書くしかできない

発達障害の息子、夫、私。過ぎていく日々を書き留めています

主婦の独立心

 先日、姉と話していて、強い違和感を感じたので、その事を今日は書きます。

 姉は、私と同じ専業主婦で、そこそこ裕福です。子育てもほぼ終わり(下の子が大学生)、ホッと一息ついたところ。その姉が半年前からずっと「仕事したい」と言っているんですね。どこかに就職するのではなく、起業したいのだとか(昨今の主婦の起業ブームに乗っかってます)。

 でもって、何やらややこしい事を始めたようなのですが、何をやろうとしているのかは、私には言わない。言うと怒られるから、だそうです。私が反対する事、と言えば、スピ系や自己啓発系の仕事なので、おそらくそちら方面だろうと想像はしています。まあ、お金や時間を棒に振ってもそれは姉のものなので、口出しはしません。

 そんな姉に、ふと思って聞いてみました。

「どうして、仕事したいの?暇なの?」と。すると、姉の答えは、「自活したいから」と。「どうして、自活する必要があるの?主婦でしょう?お義兄さんの稼ぎで暮らしていればいいじゃない」。すると姉の答えは、「旦那の稼ぎは旦那のものだから、私自身のお金が欲しい」と。

 ふーん。

 私は、夫の稼ぎの半分は私のものだと思っているので、それを姉に言いました。家事育児も仕事だし、主婦が家事育児を担っているから、夫は働けるのだから、と。主婦なしで、男が育児をしながらバリバリ働けますか?という話。食事や面倒なもろもろの家の用事から一切解放されているからこそ、外で働けるわけで。そういうものを一切合切担ってきているのだから、夫の稼ぎの半分は主婦のものだと私は思う、と。

 「でも」と姉は言いました。「育児って言っても、もう私はほとんどしてないし」

 私の答え。「でも、今まで25年間、ずっと育児してきたわけでしょ。上の子はすでに立派な社会人でバリバリ働いているじゃないの。あなたの育児はもうすぐ終わり、つまり、あなたはもうすぐ定年退職するだけの事。今までしっかり働いてきたのだから、夫の稼ぎの半分は、退職金として使えばいいのよ」。

 すると、姉はものすごく喜んだんですね。びっくりするほど。「え、そうなんや。私、定年退職なんや。だったら、これからは、旦那の稼ぎの半分を使って、ずっと遊んで暮らしていいのね」。

 姉は、だったらどこかにセカンドハウスを借りて、これからは自分はそっちの家で暮らす、と言い出しました。定年退職した夫と一緒には暮らしたくないそうです。

 「お義兄さんの世話は?」と聞くと、「知らない~。自分でなんとかするでしょう。私もう、主婦業は定年退職させてもらうから~」と、すまして答えるのです。

 私は、育児に対しては定年退職したと考えればいいじゃないの?と言っただけで、主婦の家事業は、一生続くのだと言って聞かせたのですが、姉は私の言葉の「定年退職だ」というフレーズだけを聞き、だから自由に生きていいのだ、と勝手に脳内変換してしまい、「わー、うきうきする~」と言っていました。

 姉の頭には、最初から、夫の世話を放棄してセカンドハウスに住みたい、というのがあったのだと思います。その為には「自分の稼ぎ」が必要だから、怪しげな起業をしようと思ったようです。

 私が、セカンドハウス云々を知らずに、起業する必要などない、という事の説明として、育児定年説を唱えたら、そこに乗っかって、じゃあ、夫の稼ぎを使ってセカンドハウス暮らしを実現する権利が自分にはある、と思ったようです。

 どこまで本気か分かりませんが、なんだかどっと疲れました。正直、お義兄さんが「それでもいい」と言うなら、それでもいいんじゃないかな、と思いました。

 「主婦の独立心」って何だろう?仕事を持つ事だろうか。家事育児を放棄する事だろうか。家から出る事だろうか。

 私が考える「主婦の独立心」は、何が起こったとしても、一人でもやっていける算段を常に考え準備している事、だと思っています。主婦が、家族を放ったらかしにして、一人で生きていったら、それは主婦ではないです。でも、何かあったら、一人でも生きていける算段だけは用意しておくこと。それが、主婦の独立心だと私は思います。