書くしかできない

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6秒我慢しても無駄

 ヤフーニュースで面白い記事がありました。

「6秒間我慢しても逆効果」自衛隊メンタル教官が教える怒りを一瞬で消す"最も効果的な方法"(プレジデントオンライン) - Yahoo!ニュース

 

 確かに、怒りを感じた時、6秒待ってみても、怒りが静まらない時はありますね。そしてこの記事が指摘するように、一番効果的なのは、「怒りを生む対象から離れる」という事でしょうね。

 例えば、誰かに怒りを感じたら、物理的に違う部屋に行く、とか、それが無理ならスマホ等をイヤホンで聞いて自分の世界に逃避する、とか。

 でも、怒りの対象が小さな子供(もしくは発達障害児)の場合は、これらの対策は取れません。小さな子供を放置して別の部屋に逃げるわけにはいかない(危険)し、発達障害児がからんできているのに、無視してスマホに逃げ込むわけにもいきません(パニックを起こされ余計に面倒)。

 

 上の記事の勧める対処が通じないケースの場合は、私の経験上、怒りを感じている自分の身体に意識を集中するのが良いように思います。

 怒りを感じると、私の場合、まず心拍数が上がり(心臓がドキドキするのが自分でも分かる)、喉が狭まった感覚があり、足先が寒くなると同時に、自分のものではないような妙な膨満感を感じます。体が破裂したような感じです。

 その感覚を、1つひとつ丁寧に調べていきます。どれも、大変に不快な感覚です。ですが同時に、刺激的な感覚でもあります。何故ならば、普段の自分の感覚とは大きく異なるからです。珍しい感覚なので、ある程度興味を持って、意識を向ける事ができます。

 そうやって、自分の身体感覚に意識を向け続けていると、だんだんとそれが収まってくる。心臓のドキドキが静まり、喉が開き、足先が緩み、膨満感が消えていく。

 ああ、普通に戻った、と思うと同時に、怒りの発作が消えている事に気づきます。

 その間、怒りの対象である相手と向き合い続けているわけですし、なんらかの受け答えもし続けているわけですが、自分の意識の中ではそうやってある意味、逃避しているんですね、きっと。

 

 怒りを感じると、自衛の為に、アドレナリンがシナプス間にドパっと放出されるわけです。大量のアドレナリンのおかげで、交感神経が優位になり、すぐに動ける強く動けるという効果があります。でも、原始時代ではない今の時代、それは新たな諍いを生む要因になったり、自分自身を傷つけたりします。

 アドレナリンが出てるな~、臨戦態勢に入ってるんだな~、体すごいな~、でも別に使わないけどね~、ぐらいに思って、「アドレナリン、必要ないよ」と自分の体に言い聞かせてもいいかもしれません。

 

 とはいえ。最近は、怒りを感じる事はほぼなくなりました。人間関係が狭まったせいもあるし、社会の一線に出ているわけではない(むしろ社会から引きこもっている)からだと思います。

 年とともに、そうやって、引退っぽい人生に入っていくのだろうし、私は個人的に、それで良いと思っています。やり残した事、やっておきたかった事は、あまりないです。旅行はもう少し行きたいですが。。。

 ではまた~

 



 そうそう。ちなみに、ここに書いたのは「怒りの発作」を鎮める対処でして、怒りをゼロにする方法ではありません。私の場合、ごくごく薄い怒りの感覚は、いつも残ります。それが消えるのには、たいてい2年ぐらいはかかります。

 でも薄い感覚なので、あっても日常生活に支障はきたしません。そして、忘れた頃には消えている、という具合です。

 

 最近発見したのですが、怒りをゼロにする方法もあって、それは「あえて自分から負ける」という事です。

 怒りの対象に対し、「はい、降参。あなたが正しい」と心の中で本気で思う事です。客観的事実として、どうかは別として、ただただ「相手の事を自分よりも上」とみなす事です。自分を「誰よりも下」とみなす事です。

 これを本気でやると、怒りはゼロになります。

 難しいでしょうか? でも、これも経験上なのですが、「自分を誰よりも下」とみなした瞬間に、とんでもなく気持ちがラクになり、大変不思議なことに、人生が上向くのです。この事に気が付いたのは1年程前です。

 それまでも私は人と喧嘩するという事が、家族とすらなかったのですが、1年程前からは、心の中でもあまり相手を否定しないように心がけていて、その為に、納得できなくても「私が間違っている。相手が正しい。私が誰よりも下」と思うようにしてみました。

 そしたら、この1年、良い事しか起こりません。「こうなればいいな」と秘かに思っていた事が、どんどん実現していきます。どういう理屈が働いているのか大変に不思議です。自分でも説明はできません。