書くしかできない

発達障害、神社仏閣、読書記録、日々のつぶやきを主に書いています。

北野天満宮の梅と、道真公の歌

 半年ぶりに、京都の北野天満宮に参拝してきました。前回行った時、大きな梅苑があったので、また来春ぜひ行きたいと思っていたのです。

 大阪の梅はほぼ全開ですが、京都は少し寒いようで、四分咲き。でも、梅園以外にも、境内のアチコチに梅の木があり、沢山の綺麗な梅を見る事ができました。

f:id:oinor-i:20180304174733j:plain

 私が行った日はぽかぽかとあたたかい良いお天気で(15度くらいありました)、梅の時期の土曜日という事もあり、参拝客はとても多かったです。前回行った時は残暑が厳しい平日だったので、今思えば、参拝客は少ない日だったのだなあと思います。今回は、本殿前には三列も参拝客の列が出来ていました。前回は、広い本殿前に、私一人しかいなかったのですが、、、。前回の写真と、今回の写真を並べてみると、、(笑)。

前回↓f:id:oinor-i:20170927103019j:plain

 

今回↓

f:id:oinor-i:20180304174551j:plain

 凄い差です。やはり落ち着いて参拝しようと思うなら、何も特別な事のない平日に限るなあと思いました。

 とはいえいそいそと列には並び、順番が来るのを待ちました。私の順番が来ると、柏手を打ってご挨拶をしてから、すぐに後ろの方に順番をゆずり、本殿の右端に場所を移動しました。お賽銭箱の一番はしっこの位置です。ここでなら、ゆっくり手を合わせられるので、そこで改めて手を合わせて祈願しました。

 実は、前回ここでお願いした事は(息子の事ですが)、今のところほぼ100%叶っており、まずはそのお礼をお伝えしました。やはり、桜井識子さんご推奨の神社、親切な神様が沢山おられるのだと思います。感謝と信頼の気持ちをより強くしながら、改めて、引き続きお願いします、と頭を下げました。

 しっかりと祈願した後、柏手を打ってお礼をし、目を開けて振り返ると。

f:id:oinor-i:20180304174431j:plain

 空に長~い雲が。この写真の両側にも、延々続いています。こんなに長い雲は初めて見ました。なんだか心が晴れ晴れし、来て良かったなあと思いました。

 引き続いて、前回お参りさせて頂いた摂社である「地主神社」へ向かいました。こちらでは、二度目のお参りである事と、守って頂いたお礼をしました。目を開けると、ひらひら~と蝶々が。あ、写真撮りたい!と思った瞬間に、足元の地面に止まってくれました。急いで撮影↓

f:id:oinor-i:20180304174455j:plain

小さいですね(苦笑)。ズームする余裕がなかったもので、、。撮れました、有難うございました、とつぶやくと、またひらひら~と飛んでいきました。

 次に、もう一つ、前回お参りした摂社の「文子天満宮」へお参りしました。こちらでは何故か分からないのですが、胸が一杯になり、涙があふれました。誰もお参りしていなかったので、恥ずかしい思いをせずにすみましたが。あたたかい神様がおられるのだなあと思いました。泣いていたので写真がありません、、、。

 ↓本殿を右横から見たところ。地主神社、文子天満宮へは、この道を右へ行きます。桜井さん曰く、屋根の先っぽ(名前なんて言うんでしたっけ?)をじっと見ていると、神様と繋がりやすくなるそうです。確かにそこから何かが出ているような気が、、(あくまで「気が」する、、等と考えていたら、本殿から祈祷の声と太鼓の音が聞こえてきました。しばし、祈祷を聞かせて頂きました。ああ、いい気分。空にとけそう。

 f:id:oinor-i:20180304174525j:plain

 普通、大きな神社でも摂社末社には、神様が入っておられないことが多いのだそうですが、この北野天満宮だけは、全ての摂社末社に神様がしっかり入っておられるそう。なのに、本殿ではあれほどの人出なのに、こちら側に参拝に来られる方はほとんどおられません。ゆっくりお参りしたいという方は、沢山の摂社の中から、お気に入りを見つけて通われると良いと思います、と桜井さんの本に書いてありました。それ、すごく良く分かります。地主神社でも文子天満宮でも、神様に歓迎されている感じを感じました。

 続いて、楽しみにしていた梅苑へ行きました。入苑料は700円。思ったよりも広い梅苑で、隅から隅まで見ようと思ったら、歩き疲れるほど。

f:id:oinor-i:20180304174826j:plain

 無料のお茶菓子と梅こぶ茶が、中の茶店で頂けます。梅昆布茶は粉の小袋を頂いて、それを自分で茶碗に入れてお湯を注ぐセルフ形式でした。ですが、私、お湯のポットの使い方が分からず、何度ボタンを押してもお湯が出なくて困っていました。ら、後ろの席の女性が、「お湯を出すボタンはこっちですよ」と親切に教えてくれ、助かりました。有難い。私が押していたのは、蓋を開ける時に押すボタンでした、、、。優しい方がいて下さってよかった。

f:id:oinor-i:20180304174938j:plain

↑この写真の所は有料の茶店で、この左に無料の茶店があります。

↓紅白の梅が、一つの木から咲いていました。珍しい。

f:id:oinor-i:20180304174846j:plain

 園内のアチコチに、屋根のついたベンチがあり、歩き疲れた時に一休みできるようになっていました。とっても便利。下の写真は↓、そういうベンチの一つの中から撮ったものです。

f:id:oinor-i:20180305084537j:plain

↓このベンチから見えた景色。

f:id:oinor-i:20180305084600j:plain

ベンチには先客がおられ、年配のご夫婦か、お友達のようでした。少し間を開けて、座らせて頂いたのですが、何となくお話し声は聞こえてきます。男性が女性をとても気遣っていて、仲良しのお二人でした。私が携帯を取り出して撮影していたら、男性が「そうそう、写真も撮っておこう」と仰って、撮影を始められました。撮影を終え、お二人はベンチを立たれました。女性の方は、足がお悪いようで、杖をついておられ、男性は女性の杖を持っていないほうの手をとられ、「こっちのほうが歩きやすいかなあ」と言いながら、出ていかれました。なんかほっこりしました。

↓白い神々しい梅の木。

f:id:oinor-i:20180304174753j:plain

↓小川にかかる梅の枝が風流でした。

f:id:oinor-i:20180304174643j:plain

↓この梅は満開。

f:id:oinor-i:20180304174733j:plain

↓介護犬の姿も。みなさん、ほほえましく見守っていました。

f:id:oinor-i:20180304174707j:plain

苑内を歩いていると、ふっと梅の爽やかな香りが漂ってきます。ぽかぽかとあたたかい陽気で、至福でした。

f:id:oinor-i:20180305084441j:plain

 さて、梅苑を堪能したので、そろそろ帰る事にしました。

↓前回大好きだった牛、今回もアングルを変えて撮影。白い梅の木の下で、牛も満足そうです。

f:id:oinor-i:20180304175002j:plain

 帰り道、参道を歩いていたら、またしても鳩の大群がビューンと飛び過ぎていきました。その中で、ふと視線を感じて目をやると、石の灯篭の上にいる一羽の鳩と目が合いました↓。

f:id:oinor-i:20180304175052j:plain

しばしアイコンタクト(笑)。撮影して、心の中で有難うさようなら、と呟いたら、さーっと飛んで行きました。最後まで、楽しい参拝でした。また来たい。

・・・・・・・・・

 今回も、梅田から阪急に乗り、京都烏丸から地下鉄で今出川に出て、あとはタクシーで北野天満宮まで行きました。タクシー代は800円ぐらい。京都のタクシーの運転手さんは、いつもとても良い方ばかりで、今回も、行きも帰りも、楽しくお話しさせて頂けました。運転手さんが親切な方だと、とても気持ちが和んでホッとします。さすが、観光都市ですねえ。

 行きの阪急電車の中で、隣りに、私と同じ年くらいの女性グループが乗ってこられました。何か、お仕事か趣味のお仲間について、話しこんでおられました。とても自己中な方がおられるようで、その自己中さんの批判や悪口で盛り上がり「あんなに自己中では誰にも誘ってもらえないわ」と指摘されておられました。一つ一つのエピソードを聞くともなしに聞くと、確かにそれは自己中な言動だなあ、と思わないでもなかったのですが、しかしながら、他人の批判や悪口というのは、聞いていてしんどいなあ、と改めて思いました。どれだけ相手に非があったとしても、それでも、批判や悪口を言うというのは、よくないなあ、と感じる事ができました。私も、これからは、誰かの批判や悪口を言うのは止めようと、強く思えました。聞けて良かったです。

 それと。

 これは梅田に向かう道を歩いていた時なのですが、私の携帯に、息子の高校の担任の先生から電話がかかってきました。要件は、「来年度のクラス編成や担任はまだ決まっていないので、何かご要望はありますか?また、担任に引き継ぎで伝えて欲しい事はありますか?」というものでした。

 こういう事を、担任の先生から問い合わせて下さる経験というのが、未だかつて初めてで、とても感激し、有難うございます、と感謝しました。が、何せ外出中の為、後日改めて、お電話させて頂く事に。先生の都合の良い日時を伺い、こちらから電話する約束をして切りました。

 驚いたのすが、実は、今回、北野天満宮で、まさにこの事を、お願いする予定だったのです。つまり「息子の4月からの新しいクラスが、息子にとって良いクラスでありますように、良い担任の先生でありますように」と、これをお願いするつもりだったのです。梅苑見学よりも、実はこれがメインの参拝目的で、だからこの時期に行く事にしたのです。

 が、祈願する前に、というか神社に着く前に、というか、行く道の途中ですでに、こんな親切な処遇を学校側からしていただけるとは。。本当に、今まで、幼稚園、小学校、中学校、高校とずっと通ってきて、こういう事を担任の先生から聞いていただいたのは、初めてです。何かこう、北野天満宮の神様の力はすごいなあと思わずにはいられませんでした。

 春爛漫ももうすぐそこ、そんな京都でした。

f:id:oinor-i:20180305093726j:plain

******

菅原道真公が京都を去る時に詠まれた歌。
東風(こち)吹かば 匂ひをこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ
私はこの歌を見ると、いつも涙があふれてしまいます。道真公のお辛い晩年に思いを寄せずにはいられません。道真公ほどの人でも、ああいう目に遭ってしまわれる。それでも誰恨む事なく、人格高く生涯を終えられた生き様を、私も見習いたいと心から思います。道真公が愛した梅は、この京都北野天満宮で、人々が丁寧にお世話をしています。今はもう神様となられた道真公に、どうぞ喜んで頂けますように、この良い香りが届きますように、と。