書くしかできない

発達障害の息子、夫、私。過ぎていく日々を書き留めています

冬の雨の散歩

 冬の夜、雨が降っていたら少し嬉しい。ちょっと散歩に行こうか、と思う。寒くないようにダウンを着込み、歩きやすいレインシューズを履いて、鍵だけ持って家を出る。雨のせいで車のライトが綺麗に滲み、その列を眺めながら歩く。木々につけられたイルミネーションの灯りが、濡れた空中に滲み、地面に幻想的にうつる。辺り一面きらきらとした光が、ぼんやり漂っている雨の夜。

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 どこまでもいつまでも歩いていたいけれど、物足りないぐらいで切り上げる。それがコツ。若い頃は大丈夫だったけれど、ある時期から無理がきかなくなった。無理をすると後でてきめん体を壊す。情けないがそれも自分。そういう、一つひとつ諦めていく自分も、冬の夜は許せる。こんな冬の雨の中、歩く事を楽しめるだけで嬉しい。そういう風に気持ちや体に余裕があることが、嬉しいし有難い。

 目の前を、カップルが一つの傘にくるまれるように歩いて行く。あれが本来のかたちだ、と思う。自分のように、一人ぽつんと歩いているのではなくて。でも、じゃあ誰かと歩きたいのかと言えば、そうでもない。一人がいい。一人でこの雨を歩く漠然とした寂しさがとても愛しい。

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