書くしかできない

発達障害の息子、夫、私。過ぎていく日々を書き留めています

書類を書くのが苦手。

 私には色々苦手な事があるが、最も苦手なのは、様々な手続きの書類を書く事だ。自分の名前と住所を何度も書かねばならない、というのが面倒くさい。書類の頭に一回ポンと書いたら、もうそれで良いのではないかと思うのだが、何度も書かされる形式の書類が多い。そのほうが、あちら側には都合のよいのだろうけれど、書かされるほうは面倒でしょうがない。面倒くさい、面倒くさい、と思いながら書くので、間違いを犯す。子供の書類で本人の欄に夫の名前を書いたり、逆に保護者の欄に子供の名前を書いたり、数字の書き間違えもするし、たいてい印鑑はまっすぐに押せない。少し前に、火災保険の書類を書いた時は、銀行印を押さねばならないところを、全く関係のない私の個人的な印鑑を押してしまい、損保の担当者に我が家まで二度来て頂くというご迷惑をおかけした。

 以前、アメリカに住んでいたのだが、あちらには印鑑は存在せず、サインで済ましている。サインは印鑑と違い、やれ失くしたとか、登録のと違うとか、斜めに押したとか、かすれたとか、面倒くさい問題は発生しない。個人の個性も出て面白い。私はサインを漢字にしていた。トランプ大統領のサインは、尖った山が細かく大量にある攻撃的なものだ。ただ、ハッキリ言ってサインなど、誰でも真似できるので意味がないと私は思う。あれがセキュリティーの一種として通用する社会が、私には不思議だ。

 書類で思い出したが、受験の出願書類も面倒だった。子供が学校で先生に指導されて鉛筆書きで下書きしてきたものを、家で子供がポールペンで上書きして仕上げる、というのが学校のやり方だった。普通の子は、何の問題もなくさらさらと仕上げるのだろうが、私の子供はややこしい。まず、先生から「丁寧に書きなさい」と指示されたのを頭から鵜呑みにし、鉛筆書きの時に、まあ黒々とした太く濃い文字でしっかり書いて帰って来た。鉛筆書きはボールペンで上書きした後消さなきゃいけないのだから、薄く書いてくればいいのに、、、。しかも、あまりにも鉛筆書きが太く濃い文字なので、ボールペンのインクが上にのらないのだ。鉛筆の芯(?)跡に弾き返されてしまう。一心不乱に時間をかけてボールペンで鉛筆書きをなぞった子供が、終わって鉛筆書きを消しゴムで消したら、ボールペンの文字が残っていない事に気が付いたのだ。文房具屋に走って、ボールペンぽく見える細いサインペンを買って来て、もう一度書き直した。子供は結局、鉛筆書き、ボールペン書き、サインペン書きの三回、同じ事を書いた。その一回一回が、間違わないように緊張しながら、、。本当に時間と手間と神経の無駄使いだった。

 最近は、インターネットで願書提出を行う学校も増えてきたと聞く。煩雑な手続き書類も、ネットだと面倒がない。少なくとも、鉛筆で下書きしてボールペンで清書して、というような事はしなくていいし、書き間違っても上書きで簡単に修正できる。名前や住所も一度記入すればそれで終わりで便利この上ない。

 私は、区役所などへの提出書類も苦手だ。確定申告の還付書類など、見本を見てもよく分からない。どういう理屈でどういう仕組みになっているのか、理解が難しい。書類自体を書くのも大変だが、それ以上に添付書類も難解だ。相手方に問い合わせてきちんと材料を揃えて行ったはずなのに、実際に出向いてみると、必ず何か足りないものがある。どうしてそうなるのかいつも本当に理解に苦しむ。私の場合、手続き仕事が一度で終わったためしがないのだ。

 全ての手続き書類がペーパーレスになり、印鑑もサインもなくなって、パスワードだけで事足りる時代がくればいいなあと思う。そうなると今度は、私などは、パスワードを覚えておく(控えておく)のが面倒だと言い出すのだろうが。