書くしかできない

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若者の二極化

 貧困に陥っている若者が増える一方で、堅実に暮らせている若者も存在し、現在はどうも、二極化が進んでいるようです。

 貧困の若者が増えている理由は、正社員雇用が減っている事。全雇用に対する非正規雇用の割合は、現在4割に達しているし、正規雇用の中には少なからずブラック企業が混じっている為、一旦就職できても、長続きできないのです。

 ちょっと調べてみたら、厚労省のHPのデータで、新卒就職後3年以内に離職した若者の割合は、大卒32.8%、 短大卒 43.0%、高卒 39.5%、 中学卒59.8% でした。中卒だと6割が、大卒でも3割強が、3年以内に離職してしまうんですね。これでも、本人が悪いというより、非正規雇用だったり、ブラック企業だったり、という理由が少なくないでしょう。

 というのも、一旦離職してしまったら、次の職がまあ見つからないというのは、若者本人が十分分かっていると思うからです。特に大卒者の場合、半数は奨学金という借金を背負っていますから(満額借りた人だと1000万円)、収入がなくても毎月の返済は待ってくれません。だから、余程の事がない限り、辞めないと思われます。それでも、辞めざるを得ないなら、それなりの理由があったんだろうと思う。

 そもそも、どうしてそんなに多くの大学生が、奨学金を借りざるを得ないかというと、大学の授業料が爆上がりしているからです。国立大学の場合、ここ30年で15倍になってるんですよね。15倍って、、。不況が続いていますから、親の収入はどんどん下がっている中で、授業料は逆に爆上がりしているという現状。それでも、大学を出ないとまともに就職できないとなると、奨学金を借りてでも、、という発想になるのは、頷けます。

 でも、借りて大学を出たところで、就職できない。働けない。となると、福祉に頼るしかなくなるわけですが、日本の福祉は高齢者に極端に寄っていますから。確か、年金と医療費で、福祉の9割を占めていたと思います。残りの1割を、生活保護や子供や障害者や何かに分けられるんですけど、そこに若者支援はほぼ無い。

 日本の失業者の年齢別の割合では、若者が一番多いそうです。失業者は、50代60代より、20代30代のほうが多いんです。にもかかわらず、貧困の若者への支援がほぼ無いという現状は、矛盾しています。

 どうしてこうなるのかと言えば、まず若者が政治に無関心なので、選挙で投票もしない。よって、政策は、投票率の高い高齢者向けのものになる。そもそも、人口も、若者は少ないですから。高齢者と若者がもし全員投票したとしても、高齢者の推す政治家が当選します。だから福祉も高齢者寄りになるんですね。

 あとは、日本人の考え方として、「今日びの若者は我慢が足りない」というのが根強くあって、職が長続きしないのは若者本人のせいだ、という事にされているのもあると思います。そんな事ないのにね。そもそも正社員の職が半分しかないし、正社員であってもブラックでは心身を壊してしまいますしね。こういう事は、社会制度の問題であって、個々の若者の問題ではないですから。根性有る無し、関係ないですよね。

 

 一方で、なんとか堅実に暮らせる若者も存在している理由は、やはり家庭だそうです。親がめちゃくちゃしっかりしていて、子供がきちんと自立できるまで、戦略的に関わる。

 日本は伝統的に、若者の教育は、国よりも、家庭や企業に任される部分が多いのだそうです。新卒で採用した後、企業教育を何か月も受けさせるとか、何年もじっくり育てて企業内で一人前にしていくとか。家庭も、学校だけに任せず、自前で塾に通わせたり、お稽古やら海外旅行やらキャンプやらで、自前で子供に様々な経験をさせ、賢明な道を指南し戦略的に協力して社会に送り出すという事を、やってきた。

 でも、長引く不況により、企業はもはや、社員教育をする余裕がなくなり、採用した翌日からバリバリ働ける強者だけを欲しがる。そういう人間しか採用できなくなった。就職してから育ててもらう、という事が、不可能になった。一方、家庭も、不況によって余裕がなくなり、片親だったり、両親は揃っていても子供に手をかける時間も余裕もなくなり、学校任せ、本人任せにならざるを得なくなった。そういう子供は、よほど優秀でない限り、貧困へつながる事になる。

 今、若者が二極化しているのは、以上のような理由があるからだそうです。

 

 話は長くなりますが。

 興味深いYouTubeがあったので、その事をあわせて書いておきます。

 元風俗嬢をされていた女性(30代前半)のYouTubeなんですが、顏出しされているんです。そして、風俗嬢時代のあれこれを、動画で話されている。おっとりした好感のもてる女性で、なかなか人気が出ているようです。

 この方は、地方から東京に出てきて就職したものの、長続きせず、職を転々として、最後に風俗に行き付いたと。風俗では人気が出て、一日に平均5人をこなし、それなりに稼げた。5年ほどして、体がつらくなってきた頃に、60代の男性の愛人となって風俗は引退し、その男性の世話になった。2年後その男性と別れた為、再び普通の就職をしてみたが、やはり長続きしないので、お金を稼ぐ為に、YouTubeを始めた。話す内容は、再生回数を稼ぐ為に、風俗嬢時代の話をしている。

 この方、今、実際YouTubeでどれぐらい稼いでいるかというと、一番多かった月で、140万円ほどだったそうです。その月は、いわゆる「バグった」そうで。ただ、バグったせいで、運営から目をつけられ、過去の動画で性的規範違反の動画からは、広告が外されてしまったのだとか。大体、1万再生で月に1万円ぐらいの収益になるそうで、彼女は15万再生以上は間違いなくあるので、なんとか暮らせてはいけそうだとか。

 彼女はコメント欄も開いているので、様々なコメントが入ってくるわけですが、「どうして顔出ししてるんですか?将来、結婚して子供が出来たら、ご主人やお子さんに迷惑かかると心配になりませんか? あなたのご両親も恥ずかしい思いをされているんじゃないですか?」というものが、あるそうです。

 それに対する彼女の答えはこんな感じでした。

 「将来、結婚するかどうか、分からない。どうなるのか分からない将来の為に、今を変える必要は感じない。両親は地方に住んでいて、年に1回会うかどうか。年に1回会うかどうかの人達の為に、自分の生活を変える必要は感じない。風俗嬢は違法ではないし、風俗嬢をしていた事を胸を張って言うわけじゃないが、悪い事だとも思わない。そもそも、私は、他の仕事は何もできなくて、風俗嬢になるしか生きていく手段がなかった。誰かが代わりに家賃を払ってくれるならいいけど、自分を食べさせていくのは自分だけしかいないから、その手段が風俗嬢しかなかっただけのこと。今も、それをテーマにしてYouTubeで話すしか生きていく手段がないから、やっているだけの事」

 なるほど、、、と思うと共に、この方もまた、貧困の若者なのだなあと思いました。

 風俗しか出来ないというのは、「ああ、風俗があって良かったね」じゃないと思うのです。やらなくて済むなら、そういう仕事は、誰もやりたくないと思う。それ以外できないから、それをした。今も、その話をして稼ぐしか方法はないから、その話をしている。誰も彼女を責められない。

 風俗嬢をしていて、つらかった事を彼女が挙げていて、やはり大変なんだなと思ったのですが。例えばこんな事でした。

*行為の前と後で、必ずシャワーを浴びるので、一日5人こなすとすると、一日10回シャワーを浴びる事になる。その都度石鹸も使うので、どれだけ保湿しても肌がカサカサになる。

*裸でいる時間が長いので、体が冷える。行為の後、シャワーを浴びた後も、お客様が裸だと、自分だけ服を着るわけにはいかない。冷房があたってものすごく冷えても、我慢するしかない。

*喉や口内にウィルスが入って、繰り返し病気になる

*特に〇首をいじられる時間がとても長いので、どれだけ保湿しても荒れて痛い。

*説教をしてくるお客さんが多く、相手をするのがつらい。

等々。

 大変だなあと思ったし、なんというか、ご本人は「そんなに悪い仕事じゃないし、そんなにつらくなかった」と仰るのだけれど、外から聞く限り「いやいや、しんどい仕事ですよ」と言いたくなります。こんな若いお嬢さんに、そんな辛い仕事以外の仕事がない、というこの国は、どこかやはりおかしいと思う。

 私が一番、気の毒だなと思ったのは、この方は、風俗嬢時代売れっ子で、かなり稼いでいたし、その後の愛人時代も結構な額を受け取っていたにも関わらず、ほとんどお金が残っていない、という事です。なんだか分からないけれど、使ってしまったのだとか。

 風俗嬢時代はともかく、愛人時代は日中暇だったのだから、何か手に職をつけれる勉強なり、すればよかったのに、お金はあったのに、と思う。そういう事を、誰からも教わらなかったのか、教わってもやるべきだとは思えなかったのか。どちらにしても、そこはとても気の毒だと思いました。今は風俗嬢ネタのYouTubeでなんとか稼げていても、いずれネタは尽きるでしょうし、どうされるのだろう。

 

 長くなったので、このへんで終わります。私の息子も若者ですからね、他人事ではないんです。ではまた。

 

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