書くしかできない

発達障害、神社仏閣、読書記録、日々のつぶやきを主に書いています。

長谷寺に参拝

 今日は、桜井識子さんの本で紹介されている神社仏閣を巡るシリーズです。今回は、奈良の長谷寺に行って来ました。

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 長谷寺は、奈良県桜井市の初瀬山にある、真言宗の総本山です。清少納言が愛したお寺としても有名です。大阪からは、近鉄一本で行けます。大阪上本町から「長谷寺駅」までは急行で40分ほど。駅からはタクシーで5分です。

 長谷寺は、686年に道明上人が、天武天皇の為に、「銅板法華説相図」を初瀬山に安置した事にはじまったそうです。その後の727年に、徳道上人が、聖武天皇のために、御本尊の十一面観世音菩薩をお祀りされたそうです。

 長谷寺はまた、「花の御寺」としても有名で、四季折々の花が楽しめるお寺です。

 私が行った時は、紫陽花が美しかったです。

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 まずは境内地図を。

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 タクシーが、参拝入山受付の所まで行ってくれました。そこから仁王門を見上げた所↓。ここからちょっとした山登りが待っております。

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 仁王門の下まで来ました。歴史を感じます。

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 仁王門をくぐった所。美しい登廊が上へ上へと延びています。でも段差はゆるやかなので、周囲の景色を眺めながら、ゆっくり楽しんで登れました。

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 あちこちに植えられた紫陽花たち。雨あがりに行ったので、とても瑞々しく綺麗でした。

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 登廊が終わると、急にきつい段差の階段に変わります。ここから本堂までがちょっと大変でした。でも、仁王門からの所要時間としては全部で10分くらいなので、頑張れば登れます。

 階段を登り切り、本堂のある場所に着きました。

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 本堂です↓。

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 本堂の右側に、桜井さん一押しの「十一面観音菩薩像」があります。撮影禁止なので写せなくて残念です。高さ10メートルの大きさ、なんとも言えない存在感、に圧倒されました。

 ちょうど、私が本堂に入ろうとしたところで、太鼓のドーンという音が鳴り、どなたかの法要が始まったようでした。十一面観音菩薩像の前に、数人の曽呂の方がお座りになり、その横に(私からは見えませんでしたが)、法要に参列されている方々がお座りになっているようでした。私がちょうど、観音菩薩像の前に立った時に曽呂の読経が始まり、お経を聞きながら参拝する事が出来ました。ありがたや。

 桜井さんによると、この十一面観音菩薩様はしっかり道が繋がっていて、とても優しい仏様で、祈願を聞いて下さるとの事なので、一生懸命息子の事をお祈りしました。障害児ですが一生懸命生きております。どうぞ自立できますように、と。

 この後、向かって左におみくじがあるのに気づき、500円払って引いてみました。大吉でした。本当に有難いです。桜井さんの言う通り、優しい仏様なんだと思いました。中の文章を読んでいたら、「枯れ枝に葉を生じ、花の咲く如く、おいおいに悦び事おおかるべく」の一文が。枯れ枝に花が咲く、、、。もうこの時点で涙腺崩壊です。仏様が励ましてくださっている。「子に幸せあり、後を楽しむべし」の一文。そして、最後に「望み事成就す」との駄目押し。有難くて言葉がありません。ああ、私、頑張る。頑張るぞ、と思いました。

 おみくじには「驕り高ぶる心を慎み、人にへりくだりなさい」とのお言葉があり、私は傲慢なところがあるから、本当に気を付けないといけない、と思いました。これはもう本当に絶対、気を付けよう、と心しました。

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 本堂の左側は、板敷の舞台になっていて、その向こう側が広いテラス(?)のようなものになっていました。このテラスが、山の斜面に突き出すようになっていて、ここに立つと、周囲が広く見渡せ絶景でした。

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テラスから、舞台側を見たところです↓。

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↑ここは撮影禁止ではなかったので撮影したのですが、奥に十一面観音菩薩様が写ってしまいました。参拝客の頭だけ下にちょこっと写っているのを見ても、大きな仏像だと分かります。

舞台の周囲には五色幕が掛かっていて、あでやかでした。

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別のアングルから舞台を眺めた所です↓。

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この本堂はとても美しく、そして涼しかったです。とても蒸し暑い日だったのですが、この本堂にいる間中ずっと、涼しい風が吹き抜けていました。これもきっと、仏様の優しさなのだろうなあ、と感謝しながら、爽やかな涼しい気分で、ひと時過ごしました。

 本堂の右側のところに、蝋燭を奉納できる場所があったので、50円払って蝋燭を買い、種火から火を移して台に刺そうとしたのですが、、私が持っている小さな蝋燭に火を移した途端、だら~っとロウが解けてきて、指がアチチとなりました。思わず「あ!」と言いそうになったのですが、なにせ静粛な法要の最中ですから、ぐっとこらえ、なんとか蝋燭を台に刺しました。

 本堂を出た所に、ベンチがいくつか置いて下さっていたので、座って空を眺めました。本堂のある地面よりずっと下のほうから生えている高い木↓。

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なんとも言えない雲↓。

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トンボがいっぱい飛んでいましたが、写せませんでした。

 本堂の所に受付があり、中にお坊さんが座っておられたのですが、とても親切な方でした。というのも、私、おみくじの買い方が分からず、そのお坊さんに聞いたのです。受付の中に座っておられたのに、その方は、わざわざ草履を履いて外に出て来て下さり、おみくじの所まで行って、丁寧に教えて下さったのです。お手間おかけし、申し訳なかったです。すご~くいい感じの方でした。

 私が本堂で過ごしたいた間に、法要の読経が終わり、曽呂の方が法要の出席者の方々に、何かお話されていました。難しい説法でも話されているのかな、と思って聞いてみると、

「皆さん、こんな山の上まで、よくお越しくださいました。山を登って来られて、汗をたくさんかかれたでしょう。登るというのは、大変な事ですが、一生懸命登っている間は、余計な事は考えませんので、案外それが良いのです」

というような、私にも分かる優しいお話をされていました。口調もとても柔らかで、偉ぶった所が全くなく、素敵なお坊さんだなあと思いました。

 この後、帰り道に、仁王門の所に立っておられたお坊さんのシルエットも素敵で、思わず写真に撮ってしまいました↓。参拝客の方と話しておられるようですが、とっても華奢で。こんな山深いお寺で日々過ごされているのに、毎日毎日この階段をいやというほど上り下りされているのに、お坊さん方はみなさま、筋肉隆々どころか、透き通るように華奢なのです。

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 本堂のところに、こんな説明書きがありました。

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 名残惜しいですが、帰ります。帰り道も素敵。

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 行きは長谷寺駅からタクシーに乗ったのですが、帰りはどうしようかなあと思い、受付で、タクシーの電話番号と、駅までの地図の両方を頂いてしまいました。受付の方によると、駅までは徒歩20分とか。。。

 歩こうかな、と思い、徒歩を選択したのですが、これが大失敗。いや、全然20分では辿り着かず。道も、最初は下りでしたが、途中から上りになり。急な階段すらあり。歩いている人は誰もおらず。とっても心細かったし、なんだかこわかったです。周囲にお店の並んでいる道は良かったのですが、ちょっと間違って山のほうへ入ってしまい、一瞬で「あ、間違った」と気づいて戻ったのですが、一瞬だけだけどこわかったです。

 長谷寺へは、行きも帰りもタクシーに乗るべし(←自分)

 行きに乗ったタクシーの運転手さんによると、長谷寺駅に常駐しているタクシーさんは、その運転手さんの一台だけだそうです。有名なお寺なのに、最寄り駅にいるタクシーが一台だけなんてビックリです。以前は3台いたそうなのですが、今はこの運転手さんお一人だけになったそうです。とても良い方でした。ああ、帰りもこの方に来てもらえばよかった。それだけが後悔です。ちなみに、長谷寺駅から長谷寺までは630円でした。

 少しご高齢の運転手さんだったのですが、長く働いていていただきたいです。次回長谷寺に参拝する時にも、あの運転手さんにお会いしたいです。

 長谷寺の印象は、十一面観音菩薩様が優しかったこと、曽呂の方々が素敵だった事、紫陽花が綺麗だった事、本堂が涼しく爽やかで景色が素晴らしかった事、です。