書くしかできない

発達障害、神社仏閣、読書記録、日々のつぶやきを主に書いています。

「待ち遠しい」柴崎友香さん著

 体調、少し持ち直しました。その隙に(?)、とても気持ちよく楽しく読めた本を、サラッとご紹介します。 

待ち遠しい

待ち遠しい

 

  主人公は、一人暮らしを続ける39才の女性、北川春子。春子は、63歳の未亡人が住む家の離れに引っ越します。その家の裏には、未亡人の親戚筋である若夫婦も住んでいます。

 独身の春子と、未亡人と、若い主婦の3人が、近所づきあいよりは少しだけ濃い関係で、日々を過ごしていきます。春子は、結婚どころか恋愛にも興味を持てない事や、大学を出たのに専門性を活かして働けていない事に、なんとなくの不安を感じています。また未亡人には子供が二人いるのに孤独で、若い主婦は危うい人間関係の中で生きています。

 そんな3人のかみ合わない日々が、不思議と温かく、ささやかだけど切実なそれぞれの思いや願いに、私はいちいち共感してしまいました。筋書きにわざとらしさはないけれど、それなりに事件も起こり、あっという間に読み進めてしまいます。ほぼ一日で読みました。読後感も爽やかで、ハーブ園をひとときお散歩して来たような心地になりました。お勧めの一冊です。

 とはいえ私のブログの場合、読書記録の記事が、極端にアクセス数が少ないので、、、毎回上手にお勧めできていないのだと思われ。作者に申し訳ないです、、

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