今日は暗めの記事です。暗いのが苦手な方は、ここで閉じられて下さい。すみません。少し前の記事ですが、気になっていたので、今日はこれについて書こうと思います。
児童相談所の現状を、児童相談所を退職された方が書いておられます。
勝手ながら、上の記事のコピーを以下に↓。
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・一時保護所では1人部屋に子ども2人いれたり、食事の時間をこまかく分けたりしてた。
・冬場はお風呂は3日に1回で時間も細かく決めて15分。職員が足らない。
・なぜ定員オーバーか→児童養護施設の空きがない、相談件数が増加しているのに規模が拡大していない。
・一時保護所なのにみんな長期入所になってしまう。緊急保護の受け入れ体制を確保するために、長期の子はできるだけ家庭に帰すことがあった。
・保護するには法の壁がたくさんあり、動けないこともあった。警察はすぐ逮捕できるような案件でなければ動いてくれない。
・親が手放すことを望んでない場合、親から引き離すことは相当大変。訪問しても居留守、強引に動けばすぐに訴えられる。訪問先で保護者から逆に警察を呼ばれることも。
・配偶者の片方に虐待疑いがある場合、もう片方に被害届けの提出やシェルターを利用しての別居など提案してもなかなか動かない(共依存)
・保護者だけでなく、保護した子どもから恨まれることが多い(虐待児が親への愛着があり家に帰りたいということはよくある。)
・児童福祉司はみんな月80時間以上残業して勤務時間外に研修を受けさせられたりしていた。
・一人の職員が100人違い児童を担当することがよくあり、訪問や連絡の頻度も限界があった。
・虐待だけではなく、発達や障害、非行、育児相談なと様々な相談に乗っている
(中学生が公園でスケボーしててうるさい、コンビニに自転車違法駐輪、隣の家の夜泣きがうるさい、妻が子どもを連れて家出、子どもがいじめられてる、不登校など)
・新卒の若い子はみんな使命感を持って入職してくる。大学で福祉を学び、資格も取り、児童相談所で働くことを希望して採用試験を受けた人ばかり。そんな子が半年でうつ病になり休職してしまったりする。
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これを読んだ時に私が思ったのは、「子供一人育てるのって本当に大変」という事です。
育てられなくて児童相談所を頼る(或いは保護される)わけですが、その保護施設ですらまるで戦場のような状態という。親元にもいられない、保護施設にもいられない子供は、ストリートに逃げ出すしかないし、そこから裏の世界に引きずり込まれたらもう表からは存在が見えなくなりますね。
子供を育てる事がどれだけ大変かを、誰も言わないからこういう事になってしまうんだと思います。「誰も言わない」というのは言い過ぎかもしれないけれど、ほとんど喧伝されていない気がします。妊娠しようとしている女性の頭の中は、幸せな子育て風景しかないですから(私自身がそうだった)。子育てって本当に理不尽な仕事なんだよ、とか、自分との闘いなんだよ、とか、子育てにやりがいを感じようと思ったら相当精神的に強くならないと難しいよ、とか、上のような児童相談所の現状などを、教科書に載せるべきだとすら、私は思います。
みんな、子育ての大変さを、知らないから妊娠してしまうし、産んでしまう。
でも、産んだ親側はそこまで辛い思いはしない。不幸なのは生まれてきた子供のほうで、罪もないのに地獄を見ることになる。
少子化だなんだと言われているけれど、これ以上、生まれて来る子供の数が増えたら、不幸な子はどうなるんだろう?どうするつもりなんだろう?と思います。今ですら保護施設は定員オーバーなんだから。生まれてくる子供の数を、減らすべきですらあると私は思います。
表面的な数合わせで、出産数を増やそうとするのは、本当にやめて欲しい。そういう乱暴な事をしても、不幸な子供が増えるだけだと思う。
幸せな状況で生まれる事ができる子供の数を、増やす方向で、政策を考えて欲しいと思います。そうじゃないと、精神疾患者の数は、増える一方じゃないかな。大人も子供も。
と言いつつ、結局のところ、私が日々考えるのは、自分と家族が無事に暮らしていくことのみで、それで精一杯なのです。とても人様のことまで手を出せない。口は出せます。こうやってブログに書く事は簡単なこと。でも、じゃあ、誰かの子供を一人でも預かって代わりに育ててやれるのか、と言えば、絶対に無理です。
私には何も出来ない。上のような記事を見ると、本当につくづく自分の「出来なさ」を感じます。本当に目の前に、すぐそこに、苦しんでいる子供達がいても、私には何も出来ない。出来ない自分をキッチリと自覚するぐらいしか、私にできることはないのです。