書くしかできない

過ぎていく日々を書き留めています

僕は違うところにいたい

 勉強記事シリーズの途中ですけど、先日、私としてはかなりショックな事がありましたので、書いておきます。

 何気なく息子と会話していた時に、ふと、「今日、A君に転ばされた」と、息子が言うのです。息子が歩いていると、A君が足を出してひっかけて転ばしてきたそうです。A君は、突然背中をドンと叩いてきたり、と、時々嫌がらせをしてくるのだそうです。

 よく聞くと、A君は、そういう嫌がらせをして、その時の息子の反応を、自分達の内輪に持ち帰って笑い話にしているようです。

 これは要注意事項だ、と私のアンテナがピコピコしました。

 本当は、もっと早く、その嫌がらせが始まった時点で教えて欲しかったのですが、当の息子が、あまり気にしていないのです。

「どうしてもっと早く教えてくれなかったの?」と聞くと、

「う~ん。そんなに問題だと思わなかったから」と答える息子。

「他に、そういう嫌な事してくる子はいない?」と聞くと、

「いない。A君だけ」と即答します。

「席の前後左右の子は、大丈夫?」と聞くと、

「大丈夫。僕の周りの子は、みんな親切。みんないい人」という息子の答え。とりあえず、ほっと胸をなでおろしました。

 ですが、A君のことはなんとかしないといけません。それにしても不思議な事に、息子は、A君の事も、嫌いではないようなのです。

 うまく説明できないのですが。どう言ったらいいのか。A君、という名前を私が聞くのは初めてではないのです。息子の口からは「とっても面白い子」というエピソードで、何度か聞いた事がある名前でした。まさか、息子に嫌がらせしている子だったとは。息子は、「僕に嫌がらせをしてくるけど、(総じて)A君は面白い子」という風に思っているのです。怒っていないし恨んでもいない。息子は、人の中の悪意というものが理解できないのです。

 無防備な息子には、これからは、A君には近づかない事、向こうから近づいてきたらさりげなく逃げる事を伝え、この事を電話で担任の先生にも伝えておきました。こういうイジメがらみの対処は難しく、相手の子に注意したら解決、という問題ではありません。むしろ相手に注意したら更に問題が悪化する場合もありますから、慎重に動かないといけません。とりあえず担任の先生には、注意して様子を見て頂く事になりました。できれば息子がA君から嫌がらせをされる現場を、先生に見て頂くのが一番いいのです。そこで先生からA君にキッチリ注意して頂くと、イジメに対する強い抑止力になります。イジメに関して学校はピリピリしているので、加害者と判定されると内申書に響くので、かなり強い抑止力になると思います。

 一連の対処の流れを伝えると、「分かった」とうなずく息子。その後、「A君は、どうしてああいう事をするの?」と私に聞いてきました。

 「よく分からないけど、そういう人はね、誰かを苛める事で、その誰かを自分より下に押し下げる事ができた、と感じるんだと思う。自分に自信のない人は、誰かを苛めて貶めて馬鹿にして、少なくとも自分はその人より上だと感じたいんだと思う」と、私は答えました。

 それを聞いて息子は、「僕は、違う所にいたい」と言いました。「人を転ばせるような事をする所(←次元、という意味で言っているようです)じゃなく、違う所(←次元)に僕はいたい。そうなれるように頑張る」と。

 本を読まない、テレビも見ない息子ですから、こういう事を誰かから聞いたわけではないのです(次元、という言葉も知らないので、所、と言ってしまっています)。予備知識のない息子が、こういうことを自分の心で考えだした事が凄いなあと思ったし、同時に、ああ、この子の心は本当にまっすぐなんだなーと感じました。それは誇らしい事でもあり、とても怖い事でもあります。どうぞこの子の心をお守り下さいと、小さな声で神に祈りました。

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