書くしかできない

発達障害、神社仏閣、読書記録、日々のつぶやきを主に書いています。

スピ嫌いの私が、スピ・カウンセリングに行った話。

 今日の記事は、書くかどうしようか迷ったのですが(それで、アップするまで時間がかかってしまいました)、一応アップしておこうと思います。自分自身の覚え書としてなら、下書きに残しておけばいいだけなのですが、もしかしたら、どなたかのご参考になるかもしれない、と思うので。

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 私が、カウンセリングやスピリチュアルや自己啓発に、盛大にアレルギーがある、という事は、このブログでも散々書いてきました。特に、お手軽にブログで集客し、何の資格もないのにカウンセラーを名乗る人や、霊能力があると偽って似非スピを騙る人は、本当に苦手の一言です。また、本当に視る能力はある人でも、それを視せているのが神仏とは限らないわけですから、変な力で視れている可能性があるので関わらないようにしています。

 そんな私が、スピカウンセリングに行ったお話を書こうと思います。

 ある日、ネットでその人(仮にAさん)を見ました。どこかに所属しているわけではなく、一人で独立して、マンションの一部屋を借りて、スピカウンセリングをしている人でした。つまり、自分の霊能力を使って、相手の聞きたい事に答える、という仕事をしている。

 普段なら、速攻で無視するのですが、何故か文章を読んでしまい、あれあれ?と思いました。Aさんが書いておられる事は、私が個人的に知っている唯一の本物の霊能者(すでに故人)の方が仰っていた事と、同じだからです。かなりレアな話です。普通の自称霊能者の方だと、たいてい逆を言うけれど、真実はこうなのだ、という事を書いておられて、それはそのまま、私の知己のある霊能者の方と、同じなのです。

 ちなみに、知己のある霊能者の方が、何故本物と分かるのか、という事については、説明していると長くなるので、宜しければ過去記事をご参照ください。

  

oinor-i.hatenablog.com

  

 で。普段はさっさと無視するのに、Aさんに限り、私は真剣に内容を読んでしまいました。そして、この人は本物に間違いない、という確信を得ました。Aさんのカウンセリング室は、さほど遠方では無かったため、カウンセリングを申し込みました。私には当時、自分ではどうしようもない悩みがあったからです。知己のある霊能者の方が、まだ存命でおられたら、間違いなく相談に行ったのですが、残念ながら故人になられたので。

 私の悩みとは何か?というと、そうです、姉の事です。

 カウンセリングの日が来て、私は出かけて行きました。正直、とても怖かったです。Aさんが、全くの嘘つきでたらめカウンセラーさんなら、まだお金を無駄にするだけですむのでマシですが、先に書いたように、神仏ではないものの力を借りて視ている可能性が捨てきれなかったからです。危険な事を私はしているな、という自覚があり、足をがくがく震わせながら、出かけました。大袈裟な、と思う方がおられると思いますが、視えない世界に関わるのは、とてもリスキーなのです。

 それでも、私は、姉との事をどうしたらいいのか、正解を出したくて、その気持ちが強すぎて、リスクを取りました。

 

 結果から言うと、Aさんは、本物でした。

 まず、私はAさんへの質問をA4用紙にダーッと書いたものをお見せしながら、「今日お伺いしたい事を書いてきました」と説明を始めました。A4用紙には、上から「私のこと」「息子のこと」「夫の事」の順に、それぞれについて聞きたい事を箇条書きで並べて書いてあり、最後の最後に、付け加えのように「実姉との付き合い方」を書き加えてありました。何故、姉の事を最後に書いていたかというと、カウンセリング時間は2時間枠を取っていたので、まずは私の事から順番に聞いていっても十分時間はあると思ったのと、最初からよく分からない人に、姉の事をいきなり相談したくなかったからです。少し話してみて、信頼できそうだと分かってから、姉の事を言いたかったのです。かなりヘビーなので。

 でも、私が「最初にお伺いしたいのは、私自身のことで、、、」と言いかけるのを遮って、Aさんは「ああ、まずは、これね。お姉さんの事から話しましょう」と仰いました。

 しっかり、視えておられる、、、。

 それで、いきなり、一番下に書いてある、姉の話から始めました。

 私がまず、姉について説明し、何故今私が姉と疎遠にしているのか、の理由を話しました。また、Aさんには、姉の最近の写真をお渡ししました。

 ちなみに。Aさんの霊視の方法は、相手の目の部分を見て、何かを感じとられる方法だそうです。何か、というのは、その人の守護霊だったり、その人を守っている目に見えない存在からの言葉だそうです。Aさんいわく、カウンセリング中にAさんが話す事は、全て、Aさん自身の言葉ではなく、その人の守護霊だったり、その人を守っている目に見えない存在からの言葉なのだそうです。

 

 Aさんが、姉について私に言ったことは、以下の5点。

①お姉さんはそういう悪行を、誰かに注意されたくらいでは、絶対に辞めないので、注意しても無駄。無駄というか、お姉さんの悪行について、あなた(私のこと)が口出しすべきではない。それはお姉さんの学びだから。お姉さんは辛い目に遭い、痛い目にあって初めて、自分の罪に気が付く。そういう形じゃないと、学べない人だから、口出ししてはいけない。

②姪っ子さん(姉の娘)は、発達障害の傾向にある、とあなたは言ったけれど、私が視るとそうでもない。多少傾向はあるが、さほど強くはない。姪っ子さんは、放っておいても大丈夫。むしろ、あなたは今まで、姪っ子さんの事をかばい過ぎてきた。そこまでかばわなくても、彼女は一人で強く生きれるから大丈夫。姪っ子さんの事は放っておいて大丈夫。

③お姉さんとの今後の付き合いだが、このまま疎遠を続けても問題ないが、また付き合いを復活させようと思うなら、子供として付き合うのがいい。つまり、小さい頃の子供に戻って、姉と付き合う。小さい頃は、あなたはお姉さんに、何か意見を言うなどという事はしなかった筈(確かに、姉のほうが経験値が遥かにあったし身体も当然大きいし、口も達者。小さい頃は、姉と妹の差というのは大きいから、妹の私から姉に何か意見するなどという事は皆無だった)なので、その頃の気持ちに戻って、お姉さんと付き合えばいい。今のように、大人対大人で付き合おうとすると、このお姉さんは年功序列の意識がものすごく強いし、プライドもとても高いので、うまくいかない。

④どうしても、お姉さんに何か意見したい時は、まず徹底的にお姉さんをたてる事。「あなたは頭がいいから、あなたなら分かると思うけれども、」等という言い方で。この人は本当にプライドが高いので、プライドを損ねるような言い方をこちらがすると、必ず喧嘩になる。また、この人は、計算で生きているし、高いものブランドものにしか価値を感じない。だから、この人に何かをあげる時は、高いもの名の通ったものブランドものにしないと、受け取っても裏で捨てられる。値段かかわらずいい物とか、面白い物がある、という事は、この人には通じない。この人は全て計算づくで生きているから。 

⑤この人は、人の言葉のニュアンスを理解できない。「〇〇したらどう?」というような、提案や問いかけも、「〇〇しろ!」と命令されたと受け取る。だから、この人に対して、何かを言っていくのは無駄でしかない。どんなニュアンスで言っても、全て命令されたと受け取り、キレられるか、恨まれるか、どちらか。言うだけ無駄。

 こういう人が、スピに傾倒するのは危険。スピリチュアルというのは、具体的な説明ではなく、ほぼニュアンスで語られる世界。でも、こういう人は、そのニュアンスが理解できないから。スピの世界を、自分に都合のいい部分だけ自分に都合よく抜き取って理解した気になる。

 

 Aさんの言葉の中には、私もそう思っていた事もあったし、意外な事もありました。意外な事の筆頭は、姪っ子のことで。私には頼りない子、守ってあげねばならない子、という認識だったのですが、放っておいて大丈夫なのだそうです。

    姉には何を言っても無駄であり、また、姪っ子は放っておいても大丈夫なら、私が心配する事は何もなくなるので、今後も姉とは疎遠でいっても大丈夫という事になります。気掛かりが無くなりました。

 姉の話をしていて、1時間が過ぎました。姉との事については、聞くべき事は全部聞いたように感じたので、次に、私の家族の事を聞いてみました。

 

 まず私自身の事について、「私の欠点、直すべき点を教えて下さい」と聞いてみました。私については、私本人が目の前にいるので、写真は必要ありません。

 Aさんは「うーん。まあとくにないですけどもね。人を理解しようとしない点かな」と仰いました。

 その『人を理解しようとしない』という表現の具体例を詳しく聞いてみたのですが、要するに、表面的には「人間はそれぞれ。同じ人間は一人としていない。色んな人がいる」という事を、私は分かっているのだけれど、人はそれぞれだから私は理解しなくてよい、と無関心になっている、という事のようです。100%無関心になれればまだいいけれど、心の奥底では、厳しくジャッジしているのが良くない、という事のようです。ジャッジ癖をなくすと、私自身がラクになるのだそうです。

 あと、Aさんから「(あなたは)肩に力が入っている。自分が楽しいと思う事をやったほうがいい」と言われました。「あなたが楽しいと思う事は何ですか」と聞かれたので「読書です」と即答しました。でも確かに、最近、読書に没頭する時間は、なかなか取っていなかった事に気づきました。以前なら、分厚い文庫本を数時間で読み終えたものですが、今では下手すると何週間も抱えていたりします。小刻みに読むので没頭できず、楽しさが半減している気はしていました。今後は、読む時間、をきっちり確保して、読書に没頭してみようと思いました。

 次に、「私が今後、病気になったり事故で怪我をしたりする可能性はありますか?時期や原因が分かれば教えて下さい」と尋ねてみると、Aさんはしばらく考えた後、「特にないですね」と仰いました。あくまで、現時点でそう視える、という事なので、今後変わる可能性は勿論ありますが、とりあえず一安心。

 

 次に、息子の事を聞いてみました。Aさんに息子の写真を渡すと、「この子は天使ですね」とAさんはまず仰り、「この写真を撮ったのはお母さんですか」と聞かれました。私が「そうです」と答えると、「お母さんの事を完全に信頼しています。心にわだかまりも何もないです」と仰って下さいました。私が「受験生で、指定校推薦と、公募推薦で迷っているのですが、どちらが良いでしょうか」と尋ねると、Aさん「本人に決めさせて下さい」。まあ、、、そうでしょうね。はい。

 更に、息子についても病気や事故の可能性を伺ったのですが、私の時と同じで「特にないですね」との事。

 あと、息子については、私が手出しし過ぎないように、と言われました。ここの部分は、私は昔からずーーーーーーーーっと、周囲から言われ続けてきた事なので、「はい、分かりました」とは簡単には言えず、かなり食い下がって会話しました。「手出しし過ぎないとは具体的にどういう事ですか?」と。この部分のAさんとの会話で、私は、Aさんとのこのカウンセリングを、100%信じる事が難しくなりました。Aさんの言葉が、Aさん自身から出ているのではなく、本当に息子の守護霊だったり、息子のまわりの目に見えない存在からの言葉なら、そういう事を言うはずはない、という言葉がいくつか出てきたからです。Aさんは知らないだろうけれど、息子の守護霊なら知っていなければおかしい事。これについてはまとめて後述します。

 

 息子の話は終わり、最後に夫の事を聞いてみました。夫の写真を見てすぐに、Aさんは「目のあたりがぼんやりしています。ストレスがたまっています。仕事のストレスですね。お仕事大変ですか」と聞かれました。私には分からないので、「分からないですけど、いつも彼は不機嫌ではあります。彼のストレスを軽減させる為に私に出来る事は何かありますか?」と聞くと、「無いです」との事。家で美味しいご飯を食べさせてのんびりさせてあげてください、との事です。

 あと、「ご主人のこの写真を撮ったのも、あなた(私のこと)ですか?」と聞かれたので「はい、そうです」と答えると、「ご主人はあなたに、とても気を遣っています。あなたの事がこわいようです」と仰いました。なんとなく分からないでもない。。「私は怒ると本当に怒るので。ごくたまにしか怒りませんが」と言うと、Aさん「うん、ご主人は、あなたに怒られないように、怒られないように、それをとても気にして行動しています」。そうですか。

 夫についても、病気や事故の怖れは、今のところ視えないとの事です。良かったです。

 

 Aさんとのカウンセリングはこんな感じで終わりました。2時間で一万円です。

 結果を言うと。

 まず、Aさんが視える人か視えない人か、と言えば、視える人だと思います。普通ならそれは分からないだろうな、と思われる事を、ポンポン普通に仰っておられたので。今後の事の予測については、時間がたってみないと当たっているのかどうか分かりませんが。

 ただ、何もかも視えるわけではない。それは仕方ない事で、守護霊なりが教えてくれない場合もあるし、Aさんご自身がそこまでの霊視力がない場合もあり、そこは仕方ないというか、当然でよいのです。

 

 ただ、私はAさんのカウンセリングに問題点も感じました。以下の2点です。

 まず、Aさんにアレコレ教えている「目に見えない存在」が、何なのか、が私には確信が持てなかった事です。Aさんは「その人の守護霊だったり、その人のまわりの目に見えない存在」と仰っておられましたが、それはAさんがそう思い込んでいるだけ、という可能性があります。神様に近い高次元の存在ではなくても、低次元の存在でも、人間よりは視えるし予測できるので、そういう低次元の存在がAさんにアレコレ教えている可能性は捨てきれませんでした。

 何故私がそう思ったかというと、まず、Aさんの言葉づかいが乱暴だったせいです。「〇〇やん」「〇〇やろ」「だからそれは〇〇」的な。優しい言い方をする詐欺師は沢山いて、霊能力がないのにあるフリをしている人は、たいてい「優しい言い方をする詐欺師」ですが、Aさんはそうではない。これは確かです。Aさんは確かに何かの声を聞いている。でも、その何かが、本当に神に繋がる高次元の存在なのかなあ、、、と、疑いたくなるような、乱暴な言葉遣いでした。ただ、Aさんご自身が下町の方、という事から、こういう言葉遣いが自然な環境で生きておられるのかもしれません。失礼な言い方をするつもりはないのですが、私にはなじみにくい言葉遣いで、「神」を感じるのが難しかったです。それで、Aさんは、低次元の存在の声を聞いておられるのかもしれない、という疑いが、最後までぬぐえませんでした。

 

 私が感じた、Aさんのカウンセリングの問題点の2つ目は、2時間のカウンセリング時間ずっと、Aさんは、「私の口から出る言葉は、上からの言葉であって、私の言葉ではありません」と言っておられるのですが、、、実際は、ちょこちょこAさんご自身の意見や考えや見解が、挟まれている事です。

 何故私がそう思ったのかというと、先にも書いた通り、息子の話をしていた時に、Aさんは息子の障害について、あまりにも分かっておられない発言を何度も繰り返されたからです。息子の守護霊ならそんな事言わないだろう、というような。

 

 例えば。Aさんは、息子の事に私が手出しし過ぎている(過保護過ぎ)から、控えるように、と言われました。具体的にどういう事か質問したら、「例えば、息子さんが苛められたら、あなたが解決しようとしているけれど、息子さんにさせて下さい」と。

 言語障害のもある発達障害中度(かなり重め)の息子自身が、本人だけの力で、イジメを解決できるわけがなく、そこは私は更に食い下がりました。

 「息子自身に解決させる、とは、具体的にどういう事ですか?」と聞くと、「苛められるのは、苛める側だけが悪いのではなく、必ず、苛められる側も悪い面がある。息子さんにはまずそこに、自分で気づかせ、自分で相手(苛めて来る子達)に謝りに行かせるべきだ。苛めた側は、息子さんが謝りに来たら、恥ずかしくなって苛めを止める」

・・・・は?・・・・

 ここで私は、ああAさんは今、息子の守護霊を代弁しているのではなく、Aさんご自身の考えを述べておられるのだな、と気づきました。それを確信したので、ここで、はい分かりました、と引き下がってもいいし、もう少し突っ込んで質問してもいい、どうしようか、と思い迷いましたが、もう少し突っ込んでみる事にしました。

 「息子が苛められる時、ほとんどが、息子には全く非が無いです。必ず苛められる側にも悪い面がある、と仰いましたが、それは息子には当てはまらないです。何故なら、息子は障害児だからです。息子には、障害故に他の人と違う面があり、その違いを疎まれて苛められるわけで、でも、障害ゆえなので、息子にはどうしようもない事だからです。例えば(この例は息子の実例ではありません、ブログなので別の事を書いています)、息子にはどもり癖があります。それをからかわれて苛められています。親の私が学校に相談し、学校から、息子を苛めている子達に、そういう他人の障害を笑ってはいけないと教えてもらわないことには、イジメは終わりません。どもり癖を、息子が、息子自身の力で治す事はできませんし、障害児である息子には、どもりだから苛められていると気付く事も不可能です。何故自分が苛められているのか本人が見抜く事は不可能だから、親である私が学校側と丁寧に話し合い、調べて、どもり癖が原因だ、と見つけるしかないのです。私は今までそうやって、学校側と相談しつつ息子を支えてきましたが、それが過保護過ぎるというのなら、一体どうすればよかったのですか」

 Aさんは、「お母さんが学校側と話し合うのは問題ないです。ただ、どもりが原因だったと分かったら、それを息子さんに言って、息子さんにどうしたいか聞いてあげて下さい」

「は? あなたはどもりのせいで苛められているのだと、息子に言うのですか? そんな事をしたら、息子は学校に行けなくなりますよ」

Aさんは、何だかごにょごにょ誤魔化された後、「息子さんは、苛めてきた子達と、仲直りしたいかもしれません。仲直りしたいから、自分は悪くないけれど、謝りたいと思うかもしれません。それを、本人に決めさせてあげて下さい、と言っているのです」

 これを書いていて、今、すごく疲れてきて、これ以上書き続けるのが難しくなったので、端折ります。発達障害を分からない人は、本当に分からないので、どれだけ説明しても無駄だなと心の底から、また思いました。ひとこと簡単に言うなら、息子が苛めて来た側と仲直りしてまた友達に戻りたい、等と、思う事は1000%無いです。私がそういうと、Aさんは「それは、だから、あなたの思い込み。聞いてみないと分からないでしょう」と言うので、「いや、だから、障害なので。息子は医師にもかかっていますし、医師もまったく同じ事を言いますよ」と私が言うと、「今、この時点ではそうかもしれませんが、人間は変わるのです。明日には違うかもしれません。決めつけないで」とAさん。

 だから!変わらないから障害なんです変わるなら健常者!なんでそれが通じないの、この人は!と、盛大にイラッとしつつ、でもそれは顔には出さずに、これ以上話しても時間の無駄、と思い、「そうですね、分かりました」と〆ました。

 

 また、カウンセリング中に、Aさんが、守護霊の代弁ではなく、ご自身の意見をちょいちょい出して来られる例を、もう1つ挙げておきます。

 私は足が悪いので、いつもスニーカーを履いているのですが、それを見てAさんは「あなた、靴が似合ってない。その靴、止めなさい。もっとお洒落なヒールの高い靴にしたら、もっと素敵になる」と仰るので、私は内心「アレ?」と思いました。その時はまだ、Aさんの言葉は100%守護霊さんの代弁だと思っていたのですが、「おや?」と思ったわけです。私の守護霊様なら、私が、高いヒールのせいでもあって足を悪くし、仕方なくスニーカーを履いている事は、よくよくご存知のはず。「私、足が悪いので、仕方ないんです」とAさんに言うと、なぜかスルーされ、更にしつこく「靴が似合ってない。それはおかしい。ヒールの高い靴に変えたほうがいい」と何度も言ってこられるのです。これ、2時間のカウンセリング中、数回に分けて言われ、帰り際もまた言われました。

 

 まだ他にも「アレ?」と思う事があり、それで、私は、Aさんは、カウンセリング中、守護霊(Aさんいわく)の声を代弁している時と、ご自身の意見を言う時が、混在している事を確信しました。

 問題なのは、Aさんの言葉の中の、どれが守護霊(Aさんいわく)の代弁で、どれがご自身の意見なのか、こちらには見抜きにくい、という事です。齟齬があって、明らかにAさんの意見だな、と分かる時もありますが、確信が持てない時もあるわけです。

 例えば、私がAさんに状況を説明している時に、いきない話を遮られて「あなたね、話が長いわ。一言でいい。話が長すぎる」と怒られました。長いと言われても、相談なので、今までの経緯が複雑であれば、当然、長くならざるを得ません。私も、簡単明快単純な事を、まわりくどく説明しているわけではありません。複雑で混乱している現状を、それでも分かりやすくほどいて説明しているので、長くなるのは仕方ないと思うのですが、「話が長すぎるのがあなたの欠点」と決めつけられました。

 まあ、でも、そういう面もあるかな、と思い、そこは「分かりました」と受け取り、「でも、どうしても長く説明せねばならない時は、ではどうしたらいいですか?一言で言えない場合もありますが」と尋ねると、「そういう時は、何も言わなければいい」とAさん。「はあ?」と内心思いつつ、「では、口を開く時、一言で言えるなら言ってもいいが、一言で言えないならそもそも何も言わない、そういう事ですか?」と聞くと、「そう」というお答え。なんという極端な。

 確かに、長い話が理解できない人も多いし、そもそも長い話を聞くのは誰にとっても苦痛なものですが。だからといって、何でもかんでも一言で会話を終わらせろというのは、あまりに乱暴な話です。本当に、高次元の存在がそんなことを言うだろうか、もし言うのだとしたら、その存在は、本当に高次元の存在なのだろうか、と迷いを感じました。

 私がAさんの言葉が乱暴だなと思ったのは、言葉遣いだけではなく、こういう論理的な部分においても、なのでした。高次元の存在の代弁なのだとしたら、ここまで負けず嫌いというか、ご自身は絶対に間違っていない、というスタンスで、どこまでも押し通されるだろうか。もっとアッサリしているのではないか。ある時点から、論理が破綻し滅茶苦茶乱暴なことになっていっても尚、自説を押し通してこられるAさんに、本当に守護霊の代弁なのか、それとも何か低次元の存在の代弁なのか、それともAさんご自身の個人的意見なのか、こちらには見当がつかないのです。

 

 Aさんは、確かに、何らかの視えない世界の声を代弁されているのは、間違いないですが、カウンセリング中、ずっとそうかといえば、そうではない。ご自身の意見もちょいちょい出てくる。そこが問題。

 Aさんご自身は普通の人間(当たり前)なので、そのご意見も、正しい場合もあり、間違っている場合もある。Aさんの個人的ご意見でも、正しければ聞きますが、間違っている場合は、「それはどうなんでしょうか」と反論すると、ぴしゃりと反論を封じられる。その封じる手段というのが、「これは、私が言っているのではなく、あなたの守護霊が言っているのですよ」というもので、いわゆる、守護霊の名を騙った「虎の威を借る狐」状態になられるのです。

 傲慢な言い方をさせて頂ければ、それはAさんの欠点なのだろうな、と思うし、そこを改善されたら、霊能者としてもっと腕が上がるのだろうなと思いました。客は誰も、2時間ぶっ通しで、守護霊と繋がる等という事は期待していません。1時間と55分間は、Aさんご自身との会話でよくて、ただこの質問だけは霊視で答えて下さい、というような事でも、というか、そのほうが客に対して誠実だと思います。質問を一つだけに絞り、それについてだけは、霊視で答えます、と。それでも、その一問に対して一万円の値段は、払う人はいると思います。今のように、2時間ぶっ通しで霊視で喋ります、というのは、冷静に会話していれば嘘だと分かるし、まともな客ほど、不信感を抱いてリピーターにならないと思います。失礼ながら、リピーターになるお客さんは、誰でもいいから話し相手になって欲しい、という依存性の高い人で、依存心を満たしたいが為に、Aさんの嘘を無意識に見逃しているのだと思います。それでも商売にはなるのでしょうが、嘘は神仏の一番嫌う事です。もしAさんが神仏の方の存在と繋がっているなら、嘘で商売続けている限り、早晩霊能力は衰えるでしょう。Aさんがこのままの形態で続けられても霊能力が衰えないのであれば、Aさんに繋がっているのは、神仏の方の存在では、無いという事だと思います。それは、怖いことです。そして、私には、Aさんがどちらなのか、最後まで分かりませんでした。

 

 私が帰り際、Aさんが、取り繕うように「さっきは上の人(守護霊とかそういう意味でAさんは言っている)から言わされたから、ああ言ったけれど、私だって、子供が苛められたら絶対に親が出ていって助ける。決ってる。 子供が苛められても放っておくなどできない。当たり前。さっきのは上の人に言わされたから」と、言ってこられました。

 私が気を悪くしたから、なだめようとされたのだと思いますが。私は、気を悪くしたのではなく、Aさんの言葉が、上の人からの言葉ばかりではない、と確信しただけなのです。だから、そうやって、後で取り繕う必要は全くないのになあ、と残念に思いました。

  というわけで。

 Aさんのスピカウンセリングですが、問題は多々含みつつ、でも、Aさんが視えておられる人である事は確かで、私が気が付かなかった事を、沢山教えて頂けたことは有難かったです。そこは本当に素直に感謝します。有難かったです。このカウンセリングを機に、私は姉と関わらない罪悪感から、完全に解放されましたので。

 また、Aさんが代弁しているその「見えない世界の存在」が、どういう存在なのか、最後まで分かりませんでしたが、カウンセリングから帰ってきても、さして体調が悪化する等なかったので、まあ、大丈夫だったのだと思います。

 ただ、もう二度と、スピカウンセリングは受けない、これが最初で最後だと確信しました。以上です。長々とお付き合い頂き、有難うございました。

 

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