書くしかできない

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負動産を手放す奥の手

 最近、田舎に家を買って、自然に親しみながら暮らしたいと考える人が、増えてきたように思います。私の気のせいかもしれませんが。あと、最近に限らず、以前からあった事かもしれませんが。

 人間、どこかには住まなければならないので、家賃生活より家を購入したほうが経済的、という考えがあったり、田舎だと安く買える、という考えがあったりで、田舎に家を買う選択をされる人がおられるのかなと思います。勿論、自然に親しみたい、というのを大前提として。

 田舎でののんびりした暮らしには、憧れます。でも、1つだけ不安点がありまして。

 田舎に買った家って、いざ売ろうとすると、なかなか売りにくいのではないか?という事です。売れるまで、固定資産税は払い続けないといけないので、田舎の家は、不動産ならぬ負動産になりがちではないか、と。

 死ぬまで自宅に住み続けられる人ってそうそういません。年をとれば、必ず最後は、どこかのケア施設に入る事になります。その時、自宅が売れないと困るわけです。

 都会だと、よっぽど古い物件でない限り、売れない、という事はまずないですが、田舎だと難しい。需要が少ないからです。

 更に、一軒家ならまだしも、マンションだと、固定資産税にプラス共益費や管理費、駐車場代等も払わねばなりません。これも、マンションを売るまで払う義務が所有者にのしかかります。

 田舎と言っても、JRの駅から徒歩圏内だから大丈夫、と思っていたら、その線が不採算を理由に廃線になった、という事も田舎あるある。今、1時間に1本ぐらいしか電車が止まらない駅だと、将来廃線になる確率は高いです。駅があると思って買ったのに、住み始めたら駅がなくなった、という笑えない話を聞いたりします。

 

 まあ、田舎に限らず、「負動産」を売りたい人は、一体どうしたらいいのか。或いは、親から負動産を相続してしまった人はどうしたらいいのか。売りたくても売れないと、延々、固定資産税や管理費を払い続けないといけないから困ります。こういう人の為に、解決方法が1つだけあるそうです。

 先日、YouTubeで見て、おお!と思いました。

 

 それは、そういう負動産ばかりを買いとってくれる会社に、所有権を引き取ってもらう事、だそうです。

 そういう会社も、無料では負動産を引き取ってはくれません。例えば400万円也を払って、所有権を引き取ってもらうのです。

 ここ、お間違いのないように。

 会社に、こちらが400万払うのです。400万払って、負動産の所有者という立場を、肩代わりしてもらうわけです。400万でも、未来永劫、税金や管理費を払い続ける事を考えたら安いものです。

 そういう会社は、そうやって、お金を受け取って、負動産の権利を引き取ります。これを、一定期間、沢山の人を相手にやり、ある程度お金が貯まったら、会社を廃業するのだそうです。

 会社を畳んでしまうのです。

 すると、どうなるのかというと、その会社の持っていた不動産(負動産)の権利が、宙に浮くわけです。国は、所有者に固定資産税の督促をしたくても、する相手先である会社が存在しない。マンションの管理会社も、所有者に管理費の督促をしたくても、する相手である会社が存在しない。

 個人が所有者だと、相続を通して延々所有権が引き継がれていきますが、会社相手だとそうはいかない。会社がなくなったら、所有権は宙に浮くのだそうです。その会社が所有していた不動産は、誰のものでもなくなる。

 

 これが、負動産を手放す奥の手だそう。

 

 いずれにしても、これからの時代、売りにくそうな物件には手を出さないほうがよいですね。夢もへったくれもありゃしない、という感じです。まあ、堅実に行きましょう。