書くしかできない

発達障害、神社仏閣、読書記録、日々のつぶやきを主に書いています。

嘘を使って子供を責めてはいけない

 今日はきつい事を書くので、こういうのが苦手な方は、そっと閉じて下さい。すみません。では書きます。

 

 親が、自身の不安を一刻も早く解消したいが為に、子供を責め立てる、という事は、よくある事だと思います。その時に親が使うロジックは、ほぼほぼ「嘘」です。嘘で作られたロジックで、子供を追い詰めるんてすね。

 先ほど拝読したブログ記事にも、こんな記述がありました。不登校の中学生を持つお母さんが、過去にお子さんにぶつけた言葉を書かれています。

 

中学は誰でも卒業できるけど、高校はきちんといかないと卒業って出来ないんだよ。中学に行けないのは仕方ないことだと理解してるけど、勉強くらいやらないとどんどんみんなから置いていかれちゃうよ。

学校に行かなくても卒業できる義務教育は今年で終わりだよ。勉強を遠ざけて中卒というレッテルを貼られたら将来困るのは自分だよ。

地元のお友だちは高校受験だから、夜遅くまで塾に行ってみんな頑張ってるよ。

スマホやり過ぎだよ!

このままじゃ脳がスマホに侵されておかしくなっちゃうかもしれないよ。

いつまで寝てるの?

みんなが起きる時間にはきちんと起きないと昼夜逆転になったら大変だよ。

中卒、高卒、大卒の生涯年収ってどれだけ違うか知ってる? 同じ時間同じ仕事をしても貰えるお給料って違うんだよ。

社会に出れば、何も知らない人って騙されることもあるんだよ。無知って怖いんだよ。だからきちんとした知識をつけ、学ぶ必要ってあるんだよ。

世の中に出れば社会科で習うような地理的なこと、歴史的なことが話題になることもあるよ。数学とか嫌いでも社会科だけでも独学してごらん。

 

 その方は、「私は言葉で子供を虐待していたのかもしれない」と書き、「私は最低な親だ」と自分を責めておられます。でも、それをブログに書けば、優しいコメントが寄せられる事を計算の上で、自分責めを行ってるようにも見えます。

 その方の書き方が、反省しているというよりは、「かわいそうな私」を前面に押し出して書かれているせいかもしれません。記述の最後に、「こんな母親でも、子供は一緒にカラオケに行こうと誘ってくれる」と結んでおられるのも、私には違和感でした。反省の記述なら、反省部分だけを書けばよくないでしょうか。「今現在、私は子供から愛されているのだから、私のした事はたいしてひどい事ではないのだ」と、言いたいのでしょうが、ならば反省は、、、してませんよね。

 上の記事には、沢山の「お母さんは悪くない」という擁護コメントが入っていました。「私も同じことを子供に言いますよ」「お子さんも、大人になれば、お母さんが正しいと分かりますよ」「虐待ではないですよ。愛情から出た言葉ですよ」「カラオケに誘うなんて、お子さんはお母さんの事が大好きなんですね」などなど。

 まあ、そうなるでしょう。こういうコメントが欲しくて、こういう事を書かれたのでしょうから。こういうコメントが来るように、計算して書かれたのでしょうから。

 

 私には、このお母さんの言葉は、お子さんを救いたいというよりは、自分が安心したいが為に、口に出されたるように感じられました。

 私が、このお母さんの記述で違和感を感じた事を、ざっと羅列してみます。

➀高校は、別に行かなくても(通わなくても)、卒業資格は取れる(通信制もあるし、卒業資格だけを試験で取得する事も可能)。

➁勉強は、心が整わないと、身に着かない。病院にも診せず、子供の心がどういう状態かも把握しないままに(障害や疾患から目をそらした上で)、上辺だけ勉強させたところで、一切身につかない。むしろ、その行為は、子供の心を更に病ませる事になる。

③家で独学しないのは、子供が怠けているから、ではなく、独学できないタイプの子だからではないか? 中学の勉強ぐらい、全教科、親が子供に教えてやればいい。親が子供に独学を強いる時点で、親業務から逃げている。もし、親自身が勉強したくないなら、子供が勉強したくない気持ちも許すべきである。

 

 まだまだありますが、批判の羅列なので、このへんで止めておきます。

 発達障害界隈でもよくある事ですが、親同士の傷のなめ合いは、親の心を救う事にはなりますが、状況をよくしていく事はできません。

 私の母も、私が大学生くらいの時に、新興宗教的なものにはまって、大金を寄付していた事がありました(一口100万円からの寄付)。

 母は、私や姉が私立大学に通っていたので、「お金がかかって仕方ない。子供にお金がかかるから、私達親は、霞を食べて生きている」といつも、私達に言ってきましたが、自分は宗教に多額の寄付をガンガンしていました。

 その宗教では、よくあることで、会員同士が自分の過去の行いをカミングアウトしあいます。懺悔ですね。そして、それを聞いた会員たちは、懺悔した会員を持ち上げるんですね。「よく言った」「勇気がある」「私も同じだ」「愛情から出た行為だからあなたは悪くない」などなど。それで、禊は終わったつもりになれるのです。

 いや、おかしくないですか?

 本来やるべき事は、迷惑をかけた子供に、真摯に謝る事ではないでしょうか。

 母の場合なら私達子供に。上の記述のお母さんなら、お子様に。

 子供に謝るのではなく、味方してくれると分かっている人達にカミングアウトしたところで、その行為は100%擁護してもらう事になりますから、とうてい懺悔ではないし、禊でもありません。

 嘘のロジックで子供を責め立てた事について、ちゃんと子供に対して謝らないと駄目だと思います。謝ったところで、許してもらえる保障はありませんが。