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書くしかできない

子供、夫、私。過ぎていく日々を書き留めています

「キラーストレス 心と体をどう守るか」(NHK出版)

読書記録

「キラーストレス 心と体をどう守るか」(NHK出版)を読んだ。過去読んだストレス関連の本の中で、これが一番分かりやすかったので、書き残しておこうと思う。

 分かりやすかった一番のポイントは、記述が、著者の経験や持論ではなく、広く実験を行った結果をもとに書かれている事で、その実験内容も明確に記してあることだ。また、「ストレスとは具体的には何か」という事や、「ストレスがあると体にどう悪影響があるのか」といった事も、レントゲン写真等見て分かる研究結果を載せて説明してある。

 私には意外だったのだが、ストレスとは「変化」とイコールである、という事だ。本の冒頭にストレスチェック表がついているのだが、その内容は「離婚」や「仕事上のミス」「同僚とのトラブル」「夫婦喧嘩」「借金」などのネガティブ事項だけでなく、「収入の増加」「個人的成功」「仕事に打ち込む」「技術革新」「レクリエーションの増加」など一般的にポジティブに考えられている事項も数多く列挙されている。

 その内容の共通項は「変化」であり、つまり、ネガティブであれポジティブであれ、「変化」というのがストレスの源である、と定義されている。ある状態から別の状態へと大きな変化があった時、人間はそれをストレスとして受け止めるそうだ。だから「結婚」や「成功」もストレスチェック項目にリストアップされているのだ。

 そして、この表から読み取れるメッセージは「生きている限り、ストレスがない状態はあり得ない」という事だ。変化の無い人生というのはあり得ないのだから。「家族に先立たれる」のもストレスなら、「子供や孫など家族が生まれる」のもストレスである。

 じゃあ、ストレスがあるのが普通なのだったら、もうストレスなんか気にしなくてもいいのか、と言えばそんな事はない。ストレスはダイレクトに人間の脳の神経細胞を減らし、海馬を委縮させるのだ。その写真が載っているが、ストレス前の神経細胞が普通の木なら、ストレス後の神経細胞は枝がほとんど無くなり木として認証できないほどになってしまっている。海馬も同じで、ストレス後の海馬は委縮してしまい脳に隙間ができている。当然だがこれは、うつ病などの病気に繋がっていく。

 では、どうしたらいいのか。その答えもまた、本の中に読む事ができる。よくあるストレス対策法に重なる面もあるが、一応列挙しておく。

  1. ストレスの度合いに合ったコーピング(気晴らし)を行う。強弱様々なストレスに対応できるよう、様々なコーピングを予め考えておく。質より量。最低100個。本にはその例が書かれているが、実際に行う行動(例:ドライブで大声で歌う、枝豆でビールを飲む、夕陽や夕焼けを眺める、等)だけでなく、想像の世界だけでも良い(例:初恋の人の姿をイメージする、今日の夕食は何かな、と考える、など)。大事なのは、ストレスを感じている自分の状態を客観視し、自分に合ったコーピングを行う事で、これは認知行動療法そのものになる。
  2. 生活習慣を見直す(特に、睡眠、食事、運動)
  3. ストレスの原因を避ける。
  4. 周囲のサポートを得る
  5. 瞑想する。
  6. 「マインド・ワンダリング」を行わない。マインドワンダリングとは心の迷走のことで、目の前の現実ではなく、過去や未来についてあれこれ考えを巡らせてしまう状態のこと。マインドワンダリングを行っている間はずっと(実際にそのストレスにさらされているわけではないのに)人間の脳はストレス反応が続いているのだそう。 

対策法の一つひとつを見れば、どれも実際に行う事が可能なものばかりだった。ストレスというのは、悪天候や風邪のウィルス等と同じで、生きるにおいて避けられないことなのだと思う。でも、悪天候だから死ぬわけでもなく、ウィルスがあるから必ず風邪をひくわけでもないのと同じで、ストレスがあるから生きていけないという事はないのだと思った。対策を行う事で、生き延びる事ができるのだと思う。自分自身が実行するだけでなく、子供にも教えたいと思う。手始めに、子供と一緒にマイコーピング一覧を作ろうと思った。

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