書くしかできない

発達障害、神社仏閣、読書記録、日々のつぶやきを主に書いています。

試験終わったよ。

 先日、息子の第一志望校の公募推薦入試が終わりました。結果はまだですが、本人の自己採点ではおそらく落ちているとのこと。本当はこの後、一般入試を受ける事もできるのですが、それは止めておくことに。

 一般入試は公募推薦入試より、難しいし受験科目数が多いのです。その事は最初から分かっていたのですが、息子は今回、公募推薦入試を受けてみて、相当難しいと感じたようです。公募推薦で落ちたら、一般受かる気しない、と。あと、増える科目が息子にとって苦手科目である、という事もあり、一般入試にチャレンジするのは止める事にしました(もしかしたら、気が変わって受けるかもしれませんが、今のところ、もう受けないと言っております)。

 第一志望の公募推薦はおそらく落ちたので、今受かっている大学に行く事になりました。息子は「残念だねとか言わないで」と言っています。その気持ちは何となくわかる。それで「頑張って偉かったね。〇〇大学(今受かっている大学)があなたには向いているという事だよ」と言っておきました。私は本当にそう思うので。

 というのも。

 息子が第一志望の大学に行きたい理由は、勿論、偏差値が高いという事もあるのですが、通学の際に乗る電車が好き、という理由が大きいからです。あと、沢山乗り換えもするので。電車好きな彼は、通学の際に沢山電車に乗れる、という理由で学校を選んだフシがあるのです(普通では考えられませんが、発達障害児の彼らしいです)。

 対して。

 今受かっている大学は、家から近いのです。偏差値も50台とさほど高くないのでのんびりしており、発達障害児に対するサポートも手厚いと聞いています。入学前に相談を要望する事もできました。

 ただ、偏差値が高い学校は、その後の進路に進むのがスムーズという利点があります。まあでも、大学途中で落ちこぼれるよりは、なんとか卒業できるほうがいいかなあ、と思ったり。目から鼻に抜けるような賢い子ばかりの中で学ぶのは、彼にはしんどいんじゃないかと思うので。負け惜しみでしょうか。。

 とにかく、狙っていた学校に落ちても、必要以上に落ち込む事なく、今受かっている大学に元気に行くと本人がスッキリ割り切ったようなので、良かったです。というわけで、先日の試験が、彼にとって最後の入試試験となりました。

 当日試験に行っている息子から、午後にメールが入り「試験終わったよ」と。それを見て、「ああ、終わったんだ。大学入試が終わったんだ」と、全身の力が抜けました。

 思えば、ずっと二人三脚で勉強してきましたが、大学に入ったらもう、さすがに私は教えられないので、「お母さんが教えてあげられるのは、高校までだよ」と言ってあります。なので、大学入試が終わった日を最後に、私は息子に勉強を教える必要がなくなるのです。

 滑り止めの大学に行く事にはなりましたが、それが息子の今の実力です。精一杯頑張っての結果なので、悔いはないです。息子の能力以上に背伸びしてもしんどいだけだし、また、能力があるのにサボってしまったのなら悔やまれますが、そうではありませんし。

 息子のなりたい職に向けて、やっと一歩踏み出せる所まで辿り着きました。ここから先は、私には手出しできません。後ろからサポートするのみで、前に進むのは息子自身の力で行ってもらうしかありません。

 思えば。小学校には行けないと診断されていた発達障害児の彼。言葉の獲得が特に遅く、小4でやっとたどたどしく話し始めました。発達障害特有のマイペースさで、勉強時間も全部自分で決めてしまいます。どんな試験の前でも、なんなら受験直前でも、休日は半日ゆうゆうと外出しますし、平日は11時にはさっさと寝てしまいます。

 無理やり何かをさせるという事が絶対にできない子なので、「テスト前だけは少し詰めて勉強したら?」等というアドバイスは無意味。通学中の電車内でも、参考書や単語帳など一度も開いた事がありませんでした。電車の中では外を見る、と決めているので。高3にもなると、歩きながらでも単語カードをめくっている子が多い中で、なんと浮いていた事でしょうか。また、生まれてから本は一冊も読んだ事がなくネットニュースは読めても小説は読めません。今だに絵を理解する事が難しく、馬の絵を見て「犬」と言う子です。

 そんな子が、なんとか「将来、これなら出来る」と思える職へ、繋がる大学に入学できました。それだけでも、有り難いことです。全ての入試を、体調を崩す事なく元気に悔いなく受けれた事にも感謝です。

 これから私は時間をかけて、祈願した神社仏閣へのお礼参りに行きたいと思っています。個人的には、けっこうそれが楽しみです。

 ああとにかく。私の子育てのある部分が終わりました。まだ実感はありませんが。

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 受験の結果を母(息子からしたら祖母)に伝えたところ、「〇〇君(息子のこと)よく頑張ったね。人生、どうなるか分からないものね。成長を見届けるのが楽しみになってきた。長生きするわ」と言っていました。母としては精一杯の、孫へのエールだと思います。夫に至るや、「奇跡だ」と言っておりました。いや、奇跡じゃなくて、本人の努力です(^_^.)。

 

 私達親子のここまでの道筋は、びっくりするほどの無駄と無益の積み重ねでした。第一志望の大学も、高1から目指してものすごく頑張ったけれど、結局落ちてしまい、また、「無駄と無益」の一例を積み重ねる事となりました。

 でも、効率ばかり追求しても息がつまりますし、山のような無駄と無益を積み重ねないと、人並みの生活には辿り着けないのが私達親子なのだと、心のどこかで悟っております。拗ねず僻まず、また新しい目標に向けて、歩き始めたいと思います。

 こういう結果となりましたが、今夜はケーキなど買って、息子の労をねぎらいたいと思っています(^_^)。ではではご報告まで。

 

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  息子はまだまだ発展途上。彼の空に向けて、高く伸びて欲しいです。