書くしかできない

発達障害、神社仏閣、読書記録、日々のつぶやきを主に書いています。

石上神宮(いそのかみじんぐう)に参拝

 先日、とてもお天気の良い気持ちのいい日に、石上神宮に参拝して来ました。奈良の天理市にあります。JR奈良駅から桜井線で4駅目。駅からはタクシーで10分弱(1220円でした)。午前9時半頃着きました。

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 鳥居を一歩入ると、一気に空気が変わります。一度だけ温度が下がり、空気が圧縮する感じ。厳かな神域に入ったなあ、と実感できました。心の中で自己紹介しながら、一歩一歩ゆっくり歩いていると、ニワトリの声が。コケコッコオォー、コケコッコォーと、木々の間を響き渡って聞こえて来ました。

 少し行くと、左手に社務所が、右手に手水舎がある場所に出ます。社務所の前の日だまりに、8羽ほどのニワトリが、ひなたぼっこをしていました。

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 ニワトリをこんなに近くで見るのは初めてで、嬉しい。すぐ近くまで行っても、全然逃げません。みんなとても綺麗で、毛並も豪華で、かつ、かわいいのです。特に、茶色いニワトリは一際大きく毛並も艶々しています。一羽が近づいてきて、すぐ側でコケコッコォー、コケコッコォーと何度も鳴いてくれました。

 桜井識子さんによると、この神社のニワトリは神使で、「闇を祓い、光を呼ぶ」鳥だそうです。すぐ側で鳴いてくれたので、きっと私にまとわりついていた闇も、祓って光を呼び込んでくれたのだと思い、有難うござます、とニワトリに頭を下げました(笑)。

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 手水舎に行こうと歩き出したら、あちらからお掃除をされている神社の方(お掃除夫さんではなく神職見習いさんのよう)とすれ違い、あちらから「おはようございます」とご挨拶して下さいました。あちらからご挨拶して下さる神社って、意外と無いです。もうそれだけで、いい神社さんだなあと感激。手を洗った後、どちら方向が本殿か分からず、近くにおられた別の方に、「本殿はどちらですか?」とお伺いしたら、丁寧に教えて下さり、更に感激。ちなみに、本殿は、参道を更にまっすぐ進んで、階段を数段上ったら左手にあります。

 本殿前の楼門です。

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 楼門を入ると、更に強く、古代の空気を感じました。

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  私が入った時は、誰も参拝客の方はおられず、拝殿前に1人で立つ事ができました。とても有難かったです。拝殿の奥に本殿があります。拝殿は奥までずっと見渡せるようになっていて、本殿が少しだけ見えました。

 私一人だったので、声を出して祝詞を唱える事ができました。その後、また、息子のことで一つだけお願いをしました。一心に祈願をした後、顔を上げると、後ろから人が来られたので、場所をお譲りしました。写真を数枚撮り、拝殿の所の社務所で、お酒とお砂を買いました。私が楼門を出る時に、数人の参拝客の方が入って来られました。

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 境内には他に人がおらず、お掃除されている方々をのぞけば、私一人でした。古えの空気を感じながら、ゆっくり歩いていると、またニワトリがやって来てくれました。

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二羽揃って、テクテクテクという感じで。かわいいです。木の根元では、コケコッコォーと盛んに鳴いているニワトリもいました。ずっと見ていたかったです。

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 帰りに手水舎の前の社務所で、タクシーを呼んで頂きました。バスも少ないし、流しのタクシーも無いので。社務所の所に「こちらにタクシーを呼びますので、お気軽に声をかけて下さい」と書いてあり、その言葉通り、とても感じの良い男性が、すぐに電話をかけてくれました。

 「タクシーは駅から来ると思うので、10分ほどで来ますよ」との事だったので、鳥居に向かってあちこち眺めながらブラブラ歩いていると、向こうから団体さんがやって来ました。20名程でしょうか。少し時間がずれていたら、一緒に参拝することになっていた所です。

 団体さんの向こう、鳥居の外をふと見たら、もうタクシーさんが来ていました。早い!まだ数分しかたっていません。お待たせしてはいけない、と思って小走りにタクシーの所まで行くと、運転手さんが「走らなくていいですよー」と言いながら、車から出て来てくれました。「さっきの団体さんを乗せて来て、ここに止まったら、お客さんからの無線がちょうど入ったので、そのままここで待ってたんですよ」と。なるほど、早いはずです。

 車から出て来た運転手さんは、「この歌碑、知ってますか?」と、鳥居の横にある石を指さされました。そこには、万葉歌が彫られていました。

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 「柿本人麿の歌なんですよ」と運転手さん。「万葉集は、今で言う演歌なんですよ。これも、そうなんです。この歌は、私(女性)は神社の鳥居の前に来て、中には入れないけれども、中で働いている神職さんを見て、手を振っています、という内容です」へー。「でも、どうしてこの歌が、ここに彫られているのですか?」と尋ねたら、「この石上神宮のあるこの場所の昔の地名が『布留(ふる)』なのです。柿本人麿は、神社の名前の『布留(ふる)』と、『手をふる』を掛けたのです」なるほどー。「じゃあ、万葉の時代の女性が、この神社の鳥居の前で、中のイケメン神職さんに手を振っている、という情景の歌なのですね」「そうなんですよー。万葉集って、意外とこういう歌が多いんですよ」なるほど~。

 しかしながら。京都のタクシーの運転手さんも良い方ばかりですが、奈良の運転手さんもすごいですねえ。観光案内までして下さるという。言われなければ、歌碑の存在には気づきませんでした。歌碑の由来を伺って、石上神宮は、日本最古の神社の一つなのだなあと、改めて感じました。この神社は、万葉集の時代には、当然もう存在していた。奈良時代(もしかしたら、もっと古い古代から)の人々が信仰していた神社、古代の人々が踏み締めたこの地面を、私もまた歩いているという事を、実感として感じました。やっぱり奈良はいいですね。

 親切な運転手さんのタクシーで、奈良駅まで送って頂きました。ちなみに、石上神宮から大神神社までは意外と近く、タクシーですぐ行けるそうで、わりとそうされる方が多いそうです。京都の、下鴨神社帰りに上賀茂に行く、みたいなものでしょうか(違うかな)。

 奈良駅で降りて、時刻表を確認していたら、「!!!!」と気づきました。ここが近鉄天理駅だという事に。私は、JRの天理駅に行きたかったのです。タクシーさんには「天理駅まで」としか言わなかったので、近鉄だと思われたのでしょう。やばい、と慌てて、もう一度タクシー乗り場にとって返し、開いていた車の運転手さんに、「ここからJRの天理駅までって、遠いですか?」と尋ねました。運転手さん、「へ?」という顔をなさって、「ここ、JRの天理駅ですよ」と。今度は私が「へ?」となりました。それを見て運転手さん、「近鉄天理駅の隣りが、JRの天理駅ですよ。ほら、あのコンビニの向こうはJRの天理駅です」と教えて下さいました。

 ああ、なるほど。近鉄とJRが隣同士なんですね。知らなかった。

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↓向かって左がJR天理駅、見えにくいですが、右が近鉄天理駅です。

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 というわけで、無事にJRの天理駅から桜井線で4駅目の奈良駅に戻り、奈良駅から無事に大阪まで戻りました。超順調でした。

 奈良駅からの快速に乗った途端に眠くなり、のどかな景色と心地よい揺れに身を任せているうちにぐっすり眠り、降りる駅に着いてドアが開く瞬間に、パッと目が覚めました。 

 今朝はとても疲れていて、しんどいなーと思いながら出かけたのですが、石上神宮に参拝した後、スッキリ元気になりました。桜井さんいわく、ここの神様は身体についた悪いものを剣で祓って下さるそうなので、そのおかげかもしれません。また、とても面倒見のいい神様だそうです。

 この神社もすごく好きだなあと思いました。奈良にも好きな神社仏閣が、着々と増えて嬉しいです。神社仏閣巡りを始めて約1年。楽しいです。はい。

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    お土産のお神酒(500円)とお砂(100円)。お神酒の絵がかわいいです。