書くしかできない

発達障害、神社仏閣、読書記録、日々のつぶやきを主に書いています。

大神神社に参拝

 奈良の大神神社(おおみわじんじゃ)に参拝してきました。大神神社は、背後に三輪山があり、この三輪山をご神体としている古代から信仰されてきた神社です。

 桜井識子さんが本に「山岳系の神様で、ほわっとした柔らかい雰囲気の神様。拝殿を任されている神様方も、みな、人間を慈しんで下さる優しい神様方ばかり」と書いておられたので、いつか行きたい、と思っていました。

 天気予報では曇り時々雨の予報でしたが、最後まで雨は降らず、時折吹く風が涼しく心地よい日でした。

 大阪からは、JR快速で奈良まで30分、そこから各停の桜井線に乗り換えて三輪駅まで30分です。三輪駅からは徒歩5分。方向音痴の私でも迷いませんでした。待ち時間等を入れても片道1時間半ほどでした。

 大神神社の入り口、二の鳥居↓

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 参道に入った瞬間、嗅いだ事のある、とても良い匂いがしました。伊勢神宮の匂いに似ていると思いました(個人の勝手な感想です)。古い森の木の匂いでしょうか。何とも言えない香しい、懐かしい匂いに包まれながらテクテク歩きます。ウグイスの声が、ひっきりなしに聞こえます。山の麓だからか、蝶々がとても沢山います。ひらひらと。あ~癒されるな~と思いながら3分程歩くと、拝殿前の階段のところに着きました。

 今日は落ち着いている私。階段の横の手水舎でしっかり手を洗い、階段を上ります。ちなみにこの手水舎には、境内内の地図のコピーが置いてありました(勝手に持って行って下さい方式)。こういうのは、ほんと助かります。でも、もしこの地図がたまたま切れている場合でも、右側にも大きな地図の看板(?)が立っているので安心です。境内の様子に予備知識がなくても、ここでしっかり把握できるようになっています。

大神神社の拝殿↓

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 拝殿の後ろはもう三輪山です。ご神体である三輪山に向かって拝むので、本殿はありません。拝殿のところに、祝詞が書いて下さっていて、祈願の後その祝詞を読むように、との事でした。今日は落ち着いている私、しっかり読みました。今日もまた、息子の事で1つ、祈願させて頂きました。有名な神社にも関わらず、参拝客はそれほど多くなく、ゆっくり祈願ができました。

 この後、三輪山の登拝口と狭井神社に行きたかったので、拝殿前の階段を下りました。拝殿から階段に続く所の鳥居↓

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 階段を下り、右に曲がって少し行くと、途中、祈祷殿がありました。行きも帰り前を通ったのですが、行きも帰りも、ご祈祷を聞く事ができました。特に帰りに聞けたご祈祷は、朗々として胸に迫ってくるものがあり、祈祷殿の前でしばらくじっと聞かせて頂きました。

祈祷殿↓

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 狭井神社へ行く途中に、「くすり道」というのがありました。細い階段道で、両側に薬木・薬草が植わっています。ここの入り口のところで、とても大きな美しい黒アゲハ蝶が飛んでいるのを見ました。飛んでいた、というか、舞っていたというか。手の平よりも大きな蝶で、あまりにも綺麗なので見とれしまい、「あ、写真!」と気づいた時には時すでに遅し、、。飛んで行ってしまった後でした、、。あ~残念。

黒アゲハ蝶が舞っていた「くすり道」の入り口↓

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  くすり道を上がって、更に左に進みます。山裾の道なので、少し暗く、独特の神域の気配が漂っています。ここで巫女さんとすれ違いました。とても感じのいい方で、「こんにちは」と挨拶を交わせました。この巫女さん、大神神社にいる間に、私、3回拝見しました。広~い神社なのに。不思議過ぎ。一回目は、拝殿の中で何かお仕事をきびきびとされていて、2回目はこの道でのすれ違い(感じのいいご挨拶)。そして3回目は、拝殿に続く階段の下を歩いておられるところを見ました。彼女は、階段の下なのに、階段に向かって(つまりはその先の拝殿に向かって)しっかりとお辞儀をされてから、通り過ぎていました。なんかいいな~、きちっとした方だな~と思いました。

 そんなこんなでその山裾の道を歩いた時、ポンと右肩を軽く叩かれました。「え?」と驚いて振り返りました。が、誰もいません。「??」と思った拍子に、肩から落ち葉が一つ、ひらひら~と落ちました。どうやら、上から落ちて来た落ち葉が、肩に当たったようです。「落ち葉だったんだ。。」と納得したような、できないような。落ち葉の重量ではなかったような気がしたので。

 さて、で、この不思議な道の先の右側に、狭井神社がありました。病気平癒の神様との事なので、ここでは私自身の身体(特に足)が健康でありますようにとお願いしました。ここには三輪山の登拝口があるので、三輪山の気が降りて来ている、と桜井さんが本に書いておられましたが、確かに、ご神威がすごいです。普段、何も感じない私ですら、これは凄いなーと感じました。狭井神社に向けて、空間がぐーっと内側に歪んでいる感じなのです。写真のアングルのせいかなと思ったのですが、何度撮っても同じ感じ(中央に歪む)になります。

狭井神社

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 この左側のところの奥に、ご神水を頂ける井戸があります。万病に効くという薬水がわき出る井戸です。どんな感じなのかなーと思ったら、とても清潔にされていて、水が出る所は蛇口になっていました。桜井さんいわく、「完全に霊水。体を治して下さいとお願いしてから飲むといい」と書いてありました。さっそく、持参した空のペットボトルに入れて、「健康にして下さい」とお祈りしてから一口飲み、残りは持って帰りました。実は私、この井戸の場所が最初よく分からなくてウロウロしていたら、お札等を売っている所で、ペットボトル入りのご神水(百円)が売っていたので、買ってしまっていました。後で、「あ、ここに井戸があるんだ」と分かって、改めて持参のペットボトルにも入れたので(こちらは無料)、結局、ペットボトル2本分のご霊水を家に持って帰る事に。。正直、重かったです、、。でも家で、息子や夫にも沢山飲ませてあげる事ができて、結果的には良かったです。

 この狭井神社のすぐ右側に、三輪山登拝口がありました。

 三輪山登拝口↓

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 私が行った時も、わりと多くの方が、ここから登山されていました。往復2時間かかるそうです。若い方も、私よりも高齢の方も、左に写っている竹の杖を持って、登って行かれました。偉いなあ、みんな。私は登山する元気はなかったので、しばしここのベンチに座って、三輪山の有難い波動の風に当たっていました。

 満足したので、帰る事にしました。もう一度拝殿に寄って、帰ります、とご挨拶してから、来た道の逆に参道を歩きます。

 あ、そうそう。ここでも清め砂が売っていたのですが、ペットボトルが重すぎて、小さい袋一つだけ買うに留めました。また、境内の木から分けた苗木も売られていたのですが、これも、ペットボトルの重さが堪えていたので、買えずに通り過ぎました。この苗木は、「神社の気があるため、これを家の中に置いておくと、悪いものが寄り付かない」と桜井さんが書いておられ、桜井さんも買って帰られたそうなのですが、、。ああ、ペットボトル一本にしておけば、苗木は買えたのになあ、、。 今回は落ち着いている、と書いてしまいましたが、やっぱり抜けてますね、私。

 緑が美しい境内↓

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苗木はこの階段下りた左で売っていました。巫女さんがお辞儀をして通り過ぎられたのはこの階段の下です↓

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 三輪駅まで、てくてく歩いて帰りました。三輪駅はローカルな駅で、電車は1時間に2本しか来ないので、駅で待たされるんだろうなあと思っていたら、駅に着いたらわりとすぐに電車が来てくれて、タイミングよくて嬉しかったです。

三輪駅↓(少し工事してました)

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駅で電車を待っている間も、ずっと気持ちのいい風が吹いていて、あー心地いい、あー癒される、とずっと思っていました。

・・・・・

 実は今回、事前に大神神社の最寄駅を調べたら(ネットで調べました)、JR桜井駅、となっていたのです。桜井駅は、奈良駅からいうと、三輪駅の一つ先の駅になります。私は桜井駅で降りるつもりで乗っていたのですが、その一つ手前の三輪駅で、10人ぐらいがまとまって降りたので、「?」と思って、何故か私もつられて降りたんです。三輪駅で(笑)。でも結果的に、大神神社へは、桜井駅より三輪駅のほうがずっと近かった事が分かりました。桜井駅からだと、バス利用になるようです。三輪駅からだと余裕で歩いて行ける(5分)ので、なぜネットに最寄駅を桜井駅と書いてあるのか不明なのですが、もし行かれる方は、ぜひ三輪駅で降りて下さい。

 この三輪駅や桜井駅のあるJRの桜井線というのが、これが少しローカル線でして。2両編成なんですが、後ろの車両は扉が開かないのです。奈良なので、外人さんも何人か乗っておられたのですが、電車が駅について、さあ降りようと扉の前に立っても、扉が開かなくて、めちゃくちゃ焦っておられました。で、隣りの車両の扉が開いている事に気づいて、ダッシュで飛んで行く、という光景を、乗車中に数回見ました。

 でもですね、この扉の開く1両目の車両も、全部の扉が開くわけではなく、一番前と一番後ろの扉しか開かないのです。中央の扉二つは開かない。なので、1両目は開くのね~と思って、1両目の中央扉の前に立っていたら、駅についても開かないので、「え?え?え?」と超焦る事になります。

 しかもしかも、この電車、線路状態のせいかどうか分かりませんが、走行音がとても煩いのです。ゴトンガトンゴトンガトンという走行音のせいで、車内放送がほとんど聞き取れない。全ての扉が開くわけではありません、という事も、多分、車内放送で流れていたと思うのですが、如何せん、車内放送の声が聞き取れないので分からないのです。

 しかもですね、、私が事前に調べた情報によると、奈良駅から桜井駅まで各駅停車で15分、と書いてあったので、15分たった頃からずっと車内放送に耳をすませていたのですが、声が聞き取れないので次の駅名が分からない。もしかしたら、間違った線に乗っちゃったのかしら、、とか心配しながら、結局、一つ手前の三輪駅まで30分かかったので、そわそわ窓外を見て駅名を確認していました。スマホの検索で路線図も確認したのですが、15分乗ってるのに桜井駅に着かない時点で、なんかもうネット情報全体が信じきれなくて、、。

 そうやってそわそわ乗っていた時に、三輪駅で周囲の人達が10人ぐらい一気に降りられたのを見て、桜井駅で降りるつもりだった私も、何故かつられて降りてしまったという、、、。意味不明。まあ、いろんな意味でスリル満点でしたが、結果オーライだったので、楽しい思い出になりました(笑)。

 とても有名な神社なのに京都ほど参拝客で混みあう事もなく、境内は広く見どころも沢山あり(私が紹介していないだけで、ユリ園や展望台、散策道などもあります)、良い香りとウグイスの鳴き声、沢山の蝶々に癒される神社です。ご霊水も無料で頂けます。三輪山のご神威にも非日常というか、異空間を感じられます。気持ちが一つ切り替わったような心持ちになれる、素敵な神社でした。なぜ今まで一度も行かなかったのだろう、、、。私がいかに今まで、神社仏閣に興味を持たない人生を送っていたのかという事を、改めて思い知ります。