書くしかできない

発達障害、神社仏閣、読書記録、日々のつぶやきを主に書いています。

釘抜地蔵・北野天満宮・興福寺

 お久しぶりでございます。もう10月も半ばですが、相変わらず大阪の最高気温は30度。きっと11月になっても夏日が続くのでしょう。こういう昨今の傾向には、もう慣れましたね。

 最高気温が高くても、夏と違って朝晩は涼しいし湿度も低くて快適です。9月に入ってからはずっと5分袖のワンピースを着ているのですが、5分袖がちょうどいい気候が延々続く感じ。いや〜最高。

 快適なので神社仏閣に行きまくっており楽しいです。

 最近、初めて行ったのが、京都の釘抜地蔵(石像寺)です。北野天満宮の近くで、勿論桜井識子さんご推奨。

 釘抜(苦抜き)地蔵で知られる石像寺は、弘仁10年(819)弘法大師によって開創されました。本尊の釘抜地蔵尊は、さまざまな苦しみを抜き取ってくれるそうです。本堂には御礼の絵馬が飾ってありました。千枚あるそうです。この絵馬、板に本物の釘と釘抜きがくっついているんです(お堂の画像を拡大したら見えるかも)。願いが叶った御礼の絵馬ですから、千の苦しみが抜き取って頂けたという事ですね。

 小さいお寺ですが、入った途端に空間が広々していると感じました。本来の空間より感じる空間がずっと広いのです。

 まずは参拝。胸の中の苦しみをお伝えしました。

 お賽銭箱の両側に、仏様から繋がるお綱があり、触らせて頂けました。

 仏様の右側には大きな蝋燭があり、その前に人の名前が。これは、千円お納めした人の名前だそうで、1日分の蝋燭の火を奉納出来るシステム。迷わず奉納しました。お寺の方が、帳面をめくって「ここしばらくは一杯なんですよ」と申し訳なさそうに仰り、かえって恐縮。私の「蝋燭奉納の日」はかなり先になりました。その日は私はいなくても良いそうで、お寺が私の名前を書いた札を蝋燭と共に仏様のお近くに飾って下さるそうです。有難や。

 本堂の外側にも小さい蝋燭とお線香があり、こちらは今すぐ奉納出来るので、早速(笑)。蝋燭が30円、お線香が20円だった。お線香はかなり太くてしっかりしていました。良い香り。

 本堂の向かって左側には休憩所があり、無料の冷えたお茶が頂けました。この休憩所が本当に居心地良く、お堂と空を眺めながら随分長居しました。お茶も何茶か分からないのですが、とても美味しかった。涼しい風がずっと吹いていて、泣きそうになりましたねえ。

 帰りたくないですが腰を上げて帰る事にしました。お寺を出て少し左に行った所にバス停があるのはチェック済みなのですが、そのバス停に着いた瞬間に59番(だったかな?)のバスが到着。でも私は59番が地下鉄四条烏丸駅に行くがどうか調べていなかったので、一瞬乗るのを躊躇しました。ドアが開いて、私が乗らないので閉まり、バスは発車。その時バスの側面に「四条烏丸」の文字が。あ、このバスで良かったんだ!と気づいた時には既にバスはかなり進んでいました。私が、思わずバスを追いかけようとしたら、既に走り出していたバスが止まって下さり、ドアが再び開いたのです。

 こんな事って初めてで。目の前ですんでの所でドアが閉められる事はあっても、既に走り出していたバスが(それもかなり)、とまってくれるなんて。

 「すみません」「すみません」と大声で言いながら(恥)、乗車しました。なかなかに混んでいるバスで、ちょっとしたカオスだったのですが、止まってくれた運転手さんありがとうです。でもこの運転手さん、すごくイライラされていて、次のバス停でよろよろと乗って来られたお婆さんが、なかなか日傘を仕舞えないでいたら「お婆さん、危ないから早く傘しまって!バス出せないから!早く」と大声でアナウンスされており。こんな方が止まってくれたなんて、失礼ながら奇跡としか言いようがありません。釘抜地蔵様のおかげだと思いました。

 バスと言えば、この日はまず北野天満宮に参拝しまして、その後に釘抜地蔵に行ったのです。いつも地下鉄の駅からタクシーに乗るのですが、この日はふと「バスで行ってみよう」と思い、四条烏丸でバス停を探したら、すぐ目の前にありまして。あ、こんな近くにあったんだ、とバス停まで行った所でバスが来まして、正面に「北野天満宮」と書いてあったので迷わず乗車。乗ったら結構混んでいたのに一番前の席があいて、何気に座れた。しかも目の前にバスの路線図が貼ってあり、これは便利だと撮影まで出来たという。

 北野天満宮はそこそこ人は多かったですが、拝殿前では一人になれたので、しっかり祝詞も唱えられたし、いつものように息子の事を祈願できたし、良かったです。しかもおみくじを引いたら大吉を頂き、私が落ち込んでいるから元気づけようとして下さったのだと感じました。北野天満宮の神様方は本当に優しいです。

 この後歩いて釘抜地蔵に行きました。北野天満宮から20分くらいかな。拝殿を右(東)に行ったところの鳥居から外に出て、更にまっすぐ東に進み、千本通りに出た所で左(北)に進むと、右(東)にあります。

 本当に元気がもらえる参拝でした。いい気持ちで帰宅し、一人でいる間はほくほくとしたあたたかい気持ちでいられるのですが、息子が帰った途端に、わけの分からないこだわりや不安をぶつけられて振り回され力がどんどん奪われるという、、。

 それで疲れ切り、また神社仏閣に参拝に行くという感じです。どんなに疲れ切っても、神仏は助けて下さるので。神社仏閣がなければ、私はとうの昔に倒れていると思います。

 

 さてこれは別の日なのですが、久々に奈良の興福寺に行って来ました。こちらは写真がなく文章だけですみません。

 なぜ久しぶりかというと、私が大好きな薬師如来様がおられる東金堂が、今年の7月まで工事中だったからです。それでしばらく行けなかったのです。

 久しぶりだ~嬉しい~と思いながら出かけたところ、、、、興福寺が近づくにつれて

不穏な空気になってきました。東金堂の隣の五重塔のあたりに黒い幕がまだかかっているのが遠目に見えたのです。え?まだ工事中なんてこと、まさか、まさか、と最後は小走りで向かったのですが、、、、はい、しっかり工事中でした。東金堂も入れず。

 え~!!!どうして???前回は確かに、工事は7月まで、と書いてあったのに。過去記事にもそう書いてあります(涙。

oinor-i.hatenablog.com

 諦めきれず、チケット売り場の係りの方に「東金堂はいつ入れますか?」と伺ったところ、「いつ、とハッキリは言えません」と言われてしまいました。どうも工期が伸びたようです。係の方は「来年中にはたぶん、、、、」的な事を仰っておられましたが、それも曖昧だったので、これから行かれる方は(勿論私も)、事前にホームページでチェック必須だと思われます。

 薬師如来様に会えると勇んで行ったので、がっくりとしてしまい。2回続けてお会いだきなかったので。次にいつお会いできるかも分からないとの事で更に気落ちしてしまい。もう興福寺なんか来ない!と投げやりな気持ちで、それでもお不動様にだけはご挨拶しておこう、と思い、お不動様のほうへテクテク歩いて行きました。観光客の方々が沢山おられたので我慢しましたが、一人だったら泣いていたかも(それほど気落ちしていました)。

 お不動さんのお堂に着いたら、いつも数人は参拝している人がいるのに、今日は誰もいません。1人でゆっくりお参りできる、嬉しい!と思って前に立った瞬間、え?いつもと違う。

 お不動様の前にお一人のお坊さんが座られているのです。こちらのお不動さんのお堂はとても小さく、どなたかがこのお堂におられるのを、今まで見た事がありません。

 そのお坊さんは様々なお道具を並べ、蝋燭も灯し、お線香もたて、それから浪々と読経を始められました。護摩祈祷なのか、お坊さんとお不動さんの間に何かを焚く場所があり、そこからうっすら煙が上がっていました。

 こんなに大きな声で読経されているのに、そして周囲には沢山の観光客の方々がおられるのに、誰一人お堂の前に来られません。私一人なんです。なので一人で手を合わせ、真言を唱え、後は心の中でずっと息子の事を祈願していました。お坊さんの声の迫力からか、一生懸命祈願していたせいか、汗が噴き出てきました。それほど暑い日ではなかったのですが。

 突然、私の真後ろから「ギョヤー、ギョヤー」という何かの声がしました。一瞬、赤ん坊が泣いているのかな?と思いました。子供の泣き声に似ていたからです。特に振り返って確認する事もなく、そのまま祈願を続けていたのですが、その声は止まりません。あまりにもしつこくなき続けているので、振り返って見てみたら。

 私の真後ろ(至近距離)に、雌の鹿がいて、お坊さんの読経に合わせて「ギョヤー、ギョヤー」と鳴いているのです。

 ええーー!!鹿って鳴くの?こんなに鳴き続けるものなの!!?

 赤ちゃんの泣き声だと思っていたのは、それほどしつこく鳴いていたからです。ずっと鳴いているんです。お坊さんの声に合わせて。そこには何もない。誰かが鹿せんべいを差し出しているわけでもない。ただお堂があって女(私)が一人立っているだけです。鹿にとって魅力的なものは何もないのです。だから鳴いて何かを訴える必要もないし、そもそもそこに居続ける必要はないのです。

 なのに、そこで鳴き続ける鹿がいる。

 ふと周りを見たら、観光客の方々がみなさんスマホを掲げて、鳴く鹿を撮影していました。そりゃあ撮るよね、珍しいもんね。と思いつつ、私は祈願中だという事と、どうしてもこういう時、撮影が出来ないんです。神仏に失礼な気がして。

 こういう風に、神仏の場所で不思議な事が起こった時、撮影して他の方にお見せしたほうがいいのかもしれないのですが、何かどうしても出来ないんですよね。分からないんですけど。

 読経はまだまだ続いており、私は引き続きお堂に向かって立ちながら聞かせて頂きました。途中一度振り返ったら、鹿の数が増えていて引きました。最初1頭だけだったのですが、最後には5頭になっていました。

 読経は15分くらい続いたと思います。このお不動さんで読経が聞けたのは初めてで、感動しました。

 東金堂に入れなくて落ち込んでいた気持ちが、一気に上向き、元気が出ました。本当に有難い。神仏は実際にいらっしゃるし、落ち込んでいる人間を慰めて下さる、そう思います。本当に有難いことです。

 帰りのバスも、バス停に着いた瞬間に来て、混んでいるのになぜか座れ、JR奈良駅から大阪への快速にも余裕で座れ、家に着いたのが3時半。余裕。ああ、いい日だった。

 ではでは、また~