書くしかできない

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発達障害児を持つ母親には、人生がなくなるのか問題

 「発達障害児を持つ母親には、人生がなくなる」というような内容の記事を、拝読しました。これを書かれたのは、3人の発達障害児兄弟を育てている方でしたが、こういう内容の事は、以前から何度も言われています。

 私も、概ね、同意です。

 と言うか。

 発達障害児を良心的に育てようとすると、その母親は自分が人生行路を選ぶ自由がなくなる、という事だと思っています。

 なので、発達障害児がいても、子育てを外注したり、放任する人は、自身の人生を自分の好きに生きられます。

 

 発達障害児を良心的に育てようとすると、その母親が選択可能な人生行路は、「発達障害児をサポートして一生暮らす」という道以外にありません。

 とはいえ「発達障害児をサポートする」という人生は、存在するので、発達障害児を産んだ瞬間に、その母親には人生自体が存在しなくなる、というわけではありません。ただ、自分の好きなようには生きられなくなる、というだけです。

 今、発達障害児は6人に1人生まれており結構高い確率ですので、自分の好きなように生きたいと思っている人は、子供は持たないほうが良いと、私は常々書いておるわけです。

 

 私自身は、自分のこの人生(息子をサポートして生きる人生)に、さすがに満足はしていないまでも、さほど不幸とは思っていません。何故かというと、充実感や達成感が得られたからです。私のような自分勝手で軽率な人間が、自分の好きなように生きてきたとしたら、今のような充実感を感じる人生岐路に、いられたとは思えないです。

 息子という大きな枷があったせいで、必死になって自分を殺して生きてきて、多少とも成功し、手ごたえを感じている、家族の信頼も得ている、社会にもうまく適合出来ている、将来設計も現実的でしっかりしている、この今の自分の立ち位置は、わりと良いかもと思っています。

 なので、さほど不幸とは思っていないのです。

 

 人間生きていれば、運が良い時も悪い時もありますね。私の場合、障害児を産んでしまったという不運はあったものの、それ以降はわりと、運よく来れたと思います。

 

 運は、自分で作れるものだと、最近思うようになりました。

 運を良くする為には、油断せず何事もしっかり考えて行う事と、やるべき事は逃げずにやり抜く事だと思います。

 人に相談するのは良いですが、人任せにするのは駄目で、自分で納得できるまで考える事が大切だと思います。自分が納得できない事は、しないほうがいいです。

 いくつかから1つを選ばねばならない時は、一番イヤな事、やりたくない事、面倒だと感じる事を、選択すると、うまくいきます。一番ラクそうな事を選ぶと、ドツボにハマります。何故かはわかりませんが、経験上。

 

 誰しも自分は正しいと思いたいし、将来は安楽だと安心したいものです。

 自分が間違って来たのを薄々気付いている人ほど、「私は正しい」を主張しがちですし、将来に不安を感じている人ほど、やたら将来について言及しがちです。

 

 本当は、自分が間違って来た事に気付いたその瞬間から、軌道修正し、正しい方向に生きて行けば良いだけだし、将来に不安を感じるなら、不安要素を1つ1つ潰していくよう行動すれば良いだけなのです。

 これは、発達障害児の母親の人生においても言える事で。

 障害児を産んでしまった事は不運ですが、以後はしっかり考えて(出産は障害児を産む可能性があるという事を肝に銘じる)不用意な妊娠は避けるとか、子供についてもしっかり考えて対応すればOKで。障害のある子の将来についても、しっかり考えて対処すればよいわけで。

 まあ、障害児親にもそれなりに人生は存在する、と私は思います。さすがに楽しいとは言わないまでも、辛くはない程度には、生きていけるかな、と思っています。