事に、するどいご指摘を頂きましたので、お返事かたがた、新たな記事を書いてみたいと思います。

 前回の記事で、私は、「(明らかにおかしな意見や人に対し)賛同する人が多い場合、そのおかしな意見や人に否をつきつけ戦う事は、賢明ではない」という内容を書きました。

 それに対し、「それは同調圧力に負けている姿ではないでしょうか」というコメントを頂きました。道南編集室様、有難うございました。

 

 仰る通りで、「戦わない=逃げる」と解釈すると、それは「負ける」を意味します。

 でも、私が思っていたのは(思っていたならちゃんと書けよ、という話ですが、、すみません、今書きます)、「戦わない=戦わないで勝つ方法を探す」という事でした。

 戦わずに勝つ方法なんてあるのか、と思われるかもしれませんが、沢山あると思っています。

 いや、本当はシンプルに正面から戦うほうが話は早いのですが、こと「同調圧力」に対しては、正面から戦っても効果が上がらない事が多い気がします。それよりは、正面から戦う事を回避し、戦わないで善処できる道を探るほうが、遠回りではあっても、結果的に「勝つ」のではないかと思うのです。

 

 例えば、米大統領選を前回例にあげたので、その続きを書くとしたら。なぜ民主党は、トランプさんの対抗馬として、ご高齢のバイデン氏を出したのか。

 これは私の個人的見解だと保険をかけておきますが。

 私は、民主党は、バイデン氏を「当て馬」として出したのではないかと思っています。大統領の激務と、氏のご年齢を考えれば、バイデン氏が任期中に病気理由で引退される可能性は低くありません。そこで出てくるのが副大統領です。

 民主党としては、副大統領こそを、次世代民主党を引っ張るリーダーとして、推したいのではないでしょうか。ただ、そのリーダー最適候補者が、万が一にも大統領選でトランプさんに負けてしまっては、ケチがついてしまいます。バイデン氏が負けても、民主党としての傷は浅い。「やはり年齢が」という大義名分がたちますから。それに、バイデン氏には、ご年齢的に先がありませんから、今更ケチがついても、痛くもかゆくもない。

 要するに、民主党の読みとしては、なんとかバイデン氏に勝ってもらって、かつ、任期中に引退して頂き、副大統領を次期民主党の顔として推していきたい、という肚があるのでは、と思うわけです。

 副大統領は、トランプさんとは直接的には戦わせない。でも、逃げているわけではなく、戦わずに勝つという手段を模索したわけです。虚しいっちゃあ、虚しいわけです。正面から戦えるなら、そのほうがいいわけですから。

 こういうのが、同調圧力に負けない(あるいは勝つ)方法じゃないかと、私は思うのです。

 気になる(ならない人もいるか)、民主党の副大統領候補者は、今のところ当然ながら発表はされていませんが、女性になるのでは?と言われているそうです。ちょっとだけ、楽しみです。

 

 長くなりますが、今度は私自身の例を挙げます。卑近な話で恐縮ですが。

 私の子供は発達障害なので、社会的に、様々な支援やフォローを必要としています。子供が所属する社会というのは、幼稚園や学校ですね。私は、園や学校という組織、また同級生やその父兄に対して、様々なお願いをせねばなりませんでした。

 発達障害をよく知らない人ばかりです。

 私のお願いというのは、健常者の世界で普通に考えれば、「不公平」「過保護」「クレーマー」と扱われるたぐいの事です。でも、支援やフォローを受けなければ、息子は社会で生きる事ができません。

 正面から、園や学校、同級生や父兄の方々に対し、「息子は障害者なのだから、支援してもらって当然でしょう」と戦うべきか。

 この世は、圧倒的多数の健常者で運営されています。発達障害はマイノリティーです。数でいえば、完全に負けています。多勢に無勢です。正面から戦って勝てるはずがありません。それでなくても「発達障害児って迷惑。発達障害だからって、特別扱いは不公平。そもそも発達障害なんて、ないんじゃないの」という風潮が多い世の中です。

 私がとった策は、PTAに参加する事であり、同級生を家に呼んで遊んでもらう事でした。過去記事にも書いたかな。

 PTAは、幼稚園の年少クラスから、中学卒業までずっとやりました。ざっと12年間。これによって、学校に要求するだけではなく、学校に貢献する気のある親だという事を表明できました。園や学校によく行くので、組織の事情もよく分かり、先生方ともある程度気心が知れる仲になり、私の学校への要望が、先生方の心情的に、通りやすくなりました。

 近所の同級生は、年少さんから小3まで、気の合いそうな子何人かに、よく家に遊びに来てもらっていました。実質的に息子は遊べませんが。お母さんがついてくる、という事もあるし、「いつも遊ばせてもらってごめんね」と言ってくれるお母さんもいるし、お母さんとも仲良くなれました。そういうところから、心情的に、味方になってくれる人達を、少しづつ作っていきました。

 「発達障害なんだから、支援してもらって当たり前」と正面切って戦うのではなく、戦わずにこちらの要望を、通す方法を探ったのです。

 結果、息子は、中度の発達障害ですが、一度もいじめられることなく、不登校になる事もなく、無事に大学生になっています。今もなんとか楽しく登校できています。

 

 というわけで、同調圧力に、戦わずに勝つ方法は、あると私は思うし、むしろ同調圧力に対しては、戦ってはいけないんじゃないかとすら思うわけです。自分のほうが筋が通っている正しい!と言っていったところで、同調圧力にはかないません。

 もちろん、正面切って戦うほうが効率がいいし、気分も晴れるし、スッキリもするでしょう。迂回して戦わない方法を探るやり方は、とにかく面倒だし時間がかかるし、スッキリもしません。でも、最後に勝てばいいのです。私はそう思っています。

 

 コメント下さった道南編集室様には、感謝いたします。おかげで、自分の考えを更に深めて書く事ができました。

 

 台風が来ていますね。うっとおしい数日かと思いますが、どうぞ元気でお過ごしください。

 

f:id:oinor-i:20200523142648j:plain