書くしかできない

発達障害、神社仏閣、読書記録、日々のつぶやきを主に書いています。

それは「後悔したくないから」ではない。

 先日、母と話していて、ふ~んと思った事があるので書きます。

 母は、子供に対しては口がきつい人で、否定するような事をわざと言うところがあります。口を慎む、という事を、子供相手にはまずしない。

 その理由を、母は「後悔したくないから」と言うので、それは違うだろうと思いました。単に、気が済まないから、気が済むまで言いたい、というだけの事だと思います。

 「後悔したくない」というのが理由なら、そこには深い思慮があるはずで、相手が苦言を受け入れる余裕があるか、批判を受け取る器があるか、を冷静に判断してからの発言になるはずです。でないと、苦言を呈する意味はないからです。ただ相手は反発するだけで、自らを改善する方向には行きません。

 苦言を呈されて、自らを省み改善できるのは、苦言を受け取る器のある人だけです。

 でも母は、他人からの苦言を受け止める事ができない姉に対しても、母自身の気が済むまで批判や苦言を言う癖があります。

 「お姉ちゃんには、言っても無駄だし、むしろ逆効果だと思うよ」と私が母に言っても、聞きません。「親として、言うべき事は言わせてもらう。後悔したくないから」と。

 

 私は、親は子供に、何かを言うよりまず、何かをしてあげるほうが良いと思います。言葉では子供をなんとかする事はできません。子供に必要なこと、子供自身が求めている援助を与える事がまず親がすべきことだと思います。

 それなしに、ただ口だけで、子供を批判し続ける行為は、「後悔したくない」からではなく「言わないと気が済まないから」だと感じます。それを、後悔したくないという綺麗な言葉で言い換えているだけだと思います。

 とはいえ、母が悪人だと言うわけではなく、ただ私の価値観、考え方とは相いれないだけなんですが。母は基本的には、普通の良い人です。

 人は、自分を正当化する為に、うまくごまかすものです。私もきっと何かしらやっていると思います。

 

 桜もそろそろ終わりでしょうか。

 気が済むまで言うとか、やるという行為は、百害あって一利なしだ私は思っています。なので、ムラムラと何かしらを思い切り言ってやりたいとか、やりたいという欲が湧いてきた時は、むしろ「あ、止めないと」とスパッと切り上げる事にしています。この世を無事に生き抜く為の私の防御術の1つです。