書くしかできない

発達障害、神社仏閣、読書記録、日々のつぶやきを主に書いています。

発達障害児が同じ質問を延々繰り返す理由

 小学生の発達障害児をお持ちのお母さんが、ブログを書いておられまして。

 その子が、同じ質問を、延々100回繰り返してくる事に、疲弊されていました。なんだったかな。「雪遊びできる?」だったか。先日の大雪で、一瞬雪遊びが出来て、それが楽しかったから、今日もしたいのだろうけれど、今日は雪は降っていない。だから「雪降ってないから無理よ」と答えるしかない。すると、また子供は「雪遊びできる?」と聞いてくる。また答える。このラリーを100回。

 それは疲れる、その疲れはよく分かります。うちの子も同じタイプなので。

 自分の頭の中の理想が、現実になるべき、と考えているので、そうなるんですよね。しつこく繰り返し質問し続けていたら、いつかお母さんが「雪遊びしていいよ」と言ってくれるだろう、と、思っている。小さい子供がよくやる最大にナンセンスな思考なのですが、彼等はそう思っているんです。そして、過集中できてしまう脳なので、何回同じ質問を繰り返しても、本人は全く疲れない。でも、普通の脳しか持ち合わせていないこちらは、数回同じ返事をさせられただけでもう疲れる、嫌気がさす、疲弊する、わけです。

 

 この特性は、いつまで続くのだろう?大人になったらおさまるのだろうか?と考える事があります。

 今日、ふと拝読したブログに、その答えらしきものを発見しました。40代くらいの、発達障害の会社員さんのブログでした。

 その方は、お仕事でも何でも、論理的に考えて進めている最中に、ロジックとは関係ない「直感」が入ってくるのだそうです。そうなると、その直感のほうを採用して進めるのだそうです。当然、論理性がなくなりますが、ご本人は「直感を優先すべきである」と書いておられました。

 その理由として、「直感を優先しないと、腑に落ちないから」と書いておられました。

 仕事の手順とか、方向性とか、論理的に進めていて、それに反する直感が頭に浮かぶ。その直感を無視して、そのまま進めると、「腑に落ちない」から、駄目なのだそうです。

 「腑に落ちない」という言葉を、その方は何度も書いておられました。その方にとって、何事も「腑に落ちる」事が最優先なのだと分かりました。

 

 腑に落ちる=納得できる、という事ですから、自分が納得できる事が全てにおいて最優先なのだと思います。

 また、直感=自分の頭の中の理想、と考えるなら、最初の「雪遊びできる?」と聞き続ける小学生のお子さんや私の息子と同じ特性が、大人になった会社員のこの方にも、おありなのだと感じました。

 論理的な方向で動いている最中に、非論理的かつナンセンスな個人的理想が頭に浮かぶと、そちらを優先しないと気が済まなくなる。納得できなくなる。

 それは、ある種の発達障害児(者)の方々は、自分の頭に浮かんだ理想を現実化すべきであると考えているからだし、それは大人になっても、会社員として働けるほどの方でも、変わらないのだなと思いました。

 ご本人も大変でしょうが、周囲も大変です。

 

 以下に勝手ながら、その方の記事の一部を、かなり抜粋し引用させて頂きます(ブログのご紹介は控えさせていただきます)

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なんか気がついたのですが、論理的に、理論的でも構わないのですが、筋道立てて物事を、整理している時や、何か物を作っている時に、理論的な事柄から逸れた事柄を、理由はわからないが、入れてくることをワザとしているように思う。

なんだか、論理的思考よりも、直感を信じているというと、自分なりに、納得がいくのだが…、他人には理解出来ないことになるのだろう。

当然、大きくずれているわけではないが、やはり理解しがたいものが、自分の中にあり、それは、コトバには出来ず…。

きっと、今までも、細かい判断でも、直感を信じている節がある、これがダメな原因なのか?

打合せで決定した内容でも、自分で腑に落ちていない事柄は、自分の中では保留にします

理論や打合せなど手続き的にOKでも、「やはり違うよね」という感覚、直感、理論を超えたモノ

「腑に落ちる/落ちない」というコトバが、いちばんしっくりくる

気持ちが入っていないとダメですね、なんていうか、自分で作っているときの高揚感、ワクワク感、コトバにしづらいですが…

このようなコトバにできないことや、自分が納得できないこと、腑に落ちないこと、そのあたりでしょうか、問題は…。

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 見て頂いたら分かるように、とても論理的な文章を書かれる方なのです。おかしなところは一つもない。にも関わらず、どんな事においても(仕事ですら)直感を優先しないと腑に落ちない、と仰る。そこ、おかしくないか?と思うのですが、ご本人はおかしいとは思っておられないようですね。ただ、ご自身の問題点がそこにある、という事はうすうす気がついておられるようです。とはいえ、改善すべきとは思っておられないようでした。

 こちらからすると、自分の頭の中の理想を現実化することは、それはワクワクするだろうし、高揚もするだろうし、当然納得できて腑に落ちるでしょう。でも、現実世界は他人と一緒に作っているものなので、ある程度の論理性は必要で、そこを無視してマイ直感を採用するのは、特に仕事現場では、駄目だろうと思います。それが、駄目だと思われないところに、問題があるのだと感じます。

 

 結論は出ませんが、覚書として書いておきます。

 数日寒いようですが、どうご皆様、お気をつけて。

 ではまた~

 

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