書くしかできない

発達障害、神社仏閣、読書記録、日々のつぶやきを主に書いています。

あなたの自由。私の自由。お互い強制しない事が大事。

 ハイヒールのモモコさんが、夏休みにご家族でマレーシアの首都クアラルンプールに行かれたそうなのですが、帰って来て思われた事は、「大阪市内は、マレーシアより暑い」という事だそうで。。

 いや~、これ、私もよく思います。以前は、夏休みと言えば沖縄に行っていたのですが、大阪市内は沖縄より暑い。帰って来るといつも思ってました。ちなみに前回冬に初めて沖縄に行って帰って来たら、さすがに大阪市内、沖縄よりは寒かった(当たり前)。

 何が言いたかったかというと。真夏、大阪市内は、南国や東南アジアより暑い、という事でございます。は~~(溜息)。

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 気分を切り替えて。今日もまた、息子と話していて気づいた事を書きます。夏休みなので、普段より息子とよく話すのです。。

 私はよく見ていなかったのですが、テレビのニュースで何かの犯人が捕まった、というのをやっていて、息子がネットで、その犯人の顔写真を出して、見ていました。名前を入れて画像検索して、PC画面一面に、その犯人の顔写真が沢山並んでいて、それを見ていたわけです。

 そして、息子は私を呼びました「お母さん。これ見て」と。

 私は、犯人の顔とか見るのイヤなほうなのですが、息子がそう言うので、チラリと一瞬PC画面を見ました。やっぱり人相が悪くて気分が悪くなってしまいました。一方、息子はじーっと見ています。けっこう長い時間。

 しかも息子は、チラリと見てすぐに私が離れて行った事に気を悪くし、それからも何度も、「お母さん。これ見て」「お母さん、これも見て」と私に、その画像を見せようとします。一緒に、犯人の顔写真を見て欲しいようなのです。

 私は、そういうのは本当に嫌なので、とうとう息子に言いました。

「お母さんは、見たくない。こういう悪い人の顔を見ると、気分が悪くなるから。あなたが見るのは自由だけど、お母さんに勧めないで」と。

 すると、息子は一気に神経質になって、例のワナワナモードに入ってしまいました。私から叱られたと思ったようです。こうなると本当にしつこいし、まともに話が通じなくなるので、ヤバい、と思ったけれど、どうしようもありません。

「どうして、見ちゃいけないの?」

「見たらどうなるの?」

「どうして気分が悪くなるの?」

と、息子は私に立て続けに質問してきます。それに一つひとつ丁寧に答えても、またその答えをひっかかりとして、別の質問を繰り出してきます。はい、エンドレスに突入です。

 私が答え続けると、2時間3時間質問し続けてくる息子です。相手をしてはいけない、言うべき事だけ言って、キッパリ終わらねば、と思い、かなり強めの口調でハッキリと言いました。

「悪い人の写真を見ると、お母さんは気分が悪くなるから、見たくない、と言っただけだよ。あなたが悪い人の写真を見続けていたいというのなら、あなたの判断で見続ければいい。あなたはお母さんと違って、気分が悪くならないかもしれないし、それはお母さんには分からない。見るか見ないかは、あなたが決めればいい事。お母さんは、お母さんが気分が悪くなるから見たくない、見るように強制されたくないと言っただけ。もう二度と言わないよ」と。

 息子は私に、強い口調でガツンと言われたので、内容云々ではなく、その私の口調に、キーッとなり「止めて!!」と大声で言って来ました。

 それでも、私はまったくひるまず、最後まできっちり、

「お母さんは、あなたにどうこうしろとは言ってない。あなたが見たいなら、見ればいい。見たくないのはお母さんの自由だし、見たいのはあなたの自由。あなたが見たからと言ってお母さんは怒りません。ただ、お母さんに見るよう強制しないで、と言っているだけ」と言い切りました。

 息子はパニックになってウーッとなっていましたが、私は、息子がパニックになっても負けない、と強い気合で相対していました。言葉はこれ以上使わなかったけれど、気合負けしないと、心で押し通していました。

 すると、息子がだんだん落ち着いてきて、私が言った事を理解してくれて、この話はそこで終りました。

 2時間3時間コースだなと思っていましたが、15分ほどで終わりました。

 息子が少しづつ成長している、という事だなと嬉しく思いました。

 私から注意されるのを、息子はものすごく嫌がります。嫌がる、というような生易しいものではなく、注意されるとパニックになります。私はいつも、とても優しい口調で一言言うだけなのですが、それでも、注意されるという内容だと、一気にワナワナしだします。だから息子には本当に何も注意ができないのです。

 でも、そんな事を言っていたら、本当に息子は一般社会で生きていけなくなるので、社会的常識から息子が外れていた時は(例えば、犯人の写真を長々と眺め且つ人にも見ることを強要したり、犯人の話を延々楽しそうに話したり)、それは一般的に人を不愉快にさせる行為である、という事を、教えるべきなのです。

 息子は以前、塾の先生に、ある凶悪犯人の話を延々したそうで、塾の先生が後で心配してお電話下さった事がありました。それで、その時も、そういう事は人を不愉快にさせるのだから止めたほうがいい、という事は息子には伝えたのですが、分かっていなかったようです。今回も、その時の事もあって、ハッキリ言っておかねばと思い、息子に伝えたのでした。

 でも、私からしたら「一般常識を教えた」つもりでも、息子としては「注意された、駄目出しされた」と受け取り、パニックになる。そして、私に何時間も質問をぶつけてからんでくる。これが今までの流れでした。

 今日は、その流れに入る前に、息子がパニックになりかけた瞬間に、間髪入れずに、強い口調で説得力のある説明を息子にしてみたわけです。どうなるかはやってみないと分からないので、とにかくやってみた。

 そしたら息子は、一瞬「止めて!!」とキレかけましたが踏みとどまり、徐々に落ち着いてきたわけです。

 踏みとどまったのは、息子の成長だと思うし、また、私が、パニックになんか負けないと強い気合で押し通したせいでもあると思います。

 また、「お互いの自由を尊重し、お互い強制しない事が大事」ということを、息子が理解し始めた事も大きいと思います。以前は、母子分離ができていなくて、私の人権(?)は息子の中に取り込まれていたのです。それが、私が一人の人間であるという事を、息子が理解し認め始めたのだと思います。

 まあ、そんなこんなで、なんとか無事に息子に一般常識の一つを教える事ができたし、それで長時間からまれることもなく、やれやれでした。

 

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 今回は「犯人の顔写真を見る」という、明らかにあまり好ましくない事、が対象でしたが、一般的にそこまで不愉快な事でなくても、相手が嫌がる事を強制したり、嫌がる話題を延々話したりしない、という事は、以前から息子に言い聞かせています。

 それでも、発達障害特性から、息子はそれを、止める事が難しいのです。

 難しいですが、それでも、止めるよう努力はさせないといけません。でないと、息子が接する人みんなに、不愉快な思いをさせてしまいます。息子は社会で生きていきずらくなります。自分自身の為に、息子は、「相手が嫌がる事を強制したり、嫌がる話題を延々話さない」を、実行していかねばならない。

 今日、小さな一歩を前進した気がします。