今日は例によって、抽象的な事を書きます。ぼんやりした内容ですので、苦手な方にはすみません。
世の悩みの大半は、人間関係から来るそうです。
ならば「人間関係を良くする為に、必要な事って何だろう？」と、つらつら考えたのです。で、「人から尊敬される存在になること」で、たいていの人間関係は良好になるのではないか、という結論に至りました。
ただ、「人から尊敬される」という事は、かなり難しい事です。
そもそも、人から尊敬されようという意識をもって何かをすれば、それは必ず見抜かれて、尊敬とは真逆の「打算的な人」烙印を押されます。また、自分に正直に本音で好き勝手すれば、当然ですが、人から尊敬される事は間違ってもありません。
人からどう思われるかは度外視して、自分の中で「これは良い事」だと思う方向に淡々と生きていく、それが多分、結果として、人から尊敬されることに繋がる可能性がありますが、絶対ではありません。
では、どうすれば「尊敬される人間」になれるのか、といえば、一番近道で具体的な方策は、自分が心から迷いなく打算なく尊敬できる人を、真似る事だと思います。「あの人は、本当に尊敬できる。信頼できる」という人の言動や生き方を真似る。もし周囲にそういう人がいなければ、直接は知らない人、又は歴史上の人でもいいと思います。例えば空海とか、ガンジーとか。
少し話の方向性を変えますが、なぜ「尊敬される人間になれば、人間関係が良好になるのか」について、ここからは書きます。
これは私の体感なのですが、尊敬する人を小馬鹿にしたり、粗末に扱ったりは、なかなか出来ないと思うからです。
人間関係で悩む時というのは、たいていは、自分が誰かからバカにされたり、理不尽な扱いを受けたり、誤解されて嫌な思いをしたり、といった事が多いと思うのですが、人は、自分が尊敬する人間に対しては、そういう扱いはしないと思うのです。
尊敬する人だからといって、特別優遇しようとか、持ち上げようとか、とかはしないまでも、少なくとも、小馬鹿にして貶めようとはしないと思います。少なくとも私は、自分が本当に心から尊敬する人を、馬鹿にすることは出来ません。心の自然な動きとして。
よく、「嫉妬や妬みの心から、誰かを貶める」という話を聞きますが、誰かに対して嫉妬するという時点で、その人を真から尊敬しているわけではないと思います。「たいした人間でもないのに、良い思いをしている」と思うから、嫉妬するわけです。もし誰かがとても良い思いをしていたとしても、その人が自分にはとても出来ない努力をしものすごいレベルの精神性の高さを持っているなら、嫉妬の対象にはなりません。
話がそれましたが、人から尊敬される存在になれば、人間関係で悩む事はなくなるのではないか、と私は思うわけです。
個人的な経験からしても、そういう気がするのです。
私は、二人姉妹の妹のほうで、家の中では一番の弱者でした。よく、末っ子はかわいがられて得だ、と聞きますが、実際はそうではないなあと思います。家族のストレスというのは、一番の弱者に向かうものです。もっと言えば、親族の中でも同じ世代で見ると、私が一番年下になります。一番年下ですから、人間的には一番浅はかで馬鹿なので、常に低い存在とみなされ、理不尽で粗末な扱いを受けました。
でも、大人になり、自分なりに「良い人間になろう」と頑張って生きてきてみて、５５歳の今、私に対して理不尽な言動をしたり、粗末な扱いをする家族や親族はいなくなりました。勿論、私より目下年下の人が、私に対してそういう扱いをする事がないのは当たり前なのですが、私より目上年上の人達も、私が子供の頃（若い頃）のように、私を小馬鹿にしたり、やりたい放題やってくる事はなくなりました。もっと言えば、かなり尊重されてすらいます。
あの母でさえ、昨今は、私を小馬鹿にする事はなくなりました。小さい頃から褒められた事が一度もなかったのに、最近は褒めてくる事すらあり驚きます。
人間関係を良くするコツは、「相手をどうこうする」という方向ではなく、「自分を良くしていく」方向に考えるといいのだろうと思います。
よく「相手を変えようとするのではなく、自分を変えよう」と言いますが、そう言われても、自分をどう変えていいのか困りますよね。だから、「自分を、人から尊敬される存在にしよう」と思えばいいんじゃないかと思うのです。難しいですけどね。勿論私も全然できていないんですけども。
長いぼんやりした話に、お付き合い下さり有難うございました。
