書くしかできない

発達障害、神社仏閣、読書記録、日々のつぶやきを主に書いています。

法界寺・(ひのやくし)に参拝

 奈良の薬師寺に参拝したおかげで、なんだか元気が漲って来まして、翌日、今度は京都のお寺に参拝に出かけました。こんな事は、普段は絶対に出来ません。連日、他府県に遠出などということは、余程の事情がない限りできません。疲れてしまうので。神社参拝というのは、いつ行ってもいいわけですから、気候のいい時に詰めて行っても、週1が限度。それが今回は、連日出かけてしまいました。

 というわけで、薬師寺の翌日出かけたのが、京都の「法界寺」です。

 法界寺、聞いた事のないお寺でしたが、桜井識子さんが著書「京都でひっそりスピリチュアル」の中で、絶賛されていたので、ずっと行きたいと思っていました。桜井さんは、「本堂の阿弥陀如来像が素晴らしい。お会い出来て有難い、お顔を見るだけで救われるような仏様に、初めてお会いした」と大絶賛だったのです。でも長らく、行けずにいました。

 どうして行けなかったかというと、どうやって行ったらいいか、分からなかったからです。公共交通機関での行き方が不明で。調べてみると、石田駅という駅が最寄駅のようなのですが、石田駅に行くには京都に一旦出て、そこから乗り換えが色々あって、まず大変。更に石田駅からバスなのですが、法界寺に行くバスがあまり無いらしく、更に流しのタクシーも走ってないらしく。どうやって行ったらいいのだろう?と二の足を踏んでいたのです。

 ですが、今回薬師寺パワーで、突如「とにかく行ってみよう」と思い立ち、元気に家を飛び出しました。

 で、とりあえず、ネットで調べた中で、一番近そうな最寄駅である、京阪「丹波橋駅」を目指しました。ネットによると、丹波橋駅からバスで20分、とあります。

 丹波橋駅に着きました。北口と南口があったので、バスロータリーはどちらかなと思い、駅員室に行って、駅員さんに聞いてみました。この駅員さん(女性です)が、とてつもなく親切で、この方のおかげで私は法界寺に辿りつけたと言っても過言ではありません。以下会話。

私「バスロータリーやタクシー乗り場って、北口ですか。南口ですか」

駅員さん「うち、タクシー乗り場はないんです。どちらに行かれますか?行先によって、乗り場が違うので。丹波橋は一方通行が多いんです」

「えっと、法界寺というお寺に行きたいんですが」

「法界寺? ああ、ひのやくし、の事ですね」(注:法界寺は地元では、ひのやくし、という名前で通っているらしい)

「はい」

「法界寺なら、丹波橋駅からは遠いですよ。最寄駅は、宇治線六地蔵駅になります。ここからだと、一駅乗って中書島駅まで行って頂いて、そこから宇治線に乗り換えて、三駅目が六地蔵駅です。そこからバス利用になります。六地蔵駅前に小さいバスロータリーがあります。あ、ちょっと待って下さいね」

と言って、駅員さんは、電話をかけ始めました。六地蔵駅にかけて、法界寺行のバスが、一時間に何本あるか聞いて下さっているようです。「あ、はい、一時間に1本ですね」と聞こえたので、私がすかさず「すみません、タクシー乗り場があるかどうかも、聞いてもらっていいですか?」とお願いしました。

 駅員さんは、それも聞いて下さり、電話を切った後、「タクシー乗り場はあるそうですが、常時タクシーは止まっていないそうです。ただ、駅前はけっこう、流しのタクシーが走っているそうなので、大丈夫だろうとの事です」と、私に教えてくれました。

 とにかく、六地蔵駅まで行くべき、という事が分かりました。駅員さんいわく、「丹波橋駅から法界寺までタクシー利用というのは、ちょっと遠すぎると思います。ものすごくお金かかっちゃいますよ」との事で、教えて頂かなかったら、バスが無いならタクシーしかないな、と私はそれを選択していたと思います。教えて下さって有難かったです。

 更にその駅員さんは、タクシーを呼ぶ必要性があった時の為に、と、タクシー会社の連絡先まで下さいました。

 というわけで、中書島駅まで一駅戻り、そこから宇治線に乗り換えました。宇治線は、中書島駅で降りたホーム向かいに止まっていたので、乗換えはラクちんでした。

 三駅乗って六地蔵駅に到着。一時間に一本のバス利用は、行きはともかく帰りが大変なので、タクシーを探します。ちょうど駅前に、タクシーが走って来てくれて、スムーズに乗れました。ただ、不思議だったのですが、駅前で空車で走って来たタクシーさんを止めようとしたら、止まってはくれたものの、窓が開いて、「あっちの奥のタクシー乗り場からでしか、お乗せできないので、あっちに行って待ってて下さい。ぐるっと回ってきますので」と仰る。確かに、バスロータリーの奥のかなり向こうのほうに、小さな「タクシー乗り場」という看板があります。何故、ここで乗っちゃいけないのか分からないまま、小走りでその看板の所まで行きました。しばらく待って、さっきのタクシーさんが来てくれたので、無事に乗車。

 「法界寺までお願いします」と言って、ぶーんと行って頂きました。よい運転手さんで、すごく親切な方でした。「法界寺から帰りって、流しのタクシーさんおられるでしょうか」と聞くと、「いやあ、あのへんは走らないですね」との事。「では、すみませんが、15分程で出て来ますので、お寺で待っていて下さいますか。待っている間のメーターは、おいくら程になりますか?」「500円ぐらいでいいですよ」

 そんな事を話していると、15分ほどで法界寺に到着。山の麓の住宅地の一角、という感じで、道も狭いし、一人で歩いたら絶対に迷うな、という感じの場所でした。運転手さんに、「じゃあ、ちょっと行って来ます。すみません」と言って、一旦タクシーを降りました。

 法界寺です↓小さいですが、雰囲気のあるお寺でした。

f:id:oinor-i:20190922122940j:plain

f:id:oinor-i:20190922122950j:plain

入って右手が蓮池です。

f:id:oinor-i:20190922123014j:plain

 正面右手に薬師堂があり、こちらには秘仏薬師如来像が安置されているそうですが、秘仏なので見る事ができず、桜井さんも、薬師堂については触れておられません。ので、私も薬師堂には行きませんでした。ですが、この薬師如来様の御利益(安産など)が、このお寺のメインの御利益となり、そのせいで通称も「ひのやくし」となっているようです。

 さて。胸を躍らせて、向かって左手にある本堂に向かいます↓

f:id:oinor-i:20190922123036j:plain

f:id:oinor-i:20190922123026j:plain

 とはいえ、どうやって入ったら??戸は全部閉まっています。一回周囲をぐるりと歩いてみたのですが、どこからも入れません。時刻はお昼の11時ごろでしたが、私の他に誰もいません。タクシーさんにも待って頂いてるので時間もないし、どうしたら?と思って、社務所に行ってみました。

 社務所は、境内入ってすぐ左手にありましたが、こちらも窓が全部閉まってカーテンまで降りていて、誰もいなかったので最初、スルーしたのでした。でも、ここで聞くしかないしな、と思ってウロウロしていると、横に玄関のような場所があり、そこに、インターフォンのようなものがあったので、押してみました。ら、年配の女性が出て来て下さいました。

 本殿に行きたいのですが、と言うと、「拝観料は500円です」との事だったので、お渡しすると、後ろからこれまたご年配の男性(多分住職さん?)が出て来て下さり、本殿の戸を開けて下さいました。

 おお、やっとです。やっと入れます。男性が、先に入って、電気を付けたりして下さり、その間に私は、阿弥陀如来像の前に座らせて頂きました。

 大きいです。どっしりされています。胸に響く何かがあります。うわ~と思いながら、頭を下げて自己紹介しました。私が顔を上げると、いつの間にか男性が横に来ておられ、法界寺の説明をして下さいました。時間にして5分ほどでしょうか。とても簡潔で要領のいい説明で、聞きやすく分かりやすかったです。ですが、私はほとんど頭に入らず、ずっと阿弥陀如来様の顔を見ていました。

 写真撮影が禁止だったので、社務所で頂いたパンフレットを貼っておきます。法界寺の説明なども合わせて。

阿弥陀如来像↓

f:id:oinor-i:20190922123638j:plain

f:id:oinor-i:20190922123646j:plain

f:id:oinor-i:20190922123631j:plain

f:id:oinor-i:20190922123624j:plain

f:id:oinor-i:20190922123614j:plain


 説明を終えると、男性は「では、ごゆっくり御参拝下さい」と仰って、社務所に戻って行かれました。御堂の中は、私一人になりました。阿弥陀如来様に何をお話したのか覚えていないのですが、とにかくずっと、何かを必死にお話ししました。せずにはいられない、あたたかい大きな存在でした。苦労して来て良かった、お会いできて良かった、と思いました。

 本堂にいたのは、時間にして10分ほどでしょうか。もっと居たかったのですが、待って頂いているタクシーさんが気になり。帰る事にしました。社務所で、「帰ります。有難うございました」とお礼を言って、帰りました。

 タクシーでまた六地蔵駅まで行きました。待って頂いていた時間代も含め、往復で2500円でした。時間的に余裕があるのなら、お寺から電話で呼んで頂いてもいいですよ、という事でした。次回来る時は、そうしようと思います。本堂でもっとゆっくりしたかったです。

 空の雲が綺麗な日でした。ずっと行きたいと思っていたお寺に行けて、大満足です。行きも帰りも、電車はとてもスムーズでした。小さいですが素敵なお寺でした。

f:id:oinor-i:20190922123136j:plain

 あれから何日も経つのですが、日常で何かをしていて、ふと阿弥陀如来様のお顔を思い出すと、胸がじーんとします。何かが胸に響いて、それが消えていないのです。いつまで残るのでしょうか。一生残るかもしれません。そしたら死んだ後、あの阿弥陀如来様のところに、走って行きたいと思います。

 

(*この記事を書いた後、ネットで調べたら、六地蔵駅から地下鉄東西線に乗り換えて石田駅まで行けるそう。石田駅から法界寺までは徒歩20分だそうです。何故、今までこの情報が見つからなかったのだろう??次回は頑張って、この行き方で行ってみよう。私の弱い足がもつかどうか、。いや、頑張ろう)。