最近気が付いたのですが、私は冬が好きかもしれません。
大阪では、冷え込みがきついと言っても雪が降る事は稀で、氷点下になる事もありません。この程度の寒さは、寒さという感覚を楽しむのにピッタリではないかと思うのです。
(大阪的には)すごく冷え込む夕方、いそいそとあたたかいセーターを着こみ、散歩に出かけます。風を完全に遮断するダウンコートにくるまって、頭はニット帽で防寒し。行き先は、イルミネーションの輝く街路。
耳までマフラーをグルグル巻いて、マスクで顔を覆い、暗くなっていく街にキラキラと輝く光の列の下を、歩いていきます。
これだけ防寒していても、空気はシンと冷たく、その冷たさは、いつか感じた冷たさを思い出させる。あっという間に心は過去に遊びに行き、肌は冷たさを、目は光の美しさをそれぞれ受け取りながら、ただてくてく歩くだけなんですけども。楽しいです。
年々、ふかふかのあたたかいセーターが好きになってきました。セーターに守られている感じが心地いい。そして、同じく、年々、街路のイルミネーションも好きになってきました。ネオンのような、量で勝負した明るいだけの光はむしろ不快で、特別な趣向はないけれど、趣味のいい落ち着いたしっとりした輝きが好ましい。
今年はコロナで中止かなと思っていたのですが、意外にもやってくれるようで、有難いです。