ある「自己啓発講師兼占い師」をやっている方が、在家で出家されるそうで。在家というのは、お寺に入るのではなく、普通の生活をしながら曽呂になる事だそうです。
その方いわく「出家すると、お坊さんのやってるお祓いとかも、出来ちゃうのよ。すごくない?」とキャピキャピされてましたが。。
在家出家した有名人と言えば、瀬戸内寂聴さん、家田庄子さん、保阪尚希さん、海老蔵さんあたりがパッと浮かびます。ポール牧さんもそうだったかな(うろ覚え)。
最近は、一般人でも在家出家する人が増えているそうで、ちょっとした出家ブームになっているそうです。スピリチュアルブームもここまで来たんだなあと、感無量。
私もあまり詳しくありませんが、仏教には本当に沢山の宗派があって、出家するのも別にそんな大層な修行が必要なわけでもないらしく。厳しい滝行とか山にこもるとか、食事制限とかないそうです。髪の毛も剃らないし、袈裟も着ない。本当に普通のままで、ただ、お経を読んだり座禅組んだり、その程度で良いとか。なんなら、出家専門の専門学校(塾?)まであるのだそうで。今は、とても簡単に、在家で出家できてしまえるようです。
だとしたら、普通の人と、出家した人と、何が違うんだろう?と思うんですけど。
先に挙げた占い師さんの「お祓いも出来るようになる」というのも、厳しい修行をして悟りを開き力を得たお坊さんだからこそ、悪いものを祓う力を持つ事ができるわけで、ちょっとお経を読んだりした程度で、そんな力が付くんだろか。
見えない世界というものに、中途半端に関わる事は、私には怖いです。だって、祓ったつもりが、自分に乗っかってこられたらどうするの?と思う。それを祓う力、無いのに。っていうか、見えないものが見えないのなら、乗っかられた事も分からないわけで。滅茶苦茶怖い。
見えない世界に中途半端に関わる事は、私は出来ないな。
在家出家する人は、どうしてしたいと思うのだろう。
「今までの人生を反省し、やり直す為」みたいのが多いのかな。でも、反省してやり直すのに、出家する必要あります? 反省って、心の中の問題だから、一人で粛々とやればいいんじゃない?と思うけど。
やっぱり、出家して曽呂を名乗る事で、一般人とは違うんだ、という、「差別化」をしたい人もいるのかな。ただの「一般人」である自分より、「在家だけど出家した曽呂」である自分のほうが、一段上、みたいな。あとは、一発逆転したいというか、今まで自分がやってきた罪とか失敗を、出家する事でチャラにしたいんじゃないかと思う。人によっては、こっちのほうが大きいのかな。あとは、「出家して人助けがしたい」と言う人もいますけど、、これはまあ、スピの流れでこうなるんでしょう。人助けできる自分、偉い、みたいなね。あとは、仏様を味方に付けたら人生安泰、みたいな計算もあるのかも。
一般人と差別化できる、出家して箔をつけたい、過去の罪をチャラにして一発逆転できる、仏様を味方につける事ができる、このあたりが今、出家ブームが起こっている理由かもしれません。
でも、出家したからと言って、人生良くなるわけじゃないと思うけど。寂聴さんや海老蔵さんは、もともと才能ある有名人だったから出家前も後も変わらないけど、それ以外の方々って、出家した後人生が好転したとは聞かない。家田さんは、むしろ出家前のほうがパワーのある本を書いておられたし。保坂さんも、出家後、俳優として見なくなりました。皆さん、在家だからお仕事辞めたわけじゃないのに。
ブームに乗って出家しようと考えておられる人は、ちょっと立ち止まって考えてみられてもいいんじゃないか、と思いますが、まあ何事も個人の自由ですし、私が口出す事じゃないですね。はい。
ではまた~