桜井識子さんの最新刊、早速買って読みました。
今回のテーマは、「人間の信仰が、どれだけ力を持つか」という事でした。
人間が信仰する事により、神様にパワーを与える事ができる。一人が信仰しても小さな力にしかなりませんが、多くの人が信仰する事によって、神様をも大きくすることができる。この事に、桜井さんご自身が、今まで気づいていなかった、そうです。
今まで桜井さんは、著書やブログに、力の弱い、又は一時的に弱ってしまった神様を紹介し、「もしよかったら参拝してあげて下さい」とさりげなく書いてこられました。これは、参拝客が増える事によって、神様が喜ばれるだろう、という程度に考えておられたそうです。
でも、最近、以前に参拝した神社に再び参拝すると、神様がとても大きくなっておられたり、力を失っていた神様が元気を取り戻しておられたり、寂れていた神社が立派になっている事に、気が付いたのだそうです。
これは、桜井さんの書いたものを読んだ読者が、神様を喜ばせたいという素直な善意から、寂れた神社を参拝し、「応援しています」と神様に伝えたからだろうと桜井さんは書かれています。一人ではなく、沢山の読者が、誰に強制されたわけでもなくご自身の気持ちから、行かれたのです。寂れた力のない神様を参拝しても、さして御利益など頂けない事は承知の上で、それでも、少しでも神様が喜んでくれたら嬉しい、という気持ちから、時間とお金と体力を使って、参拝した人が、沢山いた。しかも読者は、桜井さんのように神様が視えるわけではないので、自分の参拝によって、神様が喜んで下さっているかどうか、全く分かりません。何の確信もなく、それでも、「行きたい」という気持ちで、足を運んだ人が、沢山いた。
人間のそういう純粋な気持ちが、神様に力を与える事が出来るのだ、人間の純粋な気持ちには、神様にさえも影響を与える事が出来るのだ、こういう事に桜井さんは最近気付かれ、今回本に書かれたのでした。
この本には、人間の信仰によって力を得た神様の例が、沢山書かれています。全て、過去に桜井さんが著書で書かれた神様ばかりです。
桜井さんの著書を読み漁っている私には、「ああ、あの神様が!そんなにお元気に!こんなにご立派に!」と、涙なくしては読めませんでした。
私が、本を読んでどうしても行きたくなって行った源九郎稲荷神社(3年前ぐらいのブログ記事に書いています)、秀吉さん、信長公、後醍醐天皇、靖国神社の英霊、清高稲荷、於菊さん、お岩さん、、、。
本で読みました、頑張って下さい、応援しています、
一人ひとりが手を合わせた事によって、神様は力を得られたのです。
しかも、秀吉さんや信長公、於菊さんやお岩さんは、神様ですらありません。応援したってご利益はありません。更に言えば、秀吉さんの供養塔は京都の中心から外れた心臓破りの階段の上。信長公の墓所はまさにお墓。於菊さんは寂れた怖いような稲荷神社に、お岩さんはこれまた暗い小さな寂れた個人宅内の神社にいます。そこに行ったって、彼等が視えるわけでもないし、声が聞こえるわけでもない。ましてやワクワク嬉しい気持ちになるわけでもないのです。勿論神様ではないのでご利益もありません。それでも、彼等の境遇を気の毒に思った読者が、一人、また一人と訪れて、彼等に手を合わせ「頑張って下さい。応援しています」と声をかけ続けた。10人でしょうか、100人でしょうか、1000人でしょうか。もっと多くの人でしょうか。
私は、そんなに多くの人が、これほどまでの善意を持っておられる、という事に、ただもう涙が止まりませんでした。
桜井さんは、最後にこう書かれています。
「人間は、あちらの世界に帰ったら、修行する事で、神様になることができます。菅原道真公、平将門さん、楠木正成さんなどを見ればわかるように、人々を助ける立派な神様になる事ができるのです。また、修行する事で、仏様になる事もできます。空海さんや最澄さん、元三大師、円仁さんなど、多くの方が人を救う仏様になっています。
人間は、神様にも仏様にもなれる存在です。
神仏と、同じものを、(もちろん生きている今は弱くて微々たるものですが)、を持っているのが人間です。
人にやさしくしたり、純粋に誰かのことを思って行動することは、一輪の花を心に咲かせるようなものです。この花は自分の内側にある神仏と同じものが、芽を出して花を咲かせています。心に清い花を咲かせたままで人生をまっとうできれば、それが最高の生き方かもしれないと思います」
また、桜井んさんはこうも書かれています。
「人間の信じる気持ちには力がある。信じる気持ちを、常に、自分に対して持つ。言い方を変えれば、自分を信仰する。神様にあれだけの効果が現れる人間の信仰心パワーは、人間が思っている以上に大きいのです。自分を信仰することで、自分をパワーアップできるのです。(石上神宮の神様によれば)才能よりも、自分を信じる気持ちを強く持っているほうが、成功しやすいということです。成功運を引き寄せる、チャンスをものにするのは、才能ではなく、自分を信じる気持ちだそうです」
なるほど、と思いました。ただ、自分を信じ切ることは、私は個人的には、その根拠がないとなかなか難しいと思いました。なんの根拠もなく、自分を信じ切る事は出来ません。1ミリの自信のなさ、無理かもな、という気持ちを持ってしまいます。そういう私のような人間は、自分を信じられるように、やるべき事をやり切る事が必要なんだろなと思います。何の根拠もなく、自分を信じ切れる方は、また違うのでしょうね、きっと。
この本には、また、お仕事で日常的に喪中に触れる方が、神社を参拝する方法なども載っていました。
ではでは、本のご紹介はこのへんで終わります。
最近、撮れた蝶々たち。
↓2匹の蝶々が、一緒にひらひらと舞って、この後さ~っと空へ飛んで行きました。
春ですね~