雨が上がりました。
リビングにヨガマットを広げてストレッチをしていると、秋らしい涼しい風がスーッと吹き抜けていきます。こういう涼しい風に吹かれると、心がふわーっと飛んでいきそうになります。
体はここにあるのに、心だけどんどん遠くへ飛んでいく。
ふと思います。魂だけであれば、きっとこんな感じなんだろうなあ、と。
魂がいろんな経験をする為に、経験の一つとして「体」を持つ事になったのだと思うのですが、魂だけの世界にはきっと、時間や距離や重さなんか、無かったと思うのです。
「体」が存在する為に、「体」を存在させる為に、時間や距離や重さがある世界を、便宜上、作ったのではないかなあ、と。
時間や距離、重量なんかに振り回されて、しんどいなーと思う時、これは「体」を存在させる為に便宜上必要なものたちなのだ、と考える事があります。そうすると、あんまりしんどさが気にならなくなります。
でも、やっぱり、「体」を維持することは色々しんどい事で、それに疲れた頃合いに、うまい具合にこんな風に、秋の美しい風が吹いてくれるのですね。
ヨガマットの上で、手足をのばしてゆったりしている私の上を、涼しい風が通りぬけていく時、私の魂は体を抜けて、時間も距離も重さもない場所へ、飛んでいくのです。
それはとても、気持ちがいいのです。